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Trademark Appeal Case

使用態様の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30485号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2705085号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成3年2月4日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、平成7年3月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求め、その理由を次のように述べた。

本件商標はその指定商品中のいずれの商品についても継続して3年以上、日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至乙第5号証(枝番号を含む。)及び参考資料1乃至参考資料3を提出した。

本件商標は、被請求人により指定商品中「ウーロン茶」について、本件審判の予告登録の日(平成10年6月8日)前3年以内に使用されている。被請求人は、その立証方法として、乙第1号証乃至乙第5号証を提出する。

乙第1号証の1に示すパンフレットは、顧客向けに毎月発行している製品広告情報誌の平成10年1月号である。乙第1号証の2に示す如く、平成9年12月19日に三帰プリンティング(株)より8,000部の納品を受け、以後同月末までを目処に不特定多数人に頒布したものであるが、当該パンフレットの第2丁裏に、「MORENESS/herb/モアネスハーブ烏龍茶/烏龍茶」のティーバッグ50袋入り「Newパッケージ(平成9年11月25日発売)」の写真を掲載し、「モアネス ハーブ烏龍茶」として広告している。

この商品写真等には、本件商標の図形と「MORENESS」という結合商標の態様としての表示は行っていないが、同広告頁の最下部に図形と「MORENESS」とを上下二段に配置・結合した表示を行っている。この表示は、図形と文字が上下二段の配置である点及び各々のサイズに大小があるという点で、本件商標の表示とは差異を有するが、密接不可分に表示してなるところから、使用商標と本件商標とは社会通念上同一とみるべきものである。

なお、このパンフレットには、商標権者である「株式会社コーワ」の名称は記載されていないが、事業部制を採る同社の化粧品事業部に当る「モアネス化粧品」の名称を記載するとともに、商標権者の住所「愛知県海部郡甚目寺町西今宿字平割1−22番地(「大字」省略)」を表示している。

因みに、その後作成のパンフレット(乙第2号証の1・第2丁裏)には、「モアネス化粧品」とともに「株式会社コーワ化粧品事業部」の表示も行うようにしている。

乙第2号証の1は、定番カタログの一つであり、乙第2号証の2における如く平成10年3月27日に10,000部の納品を受け、その後不特定多数人に頒布しているものである。このパンフレットにおいても、第2丁裏に、「MORENESS/herb/モアネスハーブ烏龍茶/烏龍茶」のティーバッグ50袋入りの写真を掲載し、「ハーブ烏龍茶」として広告している。そして、その下部には、前記乙第1号証の1におけると同様に図形と「MORENESS」とを上下二段に配置・結合した一体不可分の表示を行っており、これが本件商標とは社会通念上同一であることは明らかである。

因みに、乙第1号証の1及び乙第2号証の1の写真に示すティーバッグ50袋入り「Newパッケージ(平成9年11月25日発売)」の実物中には、参考資料1に示す通りの『説明書』と『ティーバッグ1袋(×50個)』が含まれている。

なお、本商品の旧パッケージは、参考資料2のパンフレットに示す写真(100袋入り)の通りである。また、最近においては、参考資料3に示す広告用リーフレットも作成・頒布している。このリーフレットの納品日は、平成10年6月9日であり、本件予告登録日(平成10年6月8日)の翌日ではあるが、企画・発注はその日以前に行ったものである。

本件商標の使用商品・使用態様及び広告頒布資料は前述の通りであるが、その販売事実の一部を示すと、乙第3号証乃至乙第5号証における通りである。

乙第3号証の1は、平成9年12月22日に榊原さつき様にハーブ烏龍茶(50袋入り)1個を販売したことを示す納品書(写)であり、乙第3号証の2は、その受領証である。記載の単価が1,400円で、乙第1号証の1・乙第2号証の1における価格2,000円とは合致しないが、これは当該顧客が特約店であるため割引販売したことによるものである。

乙第4号証の1は、平成10年1月16日に阿部恵子様にハーブ烏龍茶(50袋入り)1個を販売したことを示す納品書(写)であり、乙第4号証の2は、その受領証である。記載単価については、前記同様に割引価格を示すものである。

乙第5号証の1は、平成10年1月26日に石川恵津子様にハーブ烏龍茶(50袋入り)1個セットを5個、同2個セットを1個を販売したことを示す納品書(写)であり、乙第5号証の2は、その受領証である。記載単価は、割引価格を示す。

そして、前記乙第3号証乃至乙第5号証における販売の日

(平成9年12月22日・平成10年1月16日・平成10年1月26日)が、何れも本件予告登録日前3年以内にあることは明白である。更に強いて言えば、被請求人は、審判の請求日(H10.5.14)の3ヵ月前より予告登録日までに、審判の請求がなされることを知り得る立場になく、しかも前記の各販売日がその期間より前に位置することも明らかである。

以上の答弁及び立証によって、本件審判の請求の予告登録日前3年以内に、「ウーロン茶」の商品広告に本件商標を付して頒布し当該商品を販売した事実、即ち本件商標の使用の事実は明らかであるから、本件商標は商標法第50条第2項及び同第3項の規定によりその登録を取り消されるべき理由のないものに当たる。

4 当審の判断

よって判断するに、被請求人の提出に係る乙第1号証の1及び乙第2号証の1のパンフレット、乙第1号証の2及び乙第2号証の2の売上伝票、乙第3号証の1、乙第4号証の1及び乙第5号証の1の納品書(控)並びに乙第3号証の2、乙第4号証の2及び乙第5号証の2の受領書によれば、被請求人(商標権者)が、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を商品「ウーロン茶」について使用していたものと認めることができる。

また、請求人は、平成10年8月11日付の答弁に対し、何等弁駁するところがない。

してみれば、本件商標は、被請求人(商標権者)により、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「ウーロン茶」について使用されていたものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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