sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−4289(T2000−4289/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「大和サンシャ粒」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第29類「原酒に桑の葉と原蚕沙を所定時間浸漬し、その漬け汁を捨て、原酒が含有された桑の葉と原蚕沙の混合物を温風で乾燥し、乾燥した前記混合物を滅菌してなる健康用加工食料品」を指定商品として平成11年1月11日に登録出願、その後、指定商品については当審における平成14年2月13日付けの手続補正書により「桑の葉と蚕沙を主原料とする粒状の加工食品」とする補正がされたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第575853号商標(以下「引用A商標」という。)は、片仮名文字「ヤマト」を縦書きしてなり、昭和34年4月21日登録出願、旧々第45類「他類に属しない食料品及び加味品」を指定商品として昭和36年7月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2550229号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成1年1月27日登録出願、旧第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(但し、素麺及びその類似商品を除く)」を指定商品として平成5年6月30日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用A商標との類否について

本願商標は、その指定商品を前記「桑の葉と蚕沙を主原料とする粒状の加工食品」とするものであるところ、該商品は、請求人の提出に係る平成11年12月29日付けの意見書に添付された商品チラシ等によれば、健康に益するとの名目で開発、宣伝されているいわゆる健康食品の一つであると認められる。そして、この種商品は、一般に特定店舗内の健康食品コーナー等の特設売り場又は通信販売等により販売されているのが実情である。

他方、引用A商標は、その指定商品を、旧々第45類「他類に属しない食料品及び加味品」とするものであるところ、これに含まれる商品は、「生鮮食料品、加味品(調味料)、海苔、昆布、寒天及魚介類の乾物製品、寿司、弁当」等であって、これらは、日常的に消費される食料品として、魚屋、肉屋等の商店やスーパーマーケット等で販売されているものである。

そうしてみると、本願商標の指定商品と引用A商標の指定商品とは、その製造業者、販売経路及びその需要者等、その取引事情を大きく異にするとみるのが相当である。また、いわゆる健康食品なる商品が、引用A商標の出願時において実際に存し、一定の食品分野を形成していたものかどうかの事情は定かでなく、該事実を認めるに足る証拠はないから、これが引用A商標の指定商品中に含まれると解すのは些か早計であって、これを前提に両者の商品が競合するとみるのは必ずしも妥当でない。

してみれば、本願商標と引用A商標は、その商標の類否を検討するまでもなく、その指定商品において互いに紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。

(2)本願商標と引用B商標との類否について

本願商標は、「大和サンシャ粒」の文字よりなるところ、中間の「サンシャ」の文字より、「蚕糞(こくそ)、籾殻、桑葉の屑くず、脱皮殻などの混合物」である「蚕沙」(サンサ)(広辞苑第5版参照)の語を想起する場合があるとしても、該語自体、一般に馴染みの薄いいわば特殊な邦語というべきであるから、直ちに前記仮名文字より商品の品質等表示として理解されるものとはいい難く、むしろ、一種の造語とみるのが相当であるのに対し、末尾の「粒」の文字は、商品の形状(粒状)を表すものとして容易に認識されるものである。

そうしてみれば、本願商標にあって、自他商品の識別標識と目される部分は、「大和サンシャ」の部分にあるとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、構成全体より生ずる称呼のほか、「大和サンシャ」の部分より「ヤマトサンシャ」又は「ダイワサンシャ」の称呼を生ずるとみるのが自然である。

他方、引用B商標は、別掲に示すとおり、黒塗の右半円図形とその右側に僅かに間隙をおいて三日月状の円弧図形を並べ、図面右側下部に若干小さく「ダイワ」の片仮名文字を配した構成よりなるから、前記文字部分より「ダイワ」の称呼を生ずる。

してみれば、本願商標は、前記称呼において、引用B商標と類似のものとすることはできない。また、外観及び観念において両商標を類似のものとすべき事由は見出せないから、両商標は、互いに類似しない商標というべきである。

そして、殊更、本願商標中の「サンシャ」の文字を本願指定商品の主原料である「蚕沙」の文字と関連づけて想起し、該文字を除いた「大和」の部分より「ダイワ」の称呼を生ずるとするのは、上記邦語の事情に照らし妥当でなく、かつ、引用B商標とは、その外観において大きく異なることを併せ考慮するならば、両商標はその出所について混同を生ずるおそれのない互いに非類似の商標といわざるを得ない。

(3)結論

以上のとおり、本願商標は、引用A商標及び引用B商標と類似のものといえないから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとし、その理由をもって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。