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Trademark Appeal Case

著名商標の混同と不正使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90416(T2001−90416/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4456877号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4456877号商標(以下「本件商標」という。)は、平成8年12月9日に登録出願され、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年3月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

下記に掲げる11件の登録商標(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「被服、履物、かばん類」等を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であり、かつ、申立人は、世界中で「GAP」に係る商品を店舗のみならず、ウェブサイトあるいはカタログを通じた通信販売によって提供している。

そして、本件商標は引用商標と類似するものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用するときは、著名な引用商標に係る商品に関する通信販売についての印刷物であるかの如く、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがある。

また、本件商標は、引用商標の著名性にフリーライドするものであり、引用商標の莫大な価値を希釈化させるおそれがあり、「印刷物」が未だ我が国で登録されていないことを奇貨として、後に当該商標を高額で買い取らせる等の不正の目的が存する可能性を否定できない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

(a)昭和49年9月26日に登録出願され、「gap」の文字を横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同54年7月31日に設定登録されている登録第1384695号商標

(b)昭和51年10月13日に登録出願され、「THE GAP」の文字を横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年4月27日に設定登録されている登録第1579390号商標

(c)昭和55年11月6日に登録出願され、「ギャップ」の文字を横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年11月25日に設定登録されている登録第1634640号商標

(d)昭和55年11月6日に登録出願され、「ザ ギャップ」の文字を横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年11月25日に設定登録されている登録第1634641号商標

(e)平成1年2月8日に登録出願され、「GAP」の文字を横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年10月29日に設定登録されている登録第2584331号商標

(f)平成4年7月13日に登録出願され、「GAP」の文字と「ギャップ」の文字とを二段に横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年4月28日に設定登録されている登録第3040952号商標

(g)平成6年11月4日に登録出願され、「GAP」の文字と「KIDS」の文字とを二段に横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月6日に設定登録されている登録第3320340号商標

(h)平成7年6月29日に登録出願され、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年5月30日に設定登録されている登録第4006191号商標

(i)平成5年12月9日に登録出願され、「GAP」の文字を横書きしてなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月20日に設定登録されている登録第4016862号商標

(j)平成11年8月16日に登録出願され、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、第3類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年5月12日に設定登録されている登録第4382292号商標

(k)平成11年8月16日に登録出願され、別掲(4)に示すとおりの構成よりなり、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年6月9日に設定登録されている登録第4390991号商標

3 当審の判断

本件商標は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ギャップツウハン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。また、「通販」の文字が指定商品である「印刷物」との関係において識別力が弱い語であるとする証拠もなく、他に構成中の「gap(gの文字は小文字筆記体で表されている)」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せないから、構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して「ギャップツウハン」の称呼のみを生ずるものというべきである。

してみれば、本件商標から単に「ギャップ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが類似するものとする申立人の主張は採用できない。

そして、申立人の提出に係る証拠によれば、「GAP」の構成からなる商標が申立人の業務に係る商品「被服、履物、かばん類」等を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されていることは認められるとしても、「gap」の語は、「格差、隔たり」等を意味する既成語であって、「ギャップ」と称され、日常一般にも極めて親しまれて用いられている語であり、しかも、本件商標の指定商品である印刷物と申立人の業務に係る上記商品との間に、格別、密接な関連性があるものとも認められない。

してみれば、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならず、又、不正の目的をもって使用をするものとも認められない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する

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