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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90483(T2001−90483/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4470438号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4470438号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年2月3日に登録出願され、「見積工助」の文字(標準文字)を書してなり、第9類「管工事・電気工事・積算・原価管理システム用の電子計算機用プログラムを記憶させた記録媒体,その他の電子計算機(電子計算機用プログラムを記憶させた記録媒体を含む),その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,録画済ビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として、平成13年4月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録商標(登録第2704062号商標)である「工助」は、工事を援助すると言う意味で創作した合成語で、稀有な固有名詞である。

「工助」の商標は、ソフトウエアに10年以上に亘り使用してきた結果、既に建設業界において、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の商標として周知となっている。

現在、「工助」は、建設関係のソフトウェア以外に用いられる事の無い名前でもあり、消費者はこの漢字2文字の名称だけで申立人の商品であることを直接的にイメージするものである。また、「工助」は、平成元年4月に工事測量システム「工助」として販売され、業界誌(建設物価・積算資料・土木施工、等)にも頻繁にPRしてきた。以後、「工助シリーズ」として親しまれているものである。

登録商標「工助」と同じ商品区分において、普通の用語である「見積」を付け足した「見積工助」の文字よりなる本件商標の登録は認められない。これが前例になると登録商標「工助」の前後に、「土木」「建築」「電気」「積算」「管理」「道路」「港湾」「V2」「君」等を付けただけの商標が登録され、アヤカリ商標でも堂々と販売できることになる。

3 当審の判断

本件商標は、「見積工助」の漢字を同書、同大、等間隔で一連に書してなるものであって、これを「見積」と「工助」の文字部分に分離して称呼、観念しなければならない特段の事由が存するものとは認められない。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「ミツモリコウスケ」の一連の称呼のみを生ずるものであり、かつ、特定の意味合いを理解し得ない造語よりなるものと判断するのが相当である

他方、申立人が「工事測量システムのソフト」に使用する商標は、「工助」の文字よりなるものであり、引用登録第2704062号商標(両者を併せて「引用商標」という。)は、草書体で表した「工助」の漢字の上に「こうすけ」の振り仮名を併記してなるものであるから、引用商標は、いずれも「コウスケ」の称呼を生ずるものといえる。

そして、本件商標より生ずる「ミツモリコウスケ」の称呼と引用商標より生ずる「コウスケ」の称呼とは、構成音数の差異等により明らかに聴別し得るものである。

さらに、本件商標と引用商標とは、その構成からみて外観上互いに区別し得る差異を有するものであり、さらに、本件商標が特定の意味合いを理解し得ない造語よりなるものであるから、両者は、観念上においては比較すべくもない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

また、申立人提出に係る「商品カタログ」及び「建設CAD・ソフト&ハード情報」(甲第3号証及び甲第4号証)のみでは、申立人が「工助」なる商標を「建設関係の工事測量システムのソフトウエア」について使用していることは窺い知ることができても、本件商標の登録出願時に、引用商標が申立人の業務に係る商標として、取引者・需要者間に広く認識されていたものということはできない。

そうとすれば、本件商標は、これを指定商品に使用しても、引用商標を想起したり、その商品が申立人及び申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるが如く、取引者・需要者をして、商品の出所について誤認・混同を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものではない。

なお、本件登録異議の申立ては、その申立ての理由に本件商標の登録を取り消すべき適用条文の記載がないが、申立ての全趣旨からみて「本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当する。」との主張と判断し、審理した。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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