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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「ライフセービングの識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2000−1008(T2000−1008/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2000−1008(T2000−1008/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
ライフセービングの識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2000−1008(T2000−1008/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ライフセービングの識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「ライフセービング」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第41類及び第42類に属する願書記載の役務を指定役務として平成10年2月25日に登録出願、その後、指定役務については、原審において平成11年10月27日付け手続補正書により第41類「高等学校における教育,小学校における教育,水泳の教授,大学における教授,中学校における教育,図書及び記録の供覧,映画、演芸、演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映、制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,運動施設の提供,映写フィルムの貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」及び第42類「飲食物の提供,写真の撮影,求人情報の提供,水難救助,監視用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識、技術又は経験を必要とする機械の性能、操作方法等に関する紹介及び説明,水辺の監視,警備,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,双眼鏡を含む望遠鏡類の貸与,ウエットスーツの貸与,水泳着、水泳帽の貸与,水泳用浮き板の貸与,ボート及びオールの貸与,水上オートバイの貸与」とする補正がされ、更に、当審において平成14年2月27日付け手続補正書により最終的に第39類「ボート及びオールの貸与,水上オートバイの貸与」とする補正がされたものである。

2 原査定における拒絶の理由及び当審においてした求釈明(審尋)

(1)原査定は、「本願商標は、『人命救助』を意味する語として親しまれている『ライフセービング』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定役務中、例えば『救命技術の教授,水難救助技術に関する大会の企画又は運営,水難救助,救命用具の貸与』等に使用したときは、単に役務の内容・質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(2)当審においてした求釈明(審尋)

本願に関し当審において請求人に対し改めて通知した拒絶の理由又は求釈明の内容(平成14年1月8日付け審尋書)は、次のとおりである。

(審尋書)

A)本願商標は、例えば「水難救助、水辺の監視、ウェットスーツの貸与」の役務に関して取引上普通に使用される内容や用途表示と認められる状況にあることは、下記の事実により認められるものであり、したがって、それら役務に関する限り本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定の拒絶の理由は免れ得ないものである。

(1)「ライフセービングとは、水難救助。また、それを基礎にして、水泳・競走・サーフボードの操作などを組み合せた競技。」との説明。(広辞苑第5版)

(2)2001秋田ワールドゲーム大会のホームページ上、「Lifesavingライフセービング」の見出しで、「ライフセービングは海・湖・プールなどの水辺のレクレーションを安全に行えるように、事故者の救助や安全指導をを目的として、・・・日本でもライフセービング活動が始まって約20年がたちますが、近年急に資格の取得希望者や競技会参加者が増えています。」の記載。(http://www.wg2001.or.jp/sa1900.htm)

(3)BACKWASHライフセーバー情報センターのホームページ上、「ライフセービングとは」に関する記事中「ライフセービングは水辺の事故をなくすことを目的とした活動であり事故防止のための監視や指導、救助、一般への教育やライフセーバーの技術向上のための競技会等の全てを指す言葉である。(日本ライフセービング協会 SURF KIFESAVING TEXTBOOKより抜粋」の記載。(http://www.karugamo.com/BWPC/nweindex1-1.html)

(4)ライフセーバー用ウェットスーツの紹介。(http://plaza8.mbn.or.jp/~tr_uno/orca/orca-main.html)

(5)監視活動の道具の紹介(http://homepage2.nifty.com/soho/equip.htm)

B)本願商標の指定役務において、第42類中「ボート及びオールの貸与,水上オートバイの貸与」の役務は、第39類に属するものであるから、本願は商標法第6条第2項の要件を具備しない。ただし、前記役務について、これを第39類とする補正をするか若しくは指定役務から削除した場合は、この限りにおいて標記の拒絶の理由は解消する。

3 当審の判断

本願商標は、その指定役務について上記1のとおり最終的に「ボート及びオールの貸与,水上オートバイの貸与」とする補正がされたものである。そして、その結果、本願商標を「ボート及びオールの貸与,水上オートバイの貸与」に使用したとしても、特定の役務の内容、質等を具体的に表示するものとして直ちに理解されるものとはいい難く、また、取引上普通に使用されている事実も見出し得ない。

そうすると、本願商標は、その指定役務の質を普通に用いられる方法で表示するものとはいえないから、自他役務の識別機能を有しない商標ということはできないものであり、また、役務の質について誤認を生じさせるおそれもない。

してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶すべきものとすることはできない。。

また、本願の指定役務は政令で定める商品及び役務の区分第39類の区分内のものと認められるから、本願を商標法第6条第2項違背を理由に拒絶することはできない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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