Trademark Appeal Case
CLEAN DRY ROOMの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第18576号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CLEAN DRY ROOM」の欧文字を書してなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,エレベーターの修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,機械式駐車装置の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,電動機の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,廃棄物圧縮装置の修理又は保守,廃棄物破砕装置の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,半導体製造装置の修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,ガス湯沸かし器の修理又は保守,浴槽類の修理又は保守,建築物の外壁の清掃,し尿処理槽の清掃,貯蔵槽類の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与」を指定商品として、平成8年12月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、無塵の乾燥した部屋の意味合いを認識させる『CLEAN DRY ROOM』の文字を普通に書してなるものであり、これをその指定役務中、無塵乾燥室(倉庫)の建築工事等の上記文字に照応した役務に使用しても、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「CLEAN」の文字部分は、「クリーン」と発音し、「清潔な、きれいな」等を意味する英語として、「DRY」は、「ドライ」と発音し、「乾いた、乾燥した」等を意味する英語として、また「ROOM」は、「ルーム」と発音し、「部屋、室」等を意味する英語として、わが国においてよく知られているものであり、それぞれ上記意味をもって日常的に使用されているものであるから、本願商標は、「CLEAN」と「DRY」と「ROOM」の3語を結合したと容易に理解されるものであり、全体として、「清潔で乾燥している部屋、清潔で湿気のない室」の意味合いを無理なく想起させるものとみるのが相当である。
そして、その構成中の「DRY ROOM」の文字の表音である「ドライルーム」の語は、建築関連分野においては、スキー、スケート客などを主として対象とした宿泊施設において、雪や氷などで湿った、スキー、スノーボード、あるいは衣服等を乾かすための施設が備えられている所も少なくなく、このような設備をドライルームと称している事実があり、さらに、一般の住宅において、浴室内に干した洗濯物を乾かすシステムを設置する事例が多いことは、集英社発行「imidas’99」(680頁)より明らかであり、このような乾燥室を「ドライルーム」と称している事実も存在する。
また、例えば、2000年4月7日付け日本経済新聞 地方経済面(41頁)には、「水戸市の中心商店街、泉町三丁目の地権者と水戸市は六日、同地区の起業家向けの小規模店舗や生涯学習施設を併せ持つマンションを建設すると発表した。・・・・中心街のため、洗濯物を室内で乾燥できるようドライルームも備えた。・・・・」の記載がある。
一方、産業用空調機器販売、もしくは設置工事等の分野において、例えば、株式会社オーム社、平成10年7月25日発行「図解 空調・給排水の第百科」によれば、「リチウムイオン電池の製造室や種々の試験を行う環境試験では、超低湿度の作業空間が必要となるが,この超低湿度の室をドライルームという.現在では,露点温度ー50 ゚C程度のドライルームも実用化されている。」(140頁欄外)なる記載が認められ、これよりすると、ドライルームの語は、「超低湿度の室」を意味するものとして使用されていることが認められている。
また、例えば、1998年9月25日付け日刊工業新聞(12頁)には、「露点がマイナス六十度Cのドライルームを・・・・」の記載が認められ、その他、1997年8月1日付け化学工業日報(8頁)、1998年12月5日付け日本経済新聞(地方/東北)、2000年1月6日付け日経産業新聞(5頁)などの記事においても、「ドライルーム」の語が上記した「超低湿度の室」と同様な意味をもって使用されていることが認められている。
上記実情よりすると、本願商標は、「CLEAN DRY ROOM」と書してなるものであるから、これを建築工事及びこれに付帯する各種工事、建築設備の運転・点検・整備等について使用した場合は、これに接する需要者は、本願商標自体の有する意味合い及び前記した住宅等建築分野における実情から、「清潔な乾燥室」に関する工事等を表したものと容易に理解するするというのが相当であり、また、電池等を製造する工場または種々の試験を行う環境試験室等を対象とした取引分野においては、その需要者は、単に「清潔な乾燥室」に関する工事等を表したものと理解するに止まらず、「清潔であって超低湿度の室」に関する工事等を表したものとも理解するとみるのが相当であって、自他役務の識別標識たる商標としては認識し得ないというのが相当である。
してみると、本願商標は、これをその指定役務中「建築工事及びこれに付帯する各種工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備」について使用しても、「清潔な乾燥室、もしくは清潔であって超低湿度の室に関する役務」の意をもって、役務の質を表示するにすぎないものであり、前記役務以外の役務に使用したときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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