Trademark Appeal Case
キャッチフレーズの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第718号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「足がめり込む波型粘着剤」の文字を横書きしてなり、第21類「台紙の上面に粘着層を形成してあるねずみ取り具およびその他のねずみ取り具」を指定商品として平成7年3月15日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、商品の広告・宣伝効果を高めるためのキャッチフレーズと認識される『足がめり込む波型粘着剤』の文字よりなるものであるから、出願人がこれをその指定商品に使用しても、これに接する需要者等は、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、前記のとおり「足がめり込む波型粘着剤」の文字を書してなるものであるところ、これよりは、その指定商品(ねずみ取り具)との関係においてみれば、「足がめり込む」の文字部分は、足がめり込むようにねずみを捕獲する状況を、また、「波型粘着剤」の文字部分は、台紙に粘着剤を塗布した商品の形状ないしは構造の特長を示すものと容易に理解させる各文字を組み合わせたにすぎないものであって、全体としてみても、格別顕著なところはなく、これ以上に、本願商標の係る構成文字が自他商品の識別標識としての機能を果たし得るとするような何らの点も認識・把握することができないものといわざるを得ない。そして、平成9年5月1日付け提出の上申書に添付された商品のパンフレットをみても、該文字は、商品の特長を示すが如きに付記的に表示されているものである。
してみると、本願商標をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者・需要者は、これを、前述のとおりの各文字の有する意味合いにより商品の特長を端的に示したものと理解し、一種のキャッチフレーズと認識するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを把握し得ないものというのが相当である。
請求人は、「本願商標は使用により特別顕著性を具備するに至った商標である。」と述べ、甲第1号証ないし同第16号証を提出しているが、提出された甲各号証には、本願商標が、当該ねずみ取り具に使用された結果、我が国において広く認識され、かつ、自他商品の識別力を有するに至ったものであることを示すための客観的な証明(例えば、商品の生産・販売数量、営業の規模、広告宣伝の方法・回数等)が示されていない。
さらに、請求人は、登録例(甲第17号証ないし同第25号証)を挙げているが、これらの登録例と本願商標とは、その商標の構成及び指定商品が相違するものであって、事案を異にするものであり、本願商標は、前記認定を妥当とするものであるから、請求人のこれら主張は、いずれも採用することができない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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