Trademark Appeal Case
称呼類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−91320(T2000−91320/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4419050号商標(以下「本件商標」という。)は、「SUNBRELLA」の欧文字と「サンブレラ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成11年10月19日に登録出願、第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「プラスチック製窓・プラスチック製窓枠及びその他プラスチック製建築専用材料,リノリューム製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),建築用ガラス」を指定商品として、平成12年9月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、以下の(2)に示した登録商標と「サンブレラ」と「サンブレロ」の称呼において紛らわしい類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品中、第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く。)」は、以下の(2)に示した登録商標の指定商品と互いに類似の商品である。したがって、本件商標の指定商品中、上記商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたものであり、その登録は取り消されるべきである。
(2)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る登録商標は、別掲に示すとおりであるところ、そのうちの登録第4090534号商標(以下「引用A商標」という。)は、「サンブレロ」の文字を、登録第4090535号商標(以下「引用B商標」という。)は、「SUNBRERO」の文字(やや図案化された文字で表されている)を、登録第4090536号商標(以下「引用C商標」という。)は、横書きされた「スクリーン」の文字とその上段にやや小さな「サンブレロ」の文字(文字の左右には付飾的な折れ線が表示されている。)とを、それぞれ横書きしてなり、いずれも、平成4年7月16日に登録出願、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」を指定商品として、平成9年12月12日に設定登録されたものである。
3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、その指定商品中、第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く。)」についての登録を取り消すべきものとして商標権者に対して通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
<取消理由>
本件商標と引用A及び同B商標は、その構成文字に相応して、本件商標からは「サンブレラ」の称呼を、引用A及び同B商標からは「サンブレロ」の称呼を生ずるものである。そして、この両称呼は、称呼の聴別上比較的印象の薄い語尾音において、同行音に属し母音も近似する「ラ」と「ロ」の微差を有するにすぎないものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、全体としての語調、語感が極めて近似し、彼此聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。
してみれば、本件商標と引用A及び同B商標とは、称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中、第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く。)」と引用A及び同B商標の指定商品とは同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く。)」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
上記取消理由に対し、商標権者は、要旨次のように意見を述べた。
(1)本件商標「SUNBRELLA/サンブレラ」は、ペアガラス間に遮光幕を配設したペアガラス装置及びこれを用いたペアガラス窓装置(乙第1号証ないし同第5号証参照、以下「本装置」という。)に使用されるものである。本装置により、需要者は、ペアガラス間の遮光幕の開閉を遠隔操作でき、日光を遮ることができる。
そして、本件商標は、本装置に使用されることにより、雨を遮る「umbrella(傘)」及び「the sun(日光、太陽)」とが掛け合わされ、日光を遮る傘又は太陽熱を受けてこれを利用するものとの観念を生じさせる。したがって、本件商標は、本装置と一体的に使用されることで、需要者に上記特定の観念の下に強く認識され、自他商品識別力を獲得することができるものである。
(2)一方、引用A商標「サンブレ口」及び引用B商標「SUNBRERO」は、需要者に特定の観念を何等生じさせるものではない。需要者に敢えて特定の意味観念を喚起させるとすれば、ソンブレロに類似した広ぶちの山高帽子である。
そうとすれば、日光を遮る傘又は太陽熱を受けてこれを利用した装置との観念を生じさせる本件商標とは非類似の観念を有するものである。
したがって、本件商標は、需要者の通常有する注意力をもってすれば、引用A及び同B商標と彼此混同を生じない非類似のものであり、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではない。
5 当審の判断
本件商標について、その指定商品中の第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く。)」について、その登録を取り消すべきものとした先の取消理由は妥当であり、本件商標は、この点に関し、他人に係る登録商標と類似のものといわざるを得ない。
商標権者の述べる意見は、以下の理由によりいずれも採用することができない。
(1)商標権者は、本件商標が本装置と一体的に使用されることで、「umbrella(傘)」及び「the sun(日光、太陽)」とが掛け合わされ、需要者に日光を遮る傘又は太陽熱を受けてこれを利用するものとの観念を生じさせ、特定の観念のもとに強く認識されるものである。一方、引用A及び同B商標は、需要者に何等特定の観念を生じさせるものではない。仮に、特定の意味観念を喚起させるとすれば、ソンブレロに類似した広ぶちの山高帽子である。そうとすれば、引用A及び同B商標は、日光を遮る傘又は太陽熱を受けてこれを利用した装置との観念を生じさせる本件商標とは非類似の観念を有するものであるから、本件商標は、需要者の通常有する注意力をもってすれば、引用A及び同B商標と彼此混同を生じない非類似のものである旨述べている。
しかしながら、商品に使用される商標から如何なる観念が生ずるかは、その商標の指定商品の分野における取引者、需要者が通常払う注意力を基準として考察すべきものであるところ、仮に、本件商標が商標権者の述べる本装置に使用されることを前提に、商標権者の提出に係る証拠を総合しても、取引者、需要者が「SUNBRELLA」及び「サンブレラ」の文字より直ちに商標権者の主張する如き観念を認識するとまでは判断することができない。
また、他に本件商標が特定の意味合いをもって理解されるとする特段の事情はなく、その証拠もない。
そして、本件商標は、「SUNBRELLA」、「サンブレラ」の各文字が、それぞれ同じ書体、同じ大きさで一体的に表示された構成よりなるものであって、これを殊更、前半の「SUN」「サン」と後半の「BRELLA」「ブレラ」とに分離して考察しなければならないような特段の事情は見出せないから、むしろ、全体として特定の意味合いを看取し得ない一体不可分の造語よりなるものと判断するのが相当である。
他方、引用A及び同B商標は、その構成それぞれ別掲に示すとおりのものであって、特定の観念を生ずるものではなく、むしろ、全体として、造語と認識し把握されるものというべきである。
そうすると、本件商標及び引用A及び同B商標は、共に特定の観念をもって取引に資されるものではないと認められるから、これを前提に述べる商標権者の主張は採用の限りでなく、先の取消理由の判断に影響を及ぼすものではない。
してみれば、本件商標は、引用A及び同B商標と観念において区別し得るとする事由はなく、また、外観の点を考慮しても、なお、前記各称呼において紛らわしく、その出所について混同を生ずるおそれがある類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、その指定商品中の第6類「金属製窓・金属製窓枠及びその他建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット」及び第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く。)」について、商標法第4条第1項第第11号の規定に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録は取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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