Trademark Appeal Case
著名商標と指定商品の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90211(T2001−90211/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4441045号商標(以下「本件商標」という。)は、「Tiger Beer」の文字(標準文字による。)を書してなり、平成11年12月10日登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」を指定商品として、平成12年12月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、アジア・パシフィック・ブルーアリーズ・リミテッドの所有する世界的に著名な商標「Tiger Beer」と同一であり、他人の著名な商標を不正の目的で使用、登録するものである。
また、本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、「軟膏」に使用し、世界的に著名な商標「Tiger Balm」の要部「Tiger」を含み、その指定商品は、軟膏に極めて近似する「化粧品」等を含むから、本件商標がその指定商品に使用された場合、取引者、需要者は、申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号および同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとして通知した取消理由は、次のとおりである。
<取消理由>
申立人の提出に係る証拠によれば、1931年に設立されたアジア・パシフィック・ブルーアリーズ・リミテッド(以下「APBL社」という。)は、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、カンボジア、中国、ニュージーランド、パプアニューギニアの8か国に14のビール醸造所を有し(甲第4号証、同社200年度年次報告書)、APBL社のビールに使用する「Tiger beer」商標は、「Top 50 Asian Brands」の第5位にランクされていることが認められる(第5号証、Asian Brand News2000年9月号)。APBL社のビールの「Tiger Beer」については、講談社発行の「世界名酒事典’87ー’88年版」(甲第6号証の1)に「シンガポール唯一のビール会社・・・」として掲載されており、また「世界名酒事典’92年版」(甲第6号証の2)には「・・・タイガー、ハイネケンなど英国、オランダ系のビールをつくっている。」として掲載されていることが認められる。
以上の事実からすると、APBL社がビールについて使用する「Tiger Beer」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、本件商標の登録出願の時には、既にわが国において取引者、需要者の間に広く認識され、著名性を獲得していたものと判断するのが相当である。
そして、本件商標は、引用商標と文字構成が同じ「Tiger Beer」の文字よりなるものであるから、本件商標がその指定商品中、「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品」(以下「上記商品」という。)に使用された場合、取引者、需要者は、これより引用商標を直ちに連想、想起し、該商品をAPBL社又は同社との間に親子会社、系列会社等の密接な営業上の関係を有する者の業務に係る商品であるものと誤認するおそれがあると認められる。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるから、その指定商品中上記商品についての登録は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 商標権者は、上記3の取消理由に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3の理由のとおり、その指定商品中、上記商品について、商標法第4条第1項第第15号に違反して登録されたものと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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