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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「記述的文字の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成7年審判第13337号|請求不成立)

審判番号
平成7年審判第13337号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ROCKY」
争点(論点)
記述的文字の識別力
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成7年審判第13337号・不服)は、本件商標と引用商標「ROCKY」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的文字の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ロッキーマイルド」の文字を横書きしてなり、第33類「日本酒、洋酒、果実酒、中国酒、薬味酒」を指定商品として、平成5年4月14日登録出願、その後、指定商品については、平成7年6月19日付けの手続補正書により「日本酒、中国酒、薬味酒」と補正されたものである。

2 原査定の引用商標

これに対し、原査定において本願の拒絶理由に引用された登録第1453265号商標(以下「引用商標」という。)は、「ROCKY」の文字を横書きしてなり、昭和52年5月13日登録出願、第28類「日本酒、中国酒、薬味酒」を指定商品として、昭和56年1月30日に設定登録され、その後、平成3年5月29日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。

3 当審の判断

そこで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、その構成前記したとおり「ロッキーマイルド」の文字よりなるところ、指定商品との関係から考察するに、該文字は、全体として特定の意味合いを表現した熟語的文字 というよりは、むしろ、「ロッキー」と「マイルド」の2語の結合よりなるものと容易に認識、把握されるものとみるのが相当である。

そして、構成中の後半の「マイルド」の文字は、例えば、「コンサイス外来語辞典 第3版」(株式会社三省堂・1982年12月1日発行)によれば「マイルド[mild(温和な)]」の項に「(とくに飲食物について)口当たりが柔らかいこと,また,そのもの.★[マイルド‐コーヒー」「マイルドな味」のように使われる。」との記載、「広辞苑 第五版」(株式会社岩波書店・1998年11月11日発行)によれば「マイルド「mild]」の項に「口当たりが柔らかいさま。」との記載、同じく、「知恵蔵 THE ASAHI ENCYCLOPEDIA OF CURRENT TERMS 1999」(朝日新聞社・1999年1月1日発行)によれば「マイルド[mild]」の項に「優しい,おとなしい,口当たりがいい,穏やかな.」との記載が認められる。

また、本願の指定商品を取り扱う業界においては、例えば、「[’91SAKE]世界の酒/日本の酒」(株式会社サンケイ新聞データシステム・1991年5月15日発行)の「清酒 北海道・東北 福島県」の項に「マイルドパック ゆきこまち/雪小町」及び「....。アルコール、酸をちょっとおさえた文字通りマイルドタイプの清酒。飲みやすい淡麗な味わいが特徴である。」との記載、「清酒 北陸・東海 愛知県 岐阜県」の項に「ねのひマイルド「明日」」及び「....、飲みやすいやわらかな口当たり、淡麗なのどごしを持つマイルドねのひを詰めた。」との記載、「清酒 近畿 京都府」の項に「えいくん/英勲 マイルドパック」及び「自家精米による高品質米を原料にマイルドな口当たりを追求した酒。....」との記載、「焼酎甲類」の項に「特選宝焼酎マイルド20度」及び「宝焼酎のマイルドタイプで、スッキリとした中に、うま味、コクがあり、マイルドな飲み口が特徴。」との記載、同じく「スーパーマイルドめいり」及び「マイルドめいりの名称、ラベル容器を一新したスーパーマイルドめいり。高純度の焼酎甲類と長期間樽貯蔵で熟成した原酒、コーンアルコールをブレンドした口当たりが軽快で、よりマイルドな味で楽しめる。」との記載が認められる。

さらに、該文字について、いわゆるインターネットにより酒造会社が情報を公開しているサイトをみると、「清酒」について「淡麗マイルド 大吟醸福扇」(河忠株式会社)との紹介、「越の鶴 マイルドなやや辛口・本醸造(越名醸株式会社)〈蔵元の特徴〉雪深い栃尾の地で、幾多の種類品評会授賞の栄誉に輝く伝統の技で、淡麗そしてマイルドな酒質を追い求めつづけている。」との紹介、「焼酎」について「本格焼酎よかっぺ 地元産米と酒粕を原料にし、独自の製法を開発し発酵、蒸留したさわやかな香りとマイルドな味がする。(岡部合名会社)」との紹介、「本格米焼酎粋 清酒のような香りとマイルドな口当たり、そして、水やお湯で割ってもコクのある持ち味がなくならない腰の強さが特徴です。....(三光正宗株式会社)」との紹介が認められる。

これらの事実からすると、「マイルド」の文字は、

▲1▼「口当たりが柔らかい」の意味を有する語であること

▲2▼商品「清酒、7焼酎」について商標の一部として使用され、かつ、商品の品質を表す文字として商品の特徴を説明する文中に用いられていること

を認めることができるものである。

そうとすれば、本願商標の「ロッキーマイルド」の文字が一連に横書きされているとしても、これを指定商品中の「清酒、焼酎」について使用した場合、上記の事実からして、これに接する取引者、需要者は、後半の「マイルド」の文字を口当たりが柔らかいの意味合いにおいて商品の品質を表した部分であると容易に認識、理解するとみるのが相当である。

そうすると、本願商標の構成中後半の「マイルド」の文字は、商品「清酒、焼酎」の品質を表示した部分といえるものであるから、本願商標において自他商品の識別機能を果たす部分は、前半の「ロッキー」の文字にあるといわなければならない。

してみると、本願商標は、構成文字全体に相応して「ロッキーマイルド」の称呼を生ずる他、前半の「ロッキー」の文字に相応して、単に「ロッキー」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。

他方、引用商標は、上記のとおり「ROCKY」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して、「ロッキー」の称呼を生ずるものと認められる。

したがって、本願商標と引用商標とは、その外観及び観念の点について考慮したとしても、「ロッキー」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定商品中の「清酒、焼酎」は引用商標の指定商品中に包含されているものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

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