Trademark Appeal Case
不識別部分と称呼の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第1185号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「DANA」及び「DESIGN」の上下二段書きの欧文字と荷物を背負った人のシルエット状の図形を配した構成からなり、第25類に属する商品を指定商品として平成7年9月13日に登録出願、その後、指定商品については、当審における平成10年1月16日付手続補正書をもって「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,帽子」とする補正がされたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第1028919号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり、「DANA」の欧文字と「ダナ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和46年2月10日に登録出願、第17類「被服、布製見回品、寝具類」を指定商品として、昭和48年9月1日に設定の登録がされ、昭和58年9月19日及び平成5年10月28日の2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「DANA」及び「DESIGN」の上下二段書きの欧文字と荷物を背負った人のシルエット状の図形を配した構成よりなるものであって、構成中の文字部分はそれ自体が単独で商品識別の機能を発揮し得る部分とみられるところ、該構成文字全体をもって、一般に親しまれた特定の意味合いを表した語(成語ないし熟語)ではないことから、単に「DANA」及び「DESIGN」の語を結合したものと認識されるものであって、他にこれを一体不可分のものとしてのみ把握しなければならないとする格別の理由はないものである。
そして、その構成文字中下段の「DESIGN」の文字(語)は、「デザイン」に通じる一般に広く知られた英語であって、広辞苑第五版によれば、デザインとは、「行おうとすることや作ろうとするものの形態について、機能や生産工程などを考えて構想すること。意匠。図案」等を意味し、インテリアデザイン、工業デザイン、グラフィックデザイン等と称して様々な分野において広く使用され親しまれている語である。とりわけファッション性の高い服飾関係の分野においては特にデザインの重要性が認識され、例えば「服飾デザイン」或いは「衣服をデザインする」及び「誰々のデザインした洋服」のような表現で取引上普通に用いられ、かつ、世人一般においても日常の生活においてしばしば使用され親しまれているところである。
そうすると、「洋服、コート」等を指定商品とする本願商標にあって、その構成文字中下段の「DESIGN」の文字部分は、単にその指定商品の意匠、図案等、すなわち、商品の品質を表したものと認識、把握され、自他商品の識別標識としての機能を有しないものか、若しくは極めてその機能の弱いものとして理解されるに止まるものというべきである。そして、それ故、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標構成中の「DANA」「DESIGN」の文字部分から「DANAのデザインに係るもの(商品)」、すなわち、「DANA」の文字部分を自他商品の識別標識と捉え、該文字部分に着目するとともに、これより生ずる「ダナ」の称呼をもって取引に資する場合も少なからずあるものといわなければならない。
したがって、本願商標からは、構成文字全体より生ずる「ダナデザイン」の称呼のほか、単に「ダナ」の称呼をも生ずるものというべきである。
他方、引用商標は、別掲のとおり「DANA」及び「ダナ」の文字を上下二段に横書きした構成よりなるものであるから、該文字に相応して「ダナ」の称呼を生ずること明らかである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、「ダナ」の称呼を共通にする点においてすでに紛らわしく、このほか、「DANA」の文字の外観を同じくし、かつ、両者はともに造語であって観念の差異を考慮する余地はないものであるから、結局、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標というのが相当である。そして、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
してみれば、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消す限りでない。
なお、請求人(出願人)が、審査段階において「本願商標が我が国において広く認識されていることを示す書類を提出する」旨の述べている点に関し、当審において審尋書をもって、その提出方につき回答を求めたところ、何ら応答がなかった。
よって、結論のとおり審決する。
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