Trademark Appeal Case
普通名称と形容詞の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16907号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「進化した2×4」の文字を横書きした構成よりなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事」を指定役務として、平成9年11月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、『進化した2×4』の文字を書してなるところ、例えば、建物等の建築工法の一つに『2×4』(ツーバイフォー)があり、当該『2×4』の文字は、建築工事関連の取引業界において普通に用いられているのが実情であるから、このような商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に『進化した(より進んだ工夫のなされた)2×4(ツーバイフォー工法)よりなるもの(工事)』といった意味合いを想起するに止まり、自他役務識別標識としての機能を有するものとは認識しないとみるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記に照応する役務以外の役務に使用するときには、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定・判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「進化した2×4」の文字を横書きしてなるものであるところ、構成前半の「進化」の文字は、「進歩し発展すること」の意味合いの語であり、同後半の「2×4」の文字は、本願商標の指定役務との関係においては、「木造の工法の一。北アメリカから導入。2×4インチの断面の部材を標準的に用い、主として壁面で支える工法。住宅などの小規模の建物に用いる。」を意味する「ツーバイフォー(2×4)工法」(広辞苑第5版)を容易に看取させるものである。
そうすると、本願商標「進化した2×4」の文字からは、全体として「従来より進歩し発展したツーバイフォー工法」の意味合いを容易に認識させるものといえる。
そして、「進化した○○」のような表現方法は、住宅建築の分野において、「進化した木造住宅を、もっと身近に」(積水ハウス株式会社)、「進化した2×4住宅」(大成建設株式会社)「北米で進化した2×4工法」(株式会社興国開発)のようにインターネット上において用いられている実情がある。
そうしてみれば、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、これを全体として「従来より進歩し発展したツーバイフォー工法」の意味合い、すなわち、前記工法の誇称表示として認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するにすぎない標章といわざるを得ない。また、本願商標を指定役務中の「ツーバイフォー工法」以外による役務に使用する場合は、役務の質(内容)について、誤認を生ずるおそれがあるものと認められる。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、前記の工法以外による役務に使用する場合は、役務の質(内容)に誤認を生ずるおそれがあるから同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当である。
なお、請求人は、原審及び当審において資料1ないし28を提出して、本願商標が、平成7年頃から使用された結果、商標法第3条第2項の適用を受けることができるものである旨を主張し、更に証拠資料を蒐集中であると述べている。そこで、当審において、平成13年9月3日付けで、その後の証拠等の蒐集及び指定役務の補正について釈明を求める審尋を通知したところ、所定期間を経過しても何らの手続もなされていないものである。
そして、前記資料1ないし28によっては、本願商標が使用による識別性を獲得し商標法第3条第2項に該当するものと認めることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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