1 本願商標
本願商標(標準文字による商標)は、「AVLOY」の文字を書してなり、第17類「自動車の外装用の塗装済装飾的保護用のプラスチックシート・プラスチックフィルム及びプラスチックラミネート,その他のプラスチック基礎製品」を指定商品として、平成9年9月12日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2151682号商標(以下「引用商標」という。)は、「AZLOY」の文字を書してなり、昭和62年5月15日に登録出願、第34類「プラスチツクス、ゴム、皮革、パルプ、その他の基礎材料で他の類に属しないもの」を指定商品として、平成1年7月31日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、本願商標からは「アブロイ」、引用商標からは「アズロイ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「アブロイ」の称呼と引用商標より生ずる「アズロイ」の称呼を比較するに、両者は、共に4音構成よりなり、第2音において「ブ」と「ズ」の音の差異を有し、他の音を共通にするものである。
しかして、該差異音の「ブ」と「ズ」は、母音を共通にするとしても、前者が有声破裂音であるのに対して後者が有声摩擦音であり、その調音の位置、調音の方法を異にし、音質を異にする音であるから、該差異音は明瞭に聴取し得るものと認められる。
してみれば、両称呼は、音構成が比較的短いことも相まって、両者をそれぞれ一連に称呼するとき該差異音が全体の称呼に及ぼす影響は大きく両者は識別し得るものと判断するのが相当である。
また、本願商標からは特定の観念は生じ得ないものとみるのが相当であるから、両者は観念上比較し得ないものであり、それぞれの構成よりみて外観上区別し得るものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標と引用商標がその称呼において類似するとの理由をもって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものではなく、取消しを免れない。
その他、本願を拒絶すべき理由は発見しない。
よって、結論のとおり審決する。