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結論

敗訴(請求棄却)

商標「エレガンススクエア」と「ELEGANCE」の称呼の要部抽出(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号|審判異議2001−90276(T2001−90276/J7))

審判番号
異議2001−90276(T2001−90276/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「エレガンススクエア」引用商標「ELEGANCE」
争点(論点)
称呼の要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号
指定商品・役務の区分
第18類・第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2001−90276(T2001−90276/J7)・異議)は、本件商標「エレガンススクエア」と引用商標「ELEGANCE」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の要部抽出」です。指定商品・役務は第18類・第25類に属します。特許庁は「登録第4447283号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4447283号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4447283号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年2月28日に登録出願、商標の構成を後掲に示すとおり「エレガンススクエア」と「四季の街」の邦文字を上下2段に横書きし、指定商品を第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品として、平成13年1月19日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立理由(要旨)

(1)本件商標は、その指定商品中「乗馬用具、仮装用衣服」に係る業務を行っている事実は発見できなかった(商標権者の店内ご案内:甲第14号証)。よって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の「自己の業務に係る商品について使用する商標」の要件を具備しないものと認められる。

(2)登録異議申立人である「Elegance Rolf Offergelt Gmbh」及びその子会社「Elegance S.A.」(以下、両社を「Elegance社」という。)は、1930年の設立以来、化粧品、靴、時計、眼鏡、衣服、アクセサリー、といったいわゆるファッション関連商品の通信販売及び店舗販売を通じて世界的規模でビジネスを行っており、一般にEleganceと略称され(甲第1号証、甲第2号証及び甲第3号証の1ないし3)、また、Elegance社の商標「Elegance/エレガンス」(以下、「申立人商標」という。)は、生地、婦人服、せっけん、化粧品どの関係で特に著名であり(甲第2号証、甲第4号証及び甲第6号証)、生地、婦人服と本件商標の指定商品とは互いに同一又は類似ないしは近似した商品といえる。そして、本件商標からは「エレガンス」の称呼、観念も生じ、外観上も「エレガンス」の部分のみ観察されることがあることは明らかである。

してみれば、申立人商標の著名性、商標の類似性、商品の近似性、Elegance社の業務の多角化等を考慮すれば、本件商標は、申立人商標との関係で、Elegance社の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがある商標に該当すると共にただ乗りに該当し、その登録は、商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。

(3)本件商標は、昭和51年1月23日に登録出願され、「エレガンス」の文字と「ELEGANCE」の文字を2段に横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和63年4月26日に設定登録された、申立人が専用使用権者の設定をしている登録第2042713号商標(以下、「引用商標」という。)と類似する商標であり、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似のものであり、その登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書について

本件商標及びその指定商品は、前記のとおりであるところ、申立人は、商標権者の作成に係る「銀座松坂屋店内案内」(甲第14号証)を提出し、この証拠によれば、商標権者が指定商品中の乗馬用具、仮装用衣服に係る業務を行っている事実を発見できなかった旨主張するが、商標法第3条第1項柱書は、登録を受けられる商標を「使用する商標」として、現に使用している商標ばかりでなく、将来使用する商標も含ませているものであり、出願人の自己の業務に係る商品について使用をする商標であることとしている。

そうすると、該店内案内において「乗馬用具、仮装用衣服」に関する個々商品の紹介がないとしても、多種多様な商品を取り扱う百貨店を営む商標権者が、俄にこの証拠のみをもって該商品の取り扱いをしていないものといい難く、かつ、その使用の意志を否定し得ないから、本件商標が自己の業務に係る商品について使用をする商標ではないということはできない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記したとおり「エレガンススクエア」と「四季の街」の文字を書してなるところ、その構成に係る上段及び下段の各文字は、同じ書体、同じ大きさをもって視覚上一体的に表示してなるものであるから、上段の文字部分からは、その構成文字に相応して「エレガンススクエア」の一連の称呼のみを生ずるものとみるのが相当であって、殊更、構成中の「エレガンス」の片仮名文字部分のみが独立して把握、認識されるとみるべき特段の理由は見い出せないものである。

これに対して、引用商標は、前記したとおり「エレガンス」と「ELEGANCE」の文字を書してなり、その構成文字に相応して「エレガンス」の称呼を生ずること明らかである。

そこで、本件商標より生ずる「エレガンススクエア」の称呼と、引用商標より生ずる「エレガンス」の称呼とを比較するに、両者は後半部における「スクエア」の音の有無に明かな差異を有するものであるから、称呼上互いに相紛れるおそれのないものである。

また、本件商標の係る構成からは、「エレガンス」の文字部分を捉えて、単にその観念(エレガンス、優雅、上品)を生ずるものといい得ず、むしろ、下段に書された「四季の街」の文字と相俟って「エレガンス(優雅)さの漂う四角い広場」程度の意味合いを認識するものというのが自然であるから、本件商標と引用商標は、その観念において類似するものとすることはできない。さらに、両者の構成よりして「エレガンス」の文字部分を捉えて取引に資するものといえないこと上記のとおりであって、両者は外観上判然と識別し得る差異を有するものといわなければならない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれからしても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(3)商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号について

申立人の提出に係る証拠(甲号証)を検討するに、たとい、引用商標と同一の構成文字からなる申立人商標(Elegance/エレガンス)が、Elegance社の業務に係る商品(化粧品、衣服、アクセサリーなど)を表示するものとして需要者間に相当程度知られていることが窺われるとしても、本件商標と引用商標とは、類似することのない別異の商標であること上記(2)の認定のとおりであって、ほかに、本件商標と申立人商標がその出所において紛れ得るとする事情は見出せないから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これより直ちに申立人商標を想起し、Elegance社の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれのないものといわなければならない。また、商標権者が本件商標を採択・使用するについて不正の目的があったものと認められず、かつ、その証左も見出せない。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項柱書、同法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれの法条の規定にも違反して登録されたものでないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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