Trademark Appeal Case
材料名と品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90077(T2001−90077/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4429111号商標(以下「本件商標」という。)は、「ウレタンエース」の片仮名文字を横書きしてなり、平成11年11月29日登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年11月2日に設定登録されているものである。
2 登録異議の申立て理由
本件商標は、防水材料(防水剤)の材質の一つである「ウレタン」の文字と品質誇称表示のため普通に用いられる「エース」の文字からなる商標であるから、全体として「ウレタンを材料とする最高のもの」等の意味合いを理解させるに止まるものであるから、これを指定商品中上記意味合いに照応する商品に使用しても商品の品質を表示するに過ぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。また、該商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるものである。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
3 本件商標の取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして通知した取消理由は、次のとおりである。
<取消理由>
本件商標は、「ウレタンエース」の文字を横書きしてなるところ、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、建築材料として使用される防水材料(防水剤)にはシート状に成形したプラスチックルーフィングと液状のプラスチックを塗布する塗膜防水材料があり、そのうちの塗膜防水材料にはウレタン樹脂とアクリル樹脂が主に使用されている。そして、ウレタン樹脂系の塗膜防水材料は「ウレタン防水材(ウレタン塗膜防水材)」とも称されており、このウレタン防水材(ウレタン塗膜防水材)を使用する工法を「ウレタン工法(ウレタン塗膜工法)」と呼ばれている実状が認められる。また、「エース」の語は、商品の品質を誇称するために他の語に付して一般的に使用されていることは広く知られているところである。そうとすれば、本件商標を構成する文字の「ウレタン」と「エース」を組み合わせることにより熟語的意味合いを有するものとは認められないものである。してみれば、本件商標をその指定商品中「ウレタン樹脂からなる防水剤」に使用するときは、取引者、需要者は、「ウレタン樹脂からなる防水剤(ウレタン塗膜防水材)の一流品」等の意味合いを認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。したがって、本件商標は、「ウレタン樹脂からなる防水剤」に使用するときは、商品の品質、原材料を表示するものであり、また、「ウレタン樹脂からなる防水剤」以外の「防水剤」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、その登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
4 商標権者は、上記3の取消理由に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3の理由のとおり、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。