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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2001−35200(T2001−35200/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4005029号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成1年12月15日に登録出願され、「花紅茶」の文字を横書きしてなり、第29類「紅茶」を指定商品として、平成9年5月30日に設定の登録がされたものである。

2 請求人の引用商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2464593号商標(以下、「引用商標」という。)は、平成1年1月17日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第29類「コーヒー、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成4年10月30日に設定の登録がされたものである。

3 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第6号証(枝番号を含む。)を提出した。

<無効理由>

(イ)本件商標は、ゴシック体の漢字にて「花紅茶」と横書きした商標であり、引用商標は、本件商標の先の出願に係る商標であって、その構成は、ほぼ正方形の枠内に簡略な線のみにて表した二つの「花の図形」と、その右下に配置され花の図形の葉柄部と混然一体となった漢字の「花」からなる商標である。したがって、本件商標と引用商標とはいずれも「ハナ」の称呼及び植物の「花」の観念を生ずる点において共通する類似の商標である。

また、本件商標の指定商品は「紅茶」であり、これに対して引用商標の指定商品は「紅茶」を含む「茶」をその一部としており、指定商品についても両者は同一もしくは類似する。

以下に本件商標が引用商標に類似する点について詳細に述べる。

(ロ)まず、本件商標「花紅茶」の構成中、「花」と「紅茶」とは常に結合して認識されるべき理由は見あたらない。

むしろ、本件商標「花紅茶」の構成中、「紅茶」はその指定商品を表すものであり、「紅茶」の文字の部分は自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。このため、本件商標において自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は「花」にあり、本件商標からは「ハナ」の称呼を生じ、植物の「花」の観念が生じる。

また、そもそも本件商標「花紅茶」において、「花」と「紅茶」とには、これらが結合し一連の語として認識されるべき特段の理由も見出し得ない。すなわち、本件商標は「花」と「紅茶」なる極めてよく知られた語を連結表示したものであると認識されるのが一般である。すなわち、一連の成語でないことはもとより、「花」がしばしば「紅茶」を形容する語であるとか、文学上、歴史上、さらには慣用上の理由などから通常の需要者、一般人が「花紅茶」と一連に認識するを相当とすべき理由も全く見あたらない。

このような理由から、一般需要者、取引者がその指定商品「紅茶」に使用された本件商標「花紅茶」に接した場合、これを一連には理解せず、その商標の構成中、「花」の文字の部分のみを商品「紅茶」の識別性を有する部分と認識するのが経験則に照らして妥当である。したがって、本件商標「花紅茶」からは、「ハナ」の称呼、「花」の観念を生じると言わざるを得ない。

(ハ)これに対して引用商標はその構成中、右下の「花」の文字の部分より「ハナ」の称呼を生じ、この「花」の文字と花を表す顕著な図案とから植物の「花」の観念も生ずる。

そうすると、本件商標と引用商標とは、「ハナ」の称呼と、植物の「花」を観念させる点において共通な類似の商標であることは明らかである。

なお、同様に判断した審決例、審査例(甲第3号証及び同第4号証)を提示する。

以上のとおり、本件商標は、「花」と「紅茶」とに分離しても観察され、「ハナ」の称呼及び「花」の観念を生ずる点において、引用商標と共通する類似の商標である。

(ニ)むすび

本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすべきである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、3に対し何ら答弁していない。

5 当審の判断

本件商標は、前記したとおり「花紅茶」の文字よりなるところ、構成中後半部の「紅茶」の文字部分が、指定商品との関係では、「茶」の一種を表す部分であるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るのは「花」の文字部分にあり、この「花」の文字より生ずる称呼をもって取引に資される場合も少なくないものとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その全体より「ハナコウチャ」の称呼を生ずるほか、単に「ハナ」の称呼をも生ずるものである。

これに対し、引用商標は、別掲に示すとおり、やや肉太の隅丸正方形輪郭内に花心とそれを囲む花びら及び花心から伸びた茎や枝と思しき曲線や直線を組み合わせた特異な幾何学図形と「花」と思しき文字をその字画の一部を前記外輪郭線及び幾何学図形と接合し又は重複させる如く表してなるものである。

かかる如く、文字と図形の各部分が渾然一体に表現されてなる場合、たとえ、構成中に「花」と思しき文字の字形を視認し得るものとしても、該字形は全体の構成中に融合・埋没していて、もはやそれ自体が単独に商品識別の機能を発揮するとみるのは困難であって、むしろ、前記幾何学図形と密接不可分に結合された長短の直線の如き印象を与える固有の商標とみるのが相当である。

そうすると、引用商標は、その一種特異に表現された外観構成の全体をもって取引に資されるものとみるのが自然であり、かつ、全体として特定の称呼・観念は生じないものとみるのが相当である。

してみれば、引用商標より単に「花」(ハナ)の称呼・観念が生ずるということはできないから、これを理由に本件商標と引用商標との類似を述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって、両者を類似のものとすることはできない。

その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。 なお、請求人は、過去の審査例や審決例を挙げて種々主張しているが、本件については、上記のように判断するを相当とする。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、同法第46条第1項により、その登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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