Trademark Appeal Case
図形商標の称呼認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90453(T2001−90453/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4460053号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲(1)に示す構成よりなり、平成11年6月16日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同13年3月16日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録第4143165号商標は、別掲(2)に示す構成よりなり、平成4年9月21日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年5月8日に設定登録されたものであり、同じく商願平9−109555号に係る商標は、「SGS」の欧文字を書してなり、第42類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、平成9年4月24日に登録出願されたものであり、同じく商願平9−109565号に係る商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)は、別掲(3)に示す構成よりなり、第42類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、平成9年4月24日に登録出願されたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、その外観態様に一定以上の図様化を加えているものの、欧文字「SBS」からなることを何人もが直観し容易に判読できるものであり、「エ・ス・ビー・エ・ス」なる自然的称呼を生ずることが明白である。
これに対し、引用商標は、「エ・ス・ジ一・エ・ス」なる自然的称呼を生ずることが明らかである。
そこで、本件商標より生ずる「エ・ス・ビー・エ・ス」と引用商標より生ずる「エ・ス・ジ一・エ・ス」の称呼を比較するに、両者はいずれも5音構成よりなり、かつ、第3音目の「ビ」と「ジ」の音を除く他の4音全てをその語順まで共にするものである。さらに、共に第3音を長音化してアクセントを置く点で全体称呼の語韻語調までもが一致する関係にある。
勿論、本件と引用商標の称呼が5音構成と比較的短いことを考慮すれば、たとえ称呼上の相違が1音しかなくとも、その相違に関する印象が顕著なものである限り、相互の識別が可能な場合のあることを否定するものではない。
しかしながら、本件と引用商標の称呼の相違をなす第3音目の「ビ」と「ジ」の音は、一般世人に対してその相違に関する顕著な印象を与え難いものであるから、取引の場において第3音目の相違だけを手掛かりとして安定した識別を図ることは困難であり、彼此混同を生ずるおそれを免れないものである。また、5音構成という比較的短い構成音数に係るとは言え、4音という圧倒的な構成音を共通にし語韻語調まで一致させる両称呼を、その中間部に位置する第3音目の「ビ」と「ジ」の音の弱勢な相違の印象だけで識別することは当然になし得るものではなく、簡易迅速を尊ぶ取引の実際の場では彼此相紛れ混同を生ずるおそれを免れることができないものである。さらに、両者の指定役務は同一又は類似の関係にある。
したがって、本件商標は、引用商標と商標において類似し、指定役務において抵触することが明らかであるから、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、中央部にローマ文字の「B」を表した構成よりなるところ、その「B」の文字との関係において、前後の図形部分がローマ文字の「S」を図案化したものと理解される場合のあることは否定し得ないとしても、該「B」の文字の前後の図形部分は、ローマ文字「S」としての態様の域を脱しており、「S」を表したというよりは、むしろ、その態様の図形として一般に認識されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、ローマ文字の「B」とその前後に図形をまとまりよく配置してなる構成といい得るものであるから、取引者・需要者をして、全体として特定の称呼、観念を生じ得ないモノグラム風の図形よりなるものと把握、認識されるというべきである。
してみれば、本件商標より「エスビーエス」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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