結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−30006(T2000−30006/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2492400号商標(以下、「本件商標」という。)は、「RITZ」の欧文字を横書きしてなり、平成2年6月8日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成4年12月25日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標はその指定商品中「綿製天火用手袋、綿製止めひも付きタオル、綿製エプロン、綿製ナフキン、綿製いす用座布団、及び、これらに類似する商品」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第6号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、商標権者において、正当な理由なく、継続して3年以上、日本国において、その指定商品中「綿製天火用手袋、綿製止めひも付きタオル、綿製エプロン、綿製ナフキン、綿製いす用座布団、及び、これらに類似する商品」について使用されていない。
また、本件商標の登録原簿及び商標公報の記載に徴しても、使用権が登録されている事実もなく、登録されていない使用権者が別にいて、その使用権者によって本件商標を使用しているという事実も見出し得ない。
さらに、本件商標の登録原簿及び商標公報の記載によれば、本件商標と相互に連合する登録商標は、存在しない。
したがって、本件商標の登録は、指定商品中「綿製天火用手袋、綿製止めひも付きタオル、綿製エプロン、綿製ナフキン、綿製いす用座布団、及び、これらに類似する商品」について、取り消されて然るべきである。
(2)答弁に対する弁駁
(イ)被請求人が答弁書の証拠方法として主張する乙第2号証「内野株式会社作成の商品カタログ『1999年 Spring & Summer Collection 』表紙、表紙の裏、第1頁、第26頁ないし第28頁及び裏表紙」、乙第3号証「内野株式会社作成のカタログ『1999年ー2000年 Fall & Winter Collection』表紙、表紙の裏、第1頁、第26頁ないし第28頁及び裏表紙」、及び乙第5号証「日本橋三越デパート内の『RITZ』商品の売り場の写真」は、答弁書には添付されていない。
(ロ)請求人は、被請求人の答弁書に、甲第2号証、同第3号証及び同第5号証を提出していない。
(ハ)乙第1号証、1997年1月31日作成に係る「LICENCE AGREEMENT」追加事項及び訳文の「1993年2月18日付ライセンス契約への追加条項NO.1」の前提の第2条及び第3条に記載されている「RITZ」商標は、登録番号の記載もなく、特定されていないので、本件取消審判の対象となる登録商標に関するライセンス契約とは認め難い。
(ニ)登録商標の使用には、宣伝広告に供するもの、例えば、カタログ等も発行しておれば、登録商標を使用したことになるが、彼請求人が主張する内野株式会社のカタログ乙第2号証及び同第3号証と思われる甲第2号証及び同第3号証は、当該カタログの商品中にRitzの文字はあるが、これはカタログにも書いてある通りパリのホテルリッツのサービスマークを宣伝広告するもので、タオルの出所表示機能を示す登録商標リッツの宣伝広告でないこと明らかで、その上、カタログは、いつ、どこで、何部印刷され配布されたかを、証拠方法で貝体的に挙げていないので、登録商標の使用には該当しないものと認められる。
(ホ)乙第4号証は、単なるタオルの納品伝票のコピーで、これだけでは、証拠方法としては証拠能力を欠き、使用実績とは認め難い。
(ヘ)また、答弁書の第4頁、第16行目ないし第19行目の記載「以上述べたように、本件商品は、本件審判の請求に係る商品中『これらに類似する商品』について、審判の請求日前の3年以内に日本国内で通常使用権者により使用されていたものであるから本件審判の請求は理由の無いものである。」は、全く意味不明である。
(ト)被請求人の乙第5号証と思われる甲第5号証の日本橋三越デパート内の「RITZ」商品の売り場の写真は、タオルに登録商標を使用している状態が示されておらず、証拠方法としては証拠能力を欠く。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び弁駁に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第6号証(枝番を含む。なお被請求人は、提出の証拠中の表示について「甲第2号証、同第3号証及び同第5号証」は「乙第2号証、同第3号証及び同第5号証」の誤記の旨の上申をした、以下そのように扱う。)を提出した。
(1)平成11年12月29日付け提出に係る審判請求書によれば、被請求人が所有する本件商標は、正当な理由なく、継続して3年以上、日本国内において、その指定商品中「綿製天火用手袋、綿製止めひも付きタオル、綿製エプロン、綿製ナフキン、綿製いす用座布団、及び、これらに類似する商品」について、商標権者、専用使用権者あるいは通常使用権者のいずれによっても使用されていない、とのことである。
しかしながら、以下に述べるように、本件商標は、「タオル」について、通常使用権者によって、本件審判の請求前3年以内にわが国で使用されていたものである。
(2)被請求人「ザ リッツ ホテル リミテッド」は、東京都中央区日本橋堀留町1−7−15所在の内野株式会社に対し、1993年2月18日付けで、商標「RITZ」及び「RITZ及びCREST(図形)」の商標について、「バスタオル、フェースタオル、ウオッシュタオル、タオルハンカチーフ、ウオッシュグローブ、バスローブ、バスマット、トイレマット、バススリッパ、トイレットペーパーホルダー、トイレカバー、ドアノブカバー、ティッシュペーパーカバー、トイレキット、メイクアップケース、室内スリッパ」についての製造、販売を許諾し、当該契約は1997年1月31日付け追加条項で、1997年6月30日からさらに5年間延長された(乙第1号証)。
したがって、内野株式会社は本件審判請求日前3年間の間における被請求人のわが国における通常使用権者である。しかして、内野株式会社は、上記契約に基づいて、「バスタオル、フェイスタオル、ゲストタオル、バスマット、トイレマット、トイレふたカバー、スリッパ、トイレットペーパーホルダーカバー、ドアノブカバー」を製造し、わが国でこれらの商品を販売している。乙第2号証及び同第3号証は、これらの商品の宣伝広告用に内野株式会社が作成し、1999年2月から同年8月及び1999年8月から2000年1月までに使用された商品カタログ中「RITZ」の商品の頁である。内野株式会社は当該商品を三越をはじめ全国の有名デパートで販売している。乙第4号証中の伝票番号8130号の伝票は、「RITZ」が使用された「タオル」が内野株式会社から東京都中央区日本橋所在の三越に納品されたことを示す1999年9月21日付けの納品伝票である。そして、乙第5号証は日本橋の三越デパートに陳列されたRITZ」に係る商品の写真である。
しかして、本件審判請求に係る商品は、旧商品区分の第17類の「布製身回品、寝具類、等」に属するものであり上記「タオル」は「布製身回品」に属する商品である。したがって、タオルは本件審判請求に係る商品のうち「これらに類似する商品」に該当する。
次に、本件審判請求に係る商標は、活字体の「RITZ」であり、現実の使用に係る商標は「RITZ」が筆記体で表されているが、かかる変更は単なる書体の変更にすぎないから社会通念上同一のものであることは明らかである。
以上述べたように、本件商品は、本件審判の請求に係る商品中「これらに類似する商品」について、審判の請求日前の3年以内に日本国内で通常使用権者により使用されていたものであるから本件審判の請求は理由のないものである。
(1)被請求人が本件商標の使用について提出した乙各号証によれば、以下の事実が認められる。
乙第1号証は、1993年2月18日に商標権者(被請求人)と東京都中央区日本橋掘留町1−7−15所在の内野株式会社との間で本件商標の使用についての1997年1月31日付けの契約に係る追加条項の契約と認められる。その内容として同契約は追加条項で1997年7月1日から2002年6月30日まで5年間の延長がされた。そして商標と商品については同契約書の5頁に本件商標の登録番号が、また同6頁には使用に係る商品「Bath Towel、Face Towels・・・Indoor Slippers」が記載されている。
しかして、内野株式会社は本件商標に係る通常使用権者というのが相当である
乙第2号証及び同第3号証は、「UCHINO 1999 SPring & Summer Collection」及び「UCHINO 1999ー2000 FALL & WINTER COLLECTION」のタイトルのカタログで、同カタログ中には商品タオルがカラーで明示され、そのタオルには「RITZ」の筆記体文字が織り込まれて表示されている。この表示は、本件商標と社会通念上同一の商標と認め得るものである。また「GIFT COLLECTION」の文字とともにタオルパッケージが示され、そのパッケージには商品番号等が記載されている。そして同カタログ中には「従来のホテル仕様タオルを越えた品質と機能を追求し、最高級ホテルならではの豪華で贅沢な感触を実現したのがホテルリッツコレクションです。」、「ホテルリッツのスィートルームにおいてインテリアで使われているテキスタイルデザインがモチーフです。」、「この商品はフランスのパリのホテルリッツの企画により内野株式会社が製造したものです。」の文字が記載され、さらに「BRANND STORY」としてホテルリッツの紹介がなされている。
したがって、このカタログは、ホテルリッツをイメージした商品タオル等の広告宣伝のための商品カタログと認められる。
乙第4号証は、199年9月6日に内野株式会社から東京都中央区日本橋所在の三越にタオルを納品した際の納品伝票と認められ、品名欄に「タオル」及び「品番RR30003」の文字が記載され、前記カタログ中のギフト番号の記号と符合する。
そして、被請求人が本件商標について使用しているとする商品「タオル」は、その用途、品質からみて請求に係る指定商品中の「綿製止めひも付きタオルに類似する商品」の範疇の商品というのが相当である。
(2)以上、被請求人が本件商標の使用について提出した乙各号証を総合勘案すれば、本件商標は、通常使用権者により本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標を請求に係る指定商品のいずれかについての使用をしていたものと認めることができる。そして、この認定に反する証拠はない。
(3)請求人の主張について
(イ)請求人は、乙第1号証の1997年1月31日作成に係る「LICENCE AGREEMENT」追加事項及び訳文の「1993年2月18日付ライセンス契約への追加条項NO.1」には、「RITZ」商標は、登録番号の記載もなく、特定されていないと主張するが、前記したとおり「RITZ」商標の登録番号及び商品は、同第1号証における5頁及び6頁に明示されている。
(ロ)また、内野株式会社のカタログ乙第2号証及び同第3号証のカタログの商品中にRitzの文字はあるが、これはパリのホテルリッツのサービスマークを宣伝広告するもので、タオルの出所表示機能を示す登録商標リッツの宣伝広告でないこと明らかで、その上、カタログは、いつ、どこで、何部印刷され配布されたかを、証拠方法で貝体的に挙げていないとの主張する。
しかしながら、同カタログは前記認定のとおりであり内野株式会社が作成した商品カタログと認められ、その作成もカタログタイトルからして1999年春及び夏または1999年秋及び2000年冬用のものでそのシーズン以前の作成と推認できる。
請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中請求に係る商品について、商標法第50条により取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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