Trademark Appeal Case
称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90464(T2001−90464/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4460618号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年10月28日に登録出願され、「SPRITZ」と「スプリッツ」の文字を二段に併記してなり、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、同13年3月16日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
本件商標は、昭和36年6月9日に登録出願され、「SPRITE」の文字を横書きしてなり、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、同38年5月17日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品中の「茶、コーヒー、ココア」について一部放棄があり、該商品について抹消登録がなされている登録第612999号商標、同じく、昭和50年9月9日に登録出願され、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、同55年2月29日に設定登録されている登録第1409877号商標及び平成8年2月21日に登録出願(平成7年9月25日に登録出願された商願平5−84197号商標より、分割出願)され、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、同10年2月6日に設定登録されている登録第4111636号商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)と類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と抵触するものである。
また、引用商標は、申立人の業務に係る商品「清涼飲料」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であり、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当する。
さらに、本件商標に「er」を付した、「スプリッツアー(Spritzer)」の文字が、白ワインをベースにしたカクテルの名称であるという事実よりすれば、本件商標は単に「炭酸飲料」であることを示すに過ぎず、またこれを「炭酸飲料」以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
本件商標は、上記した通り「SPRITZ」と「スプリッツ」の文字よりなるところ、該語は「はじける」を意味するドイツ語であり、かつ、構成中の片仮名文字部分は欧文字部分の称呼を特定したものと無理なく判断し得るものであるから、これよりは「スプリッツ」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。
他方、引用商標は、上記又は別掲に示すとおりの構成よりなるところ、構成中の「SPRITE」又は「Sprite」の文字部分は、「妖精」を意味する英語で、かつ、申立人の「清涼飲料」の商標としてよく知られており、これよりは「スプライト」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「スプリッツ」の称呼と、引用商標中の「SPRITE」又は「Sprite」の文字部分より生ずる「スプライト」の称呼とを比較するに、両者は後半部における「リッツ」と「ライト」の音において顕著な差違を有するものであり、称呼上明確に区別し得るものである。
また、両商標は、上記した観念において明確に区別し得るものである。
次に、両商標は上記したとおり、ドイツ語と英語という異なる外国語であり、かつ、その称呼・観念において明確な差違を有するものであるから、両商標の文字構成において多少相似た部分があるとしても、これらの事情よりすれば、外観上十分に区別し得るものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
さらに、引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「清涼飲料」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されていたとしても、本件商標と引用商標とは、上記したとおり、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標であるから、本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
加えて、本件商標がその指定商品のいずれの商品についても、その品質を普通に用いられる方法で表示する標章として取引者・需要者の間に認識されている事実は認められず、かつ、その指定商品について使用された場合、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとすべき事実も認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではなく、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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