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Trademark Appeal Case

「絵手紙」の普通名称性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第6474号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「絵手紙」の文字を標準文字とし、第2類「塗料,染料,顔料,印刷インキ,絵の具,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の非鉄金属はく及び粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の貴金属はく及び粉,防錆グリース,壁紙剥離剤,媒染剤,木材保存剤,カナダバルサム,コパール,サンダラック,シェラック,松根油,ダンマール,マスチック,松脂」を指定商品として平成9年10月13日に登録出願されたものである。

2.原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『絵手紙』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、『絵手紙』とは、墨、色鉛筆、絵の具などで和紙やはがきに好きな絵を書き短文を添えるもので、近年、初心者を対象にした文化教室が増え、また、その描き方について授業で教える小学校や町おこしのために世界的な展覧会を開く自治体も登場するなどその人気が拡大している実情であることに照らせば、これをその指定商品中、絵手紙を作成する際使用される絵の具にとどまらず、使用され得る印刷インキ、印刷用・美術用の非鉄金属はく及び粉、印刷用・美術用の貴金属はく及び粉に使用するときは、『絵手紙に用いる商品』の如くに理解させるにとどまり、単に商品の用途を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3.請求の理由

請求人(出願人)は、「本願商標は、当業者が常用している名称でないのは勿論のこと、一般名称にも該当せず、しかも審査官の指摘するものにも該当しないものであるから、いわゆる自他商品識別力を有し、商標法第3条第1項第3号の規定に該当しない。」と主張し、その根拠を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第17号証を提出している。

(1)本願商標は、「造語」であり、請求人「小池邦夫」が開拓創作した書画方法及びその使用商品(役務)に関して自他商品(役務)の識別のために使用せんとするものである。

(2)本願商標は、指定商品に関する業界において、請求人が最先に使用したものであり、請求人が使用する以前に使用した他人が存在しないものである。

(3)本願商標は、請求人と無関係に常用されておらず、請求人が専一に指定商品に継続使用しているものと一般に認知されているものである。

(4)審査官の指摘するものは、当業界においては、あくまで「はがき絵」または「絵入りの葉書」「絵付の葉書」「イラスト入り葉書」「デザイン入り葉書」「意匠入り葉書」等と称されるものである。

(5)本願商標「絵手紙」は、審査官の指摘する「和紙や葉書に絵を描き短文を添えたもの」を直感するものでなく、むしろ「絵画」や「図画」と「封書」とが、何等かの関係を持つものと感得されるものであり、具体的なものを感得できるものではない。

(6)本願商標は、請求人が、国内で広くかつ多数回継続して専一に使用することにより、取引者や需要者の間で請求人の使用する商標として広く周知される状態に至ったものである。

(7)本願商標の「絵手紙」は、市販されている国語辞典や現代用語辞典の最新版にも記載されておらず、一般名称にも該当しないものである。

4.当審の判断

請求人が提出した甲第1号証ないし同第17号証を総合すると、「絵手紙」という言葉は、請求人「小池邦夫」が創作したものであり、さらに、請求人が、「絵手紙」の創始者として指導、講演会、展示会等の活動をし、新聞やテレビで紹介された事実が認められる。

しかしながら、前記の甲各号証において、「絵手紙」の語を、請求人が、自己の取り扱う商品や役務を他人のそれと識別するための商標として使用した事実は認められないし、まして、これが、請求人の業務に係る商標として需要者の間に広く知られていると認めることはできないものであり、むしろ、「和紙やはがきに絵を描き、短文を添えたもの」を表す一般用語として使用されているものとみるのが相当である。

そして、「絵手紙」という語が、市販の国語辞典、現代用語辞典に掲載されていないとしても、国語辞典が一般に通用している全ての語を収録しているとは限らないし、前記意味を有する語として一般に理解されるに至っていると認められることは、前述のとおりである。

ところで、「絵手紙」の語に関して、いわゆるインターネット(「YAHOO! JAPAN」及び「Google」)により各種情報を公開しているサイトをみれば、「絵手紙」に関して多数の記載があり、それに掲載されている「絵手紙」の語は、いずれも一般用語として使用されている。そして、それらの中には、「小池邦夫」又は「小池邦夫」が主宰する「日本絵手紙協会」のいずれとも関係を有することが認められないものが多数あり、また、「絵手紙」の語が、「小池邦夫」と無関係に、一般用語として使用されている事例が相当数あるところから、前述の認定を容易に裏付けることができる。

以上の実情よりすると、本願商標「絵手紙」は、これをその指定商品中、絵手紙を作成する用具として使用されている又は使用され得る商品である「絵の具,印刷インキ、印刷用・美術用の非鉄金属はく及び粉、印刷用・美術用の貴金属はく及び粉」に使用するときは、単にその商品の用途・品質を表示するにすぎないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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