結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第31016号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
1.本件商標
本件登録第3061691号商標(以下「本件商標」という。)は、「ECOLIFE」の文字を横書きしてなり、平成4年5月1日に登録出願、第25類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、水泳帽、エプロン、えり巻き、靴下、ゲートル、毛皮製ストール、ショール、スカーフ、足袋、足袋カバー、手袋、布製幼児用おしめ、ネクタイ、ネッカチーフ、マフラー、耳覆い、ずきん、すげがさ、ナイトキャップ、ヘルメット、帽子」を指定商品として、同7年7月31日に権利者を「菱屋株式会社」として設定登録され、その後、同10年5月25日に権利者を「岡本株式会社」とする商標権の移転登録がなされ.たものである。
2.請求人の主張の要点
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由として、本件商標は、商標権者により、少なくとも過去3年以内に日本国内で請求に係る商品「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、スカーフ、手袋、ネクタイ、マフラー、帽子」についての登録商標の使用をしていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである旨主張している。
3.被請求人の答弁の要点
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由及び審尋に対する回答(答弁理由補充を含む。)を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第17号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)被請求人が、本件商標の商標権者となり、本件審判の請求が予告登録されるまでの経緯について
本件商標は、大阪市中央区南船場3丁目5番17号所在の菱屋株式会社により平成4年5月1日に出願され、平成7年7月31日に登録された商標権である(乙第1号証の1及び2)。この設定登録時の商標権者である菱屋株式会社は、平成8年12月2日に破産宣告を受けるに至っている(乙第2号証)。
一方、被請求人は、商標「ECOLIFE」を権利化すべく調査を行った際に本件商標の存在を知り、平成10年2月9日付けで破産管財人に対し本件商標の譲渡を申し入れた。その譲渡申し入れを受けて破産管財人が行った本件商標に関する売却許可申請は、平成10年2月23日付けで裁判所において許可されている(乙第3号証)。そこで、被請求人は、平成10年3月25日付けで特許庁に対し本件商標の移転登録申請を行い(乙第4号証)、平成10年5月25日に本権の移転が原簿に登録されるに至っている(乙第1号証)。
そして、本件審判の請求が原簿に予告登録されたのは、平成10年10月28日である(乙第1号証)。商標法第50条第1項に定める「継続して3年」の起算点は予告登録の日であるから、本件審判において、被請求人が本件商標の使用の事実を立証するべき期間は、平成7年10月28日〜平成10年10月27日までの間となる。
(2)商標法第50条第1項にいう当該商標権を使用する主体すなわち「商標権者、専用使用権者又は通常使用権者」は、現在もその権利を有するものに限られるとは文理上解されないから、本件審判のように取消審判の予告登録前3年以内に当該商標権の移転登録があった場合には、その期間内において譲渡人が当該商標権を使用していた事実を被請求人が立証した場合でも、商標権は取消されないと解されるべきであることは明らかである。
そこで、被請求人は、破産管財人に対して、平成7年10月28日以降に譲渡人菱屋株式会社が本件商標を使用してた事実がないかについての確認を依頼したところ、12月15日付けで破産管財人より、破産会社の元代表取締役岡部盛夫氏に確認したところ、譲渡人が、「セーター類、ワイシャツ類、寝巻類、靴下、ショール、スカーフ、手袋、ネクタイ、ネッカチーフ、マフラー」の商品について本件商標を使用していたとの乙第5号証に示すFAX受信文書による回答を得たが、破産会社の在庫商品及び本店不動産の売却を了した現在では、破産会社が本件商標を使用していたことを立証できる資料を得ることは容易ではないとの調査状況が示されており、破産管財人において継続調査中ではあるものの、12月21日現在、具体的な証拠を入手するには至っていない。
なお、12月18日には、破産管財人より、破産会社が本件商標を付した商品の製造を委託していた業者が判明したとの回答を得ており(乙第6号証の1)、この業者に対しても調査の協力を依頼している状況であることを補足しておく(乙第6号証の2)。
(3)譲受人である被請求人が本件商標を使用していることを立証する場合には、その対象となる期間は、本件商標の移転登録が完了した平成10年5月25日から本件審判の請求が予告登録された平成10年10月28日までの僅か5ヶ月しかないことが明らかである。ところが、アパレル業界では、そもそも商品の企画にはシーズンの設定が不可欠であるから、本年の5月に移転登録が確定した商標権の使用実績を、まだシーズンが一回りしていない10月の時点で求めることは、実際上、不可能な場合があると言わざるを得ない。
被請求人は、本件商標「ECOLIFE」を本件審判請求に係る指定商品についても使用する予定があり、現在、準備を行っている段階である。したがって、本件商標について被請求人は、商標法第50条第2項但書きに規定された当該商標権を不使用であることの正当な理由を有するものである。
なお、被請求人が、このように「ECOLIFE」関連の商品を企画していることは、商品「靴下」については既に本件商標を使用した実績があることからも推測することができる点を補足しておく。
すなわち、甲第7号証は、岡本株式会社が作成した98〜99年の秋冬物についての販売カタログであるが、この販売カタログの第78頁には、本件商標「ECOLIFE」と称呼を同じくする商標「エコライフ」を付した婦人用靴下が掲載されている。なお、甲第8号証の1及び2は、同じ商標を付した商品の実物を表すものである。
また、甲第9号証は、岡本株式会社が作成した99年の春夏物についての販売カタログであるが、この販売カタログの第28、72頁には、本件商標「ECOLIFE」と称呼を同じくする商標「エコライフ」を付した紳土用あるいは婦人用の靴下が掲載されている。なお、甲第10号証の1ないし4は、同じ商標を付した商品の実物を表すものである。
(4)なお、商標についての解説書(乙第11号証)には、本件審判のように不便用取消審判の予告登録前3年以内に当該商標権の移転登録があった場合には、「譲受け後準備完了次第使用する真摯なる目的を有する場合等については正当な理由があるものとして、2項但書の適用をできるだけ弾力的に運用することによって法の目的に沿わしめるのが実情に即するのではないかと考えられる(第839頁)。」、あるいは、「また3年以上不使用の商標の譲受人に使用の具体的準備が進められている等真摯なる使用の意思が認められるような場合にも正当な理由ありとして差し支えないと考えられる(第843頁)。」との見方が示されている。
(5)以上、本件商標は、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品について、譲渡人菱屋株式会社が使用していたものであるので、商標法第50条第1項の規定には該当せず、その請求に係る指定商品について登録の取消を求められる理由はないものである。また、本件審判の場合、譲渡人が破産宣告を受けた後、本件商標の移転登録がなされるまでの間は、事実上、本件商標を使用することは不可能であるから、使用の事実を立証できる期間が通常のケースよりも短いことも考慮されるべきであることに加え、被請求人は、本件審判の請求に係る指定商品について本件商標を使用する準備を現在進めており、真摯なる使用の意思を有するものであるから、本件商標について被請求人は、商標法第50条第2項但書きに規定された当該商標権を不使用であることの正当な理由を有するものであり、商標法第50条第1項の規定には該当しないと判断されるのが相当である。
(6)審尋に対する回答(答弁理由補充を含む。)
(イ)前記(2)記載の「譲渡人(前商標権者)が本件商標を使用していたことを破産管財人において継続調査中」の件について、平成11年10月25日午前10時30分頃、破産管財人より、「先日、元代表者を呼んで再度資料を探させたが、発見できませんでした。アイデアマンの社長で本件商標についても商品を企画して製作に着手していたとの説明であったので、記憶をもとに製造委託先にも照会しましたが、これまでに資料収集に至っておりません。破産会社の在庫商品及び本店不動産の売却が既に完了していて、書類等も手元にありませんので、残念ですが、今後探索しても資料が出てくる見込みはないものと思われます。」との電話による回答を受けるに至った(乙第12号証)。
(ロ)現行商標法では、不使用取消審判の成立要件として、審判請求時に継続して3年以上不使用であることを規定しているので、商標権の設定登録後3年間は、事実上、不使用取消審判の請求が成立しない期間として運用されている。すなわち、商標権者の立場から言えば、商標権の設定登録後3年間は、その登録商標を自己の商品のネーミングとして実際に使用するか否かを検討し、その準備に充てることができる期間として運用されているのが実情である。
そうとすれば、前商標権者が破産し、在庫商品及び本店不動産の売却が既に完了していて、前商標権者による使用の事実の立証が極めて困難という事情がある本件審判事件のようなケースにおいては(乙第12号証)、上記実情との均衡を図る意味からも、被請求人が、前商標権者から商標権を譲受後、直ちにその商標権を使用する準備を具体的に進めていることが認められる場合には、商標法第50条第2項但書きに定める当該商標を不使用であることの正当な理由があるものと解されなければならない。
(ハ)被請求人は、本件審判の請求が予告登録されるよりも以前の平成10年9月3日に、本件商標「ECOLIFE」を、本件取消請求に係る商品「洋服」に含まれることが明らかな商品「スパッツ」及び「カルソン」のネーミングとして採択することを決定している(乙第13号証)。
この「1999SS〜2000AWスパッツ・カルソン企画 商品構成」と題された乙第13号証の資料は、被請求人(岡本株式会社)のマーケティング部LF課(乙第14号証、なお、LF課はLady’s Fashion課の略)が平成10年9月3日に作成した、1999年春夏〜2000年秋冬向けの「スパッツ・カルソン」に関する企画書の一部であって、「BASIC」「CASUAL」「COMFORT」「HEALTH」のカテゴリー毎に、自社ブランドを割り当てて、ターゲットとなる「世代」や「着用シーン」「訴求ポイント、商品特性」「展開時期」等について決定したことを示す資料である。そして、この企画書によれば、被請求人は、本件審判請求の予告登録よりも以前に、「COMFORT」の範鴫に属する「スパッツ・カルソン」のネーミングとして、本件商標「ECOLIFE」を採用することを決定しており、本件商標を付した商品を「家の中のリラクシングシーン」等で着用する「家で快適に過ごすためのリラックスホームウェア」という位置付けで、「20〜30才」の世代を対象として、2000年秋冬の時期に日本国内で商品展開することを具体的に計画していたことは明らかと判断されるべきである。
また、「2000年AW.ECOLIFE企画原紙」と題された乙第15号証の資料は、被請求人(岡本株式会社)のマーケティング部LF課が平成11年9月20日に作成した、本件商標を使用する予定の商品「スパッツ」に関する商品企画書である。この商品企画書によれば、編立メーカーや規格寸法等が具体的に決定されており、本件商標を付した商品を2000年秋冬の時期に商品展開するための準備が現実に進行していることは明らかである。
さらに、乙第16号証及び同第17号証は、上記商品の商品展開に先立って平成11年10月8日に作成された、本件商標「ECOLIFE」が使用された商品パッケージの型紙である。このように、現在では、本件商標の使用形態も具体化されており、被請求人は、本件商標を付した「スパッツ」及び「カルソン」を2000年秋冬に商品展開するための準備を着実に進めている状況である。
(ニ)以上、被請求人は、本件審判請求の予告登録がなされた日以前から、その取消請求に係る商品に含まれる「スパッツ」及び「カルソン」について、本件商標を使用する真摯なる意思を有し、使用についての準備を具体的に進めていたものであるから、商標法第50条第2項但書きに規定された当該登録商標を不使用であることの正当な理由を有していると解されるのが相当である。
よって、本件商標は、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において使用されていたことが立証されないとしても、商標法第50条第2項但書きの規定により、その取消請求に係る商品について登録を取消されることはないものと判断されなければならない。
4.当審の判断
(1)商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消を免れないところである。
ところで、商標法は、「商標権は、設定の登録により発生する。」(商標法第18条第1項)として、商標権の成立について登録主義を採用しているが、商標法第1条(商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。)の規定に照らすと、同法は、使用商標の保護を本来の目的とし、商標権者が登録商標を使用することを保護の前提としているものと解される。
そして、当該登録商標が一定期間継続して使用をしない場合には、その商標権は、前記商標制度の趣旨にそぐわず、かえって、その不使用の登録商標の存在により、他人の同一又は類似の商標の使用を阻むこととなる等不合理があることから、商標法第50条の不使用による商標登録の取消審判制度が設けられているものと解される。
そうとすれば、商標法は、本来、登録商標の使用を前提としていること、及び、不使用による商標登録の取消審判制度が設けられている趣旨からすると、登録商標の不使用につき商標法第50条第2項ただし書きにいう「正当理由」があるといえるためには、登録商標を使用していないことについて当該商標権者の責めに帰すことのできない予見困難な事情があり、不使用を理由に当該商標登録を取り消すことが、社会通念上酷であるような場合をいうものと解するのが相当である。 そうすると、商標権を譲り受ける場合には、その登録商標の従前の使用状況についての事実、例えば、指定商品の一部又は全部について、一定の期間使用されていない事実があるときには、その事実自体は消滅するものではないから、当該商標権に当然に伴うものとして、譲受人もまた、そのような事実を伴いないしはそのような状況下にある商標権を承継し、したがって、当該商標権の譲り受けにより、譲渡前の不使用の事実が不問に付され、不使用の期間が譲受人との関係で新たに起算されるというようなものではないと解すべきである。
したがって、商標権を契約によって取得しようとする者は、その際に当該登録商標の使用の事実ないし状況の如何を調査すべきであり、例えば、不使用の状態が相当期間継続している場合、譲渡人(前商標権者)が破産により使用の事実を立証し得ない場合には、その商標権の登録が不使用の期間に応じて取り消される可能性を包蔵したものであることを予想して取引に当たるべきである。それ故、不使用についての正当な理由の有無を判断するに当たってもまた、商標権の移転がされた場合には、単にその移転後の事情のみならず、それ以前の継続した不使用の事実ないし状況が、商標登録の取消審判の請求の登録前3年以内の不使用事実として、前後通じて判断されるべきものである。
そうすると、商標権の譲渡後のみについてみると、当該登録商標の使用の前提として必要な行為がたとえ遅滞なく行われたとしても、そのことだけでは、直ちに不使用の正当な理由があるものということはできない。
(2)被請求人の答弁及び提出に係る乙各号証をみるに、本件商標権の前商標権者(菱屋株式会社)及び現商標権者(被請求人)は、前記証拠をもっては、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において請求に係る指定商品について使用していたことを証明し得ていないものといわなければならない。
被請求人は、本件商標権の前商標権者が破産し、在庫商品及び本店不動産の売却が既に完了していて、前商標権者による使用の事実の立証が極めて困難という事情がある本件審判事件においては、被請求人が、前商標権者から商標権を譲受後、本件審判の請求の登録日(予告登録日)以前から、その取消請求に係る指定商品について、本件商標を使用する真摯なる意思を有し、使用についての準備を具体的に進めていたから、商標法第50条第2項ただし書きに規定された当該登録商標を不使用であることの正当な理由があるものと解されるのが相当であると主張し、乙第7号証(「Autumn & Winter 98/99」と題する商品カタログ)、乙第8号証の1及び2(商品「婦人用靴下」)、乙第9号証(「Autumn & Winter ’99」と題する商品カタログ)、乙第10号証の1ないし4(商品「紳士用靴下」及び「婦人用靴下」)、乙第13号証(1998.9.3付け「1999SS〜2000AWスパッツ・カルソン企画 商品構成」と題する商品企画書の一部)、乙第15号証(99.9.20付け「2000年AW.ECOLIFE企画原紙」と題する商品企画書)及び乙第16号証及び同第17号証(本件商標が付されている商品パッケージの型紙)を提出している。
まず、被請求人が述べる、前商標権者が破産により在庫商品及び本店不動産の売却が既に完了していて、本件商標の使用の事実の立証が困難であるとの点は、前記1で記載したとおり、被請求人は、本件商標の使用の事実ないし状況の如何を調査した上で本商標権を取得すべきであるから、譲渡人(前商標権者)が破産により使用の事実を立証し得ない場合には、不使用により取り消される可能性を包蔵したものであることを予想することができなかったということはいえない。
次に、平成10年5月25日に本商標権の移転登録がなされた譲受人である被請求人は、本件審判の請求の登録日(平成10年10月28日)以前から、その取消請求に係る指定商品(「紳士用靴下」、「婦人用靴下」、「スパッツ」、「カルソン」)について、本件商標を使用する真摯なる意思を有し、使用についての準備を具体的に進めていたと主張しているところ、乙第7号証及び同第8号証(枝番号を含む。)は、本件審判の請求の登録の日前後に係る商品カタログとそのカタログに掲載されている商品「婦人用靴下」(写)といえるところ、本件商標と称呼を同一にする「エコライフ」の文字が該商品に付されているが、例えば、その商品の販売実績を証するにたる請求書、納品書等は提出されていず、また、当該商品カタログの作成を印刷業者に依頼した請求書、印刷業者の納品書等も提出されていないものであるから、該号証をもっては本件商標を使用していないことについて正当理由があったとみることはできない。
乙第9号証及び同第10号証(枝番号を含む。)は、本件審判の請求の登録日以降の1999年春夏を商品の展開時期とする販売カタログとそのカタログに掲載されている商品「靴下(紳士用・婦人用)」(写)といえるところ、本件商標と称呼を同一にする「エコライフ」の文字が該商品に付されている。
また、乙第13号証は、本件審判の請求の登録日(平成10年10月28日)より前の1998.9.3の表示がある「1999SS〜2000AWスパッツ・カルソン企画 商品構成」(1998.9.3付け)と題する商品企画書の一部であり、その「サブカテゴリー」欄他に「ECOLIFE」の表示があり、乙第15号証は、発行年月日を99.9.20とする「2000年AW.ECOLIFE企画原紙」と題する商品企画書であるが、その標題中には「ECOLIFE」の表示がみられるが、「商品名」欄には、本件商標とは異なる「リンダリブ」の表示がそれぞれ手書きで表されている。そして、本件商標が付されている商品パッケージの型紙と称する乙第16号証及び同第17号証には、本件商標が表示されてはいるが、いつ印刷されたのかを証する書面は提出されていない。
そうすると、乙第9号証、同第10号証(枝番号を含む。)、同第13号証及び同第13号証によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録の日以降に取消請求に係る指定商品について本件商標を使用しようとし、そのために必要な行為を行っていたことは窺い知れるが、たとえそのような行為が行われたとしても、その商品の展開時期は、本件審判の請求の登録の日から半年後あるいは2年後のものであるから、アパレル業界の商取引の慣習、商標の使用されるまでに通常要求される期間等を考慮したとしても、前記1記載の「商標法は、本来、登録商標の使用を前提としていること、及び、不使用による商標登録の取消審判制度が設けられている趣旨」からすれば、そのことだけでは、直ちに不使用の正当な理由があるものということはできないというべきである。
してみると、本件商標を請求に係る指定商品について使用していないことについて、被請求人(商標権者)の責めに帰すことのできない予見困難な事情があり、不使用を理由に商標登録を取り消すことが社会通念上酷であるような場合に相当するものとはいえない。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において請求に係る指定商品について使用していたものと認めることはできず、かつ、本件商標を請求に係る指定商品について使用していないことについて正当な理由があるものとも認められない。。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により指定商品中の「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。