Trademark Appeal Case
称呼の発生と品質誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91135号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4268665号商標(以下「本件商標」という。)は、平成6年12月26日に登録出願、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第29類「日本山人蔘(アンゼリカ・シコキアナ)を材料とする粉末状の加工食品」を指定商品として、平成11年4月30日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る商標、すなわち、昭和63年8月10日に登録出願、「山山海苔」の文字を横書きしてなり、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年9月30日に設定登録、平成13年4月17日に商標権存続期間の更新登録がされた登録第2341228号商標(以下「引用商標」という。)と「ヤマヤマ」の称呼において類似の商標であり、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品に類似する。
(2)本件商標は、朝鮮人参を原材料とした商品であるかの如く商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
(3)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号の規定に違反してされたものであり、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなるところ、上部中央部に表された山又は屋根状の図と「山」の文字とを組み合わせた構成の全体は、恰も「山」の文字が上部の図形に埋没・融合する如く一体的に表されてなるものであるから、これより直ちに特定の事物・事柄等を想起せしめるものでなく、また、これが例えば「ヤマヤマ」など特定の称呼をもって一般に親しまれている等の事由も見出せないから、該図形部分より直ちに「ヤマヤマ」の称呼が生ずるとみるのは困難というべく、むしろ、全体として特定の称呼を生ずることのない一種特有の図形とみるのが相当である。
そうすると、本件商標より「ヤマヤマ」の称呼を生ずるということはできないから、この称呼において本件商標と引用商標との類似を述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって、本件商標と引用商標とを類似のものとすることはできない。その他、外観又は観念において、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
してみれば、本件商標は、称呼、外観及び観念のいずれよりしても引用商標と区別される非類似の商標であるから、その登録は商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(2)次に、申立人は、本件商標の左右に配された植物の図形(以下「植物の図形」という。)は「朝鮮人参」を表したものであると述べるので検討するに、本件商標に表示されている植物に関連する表示は、いわゆる根菜様植物の図形のほかには「日本山人参」の文字のみであって直ちに「朝鮮人参」を示唆する表示はなく、また、根菜植物の図形は「日本山人参」を表したものと解しても何ら不自然でないことを併せ考慮すれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、根菜植物の図形及び「日本山人参」の文字よりして、当該商品の原材料である「日本山人参」をより具象的に表したものと認識し把握するとみるのが自然である。
そうすると、本件商標にあって品質・原材料に関する表示は前記意味合いを看取させる以外の何ものをも想起・認識させるものではないから、本件商標は朝鮮人参を原材料とする商品であるかの如く品質の誤認を生じさせるおそれはなく、したがって、その登録は商標法第4条第1項第16号に違反してされたものとはいえない。
(3)以上のとおり、本件商標は、前記法条のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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