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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号判定2001−60118(T2001−60118/J6)
審判種別記載はありません。
結論other

結論テキスト

商品「靴下、タオル、毛布」に使用する(イ)号標章は、登録第1434359号商標の商標権の効力の範囲に属する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1434359号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和47年6月13日登録出願、商標の構成を後掲(1)に示すとおり、「POLO」の欧文字とし、指定商品を第17類「ネクタイ、その他本類に属する商品、但し、ポロシヤツ及びその類似品ならびにコートを除く」として、同55年9月29日に設定の登録がされ、その後、該商標権は、平成2年9月20日及び同12年4月18日に存続期間の更新登録がされたものである。

2 (イ)号標章

請求人の提示に係る(イ)号標章、すなわち、請求人が「靴下、タオル、毛布」についてその使用を予定する商標は、後掲(2)に示すとおり、上段に「POLO」の欧文字をやや大きめに、その下段に「SPORT」の欧文字をやや小さめにそれぞれ横書きに表してなるものである。

なお、(イ)号標章にあって、上段の「POLO」の右端脇に表示された「R」の欧文字を丸記号で囲んだいわゆる「まるR(アール)」の極小の記号は、一般に、「登録商標」の意味合いを理解させる以外の何ものをも想起・認識させるものではないから、それ自体は付記的なものというべく、本件判定の対象から除外することとする。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の判定を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証を提出した。

(1)本件商標に係る商標権の概要については、甲第1号証に示すとおりであり、商標の構成については、前記1のとおりである。

後述(イ)号標章を構成する下段の「SPORT」の文字は商標の要部ではないので、「POLO」の文字部分が需要者・取引者に認識される。そして、本件商標に係る指定商品と(イ)号標章の使用商品「靴下,タオル,毛布」とは、同一又は類似の商品である。したがって、(イ)号標章は本件商標の効力の範囲に属する。

(2)判定請求の必要性

請求人は、本件商標の商標権者であるところ、この度、請求人自身が使用を予定する(イ)号標章は、甲第2号証(前記2)に示すとおりのものであって、これを商品「靴下、タオル、毛布」に使用して、スポーツイメージで企画する新商品の準備をすすめているので、確認のため本件判定を求める。

(3)(イ)号標章が商標権の効力の範囲に属するとの説明

(イ)号標章の上段に位置する「POLO」の文字は、本件商標の書体と若干相違するが、その他の観念及び称呼の点について両者は同一であるので、本件商標の使用の範囲内であることに疑義は生じないと確信する。

次に、下段の「SPORT」の欧文字について検討するに、商標法第3条第1項第3号には「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又はその役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は商標登録を受けることができないとある。該「SPORT」の欧文字が、「運動、競技、スポーツ等」の意味を有する外国語であることは顕著な事実である。したがって、商品の品質若しくは用途を表示するにすぎない語句である。また、「SPORT」の文字が自他商品識別力を有しないことは、関連審決例からも明らかである。

そうすると、本件商標からは「ポロ」の称呼が生じ、(イ)号標章からも「ポロ」の称呼が生ずる。すなわち、両者は「ポロ」の称呼を共通にするものである。

そして、本件商標に係る指定商品、旧第17類「ネクタイ、その他本類に属する商品、但し、ポロシャツ及びその類似品ならびにコートを除く」と(イ)号標章の使用商品「靴下、タオル、毛布」とは、同一又は類似の商品である。

以上のとおり、(イ)号標章は、本件商標と全体として同一又は類似する標章であり、その使用商品と指定商品も同一又は類似する商品であるから、本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。

4 当審の判断

本件判定は、請求人の提示に係る(イ)号標章が請求人の所有に係る本件商標の商標権の効力の範囲に属するものか否かについての判定を求めるものである。

請求人の提示に係る(イ)号標章は、その構成前記のとおり「POLO」、「SPORT」の各文字よりなるところ、両文字部分は、上・下段に配置されていて文字の大きさも異なるから、視覚印象においてそれら両文字の一体性は必ずしも強固でなく、また、全体として特定の意味合いをもって親しまれた熟語的文字ともいえないから、それぞれは自ずと分離して看取されるとみるのが相当である。

ところで、「SPORT」の文字(語)は、「運動競技、スポーツ」等を意味する平易な英語であって、これに由来する「スポーツ」の外来語は、それ自体日常語として、また、スポーツ・ウエア、スポーツ・ジャケット、スポーツ・シャツ、スポーツ・シューズ、スポーツ・カー、スポーツ・タオル、スポーツ・ソックス等の如く、いわゆるスポーツ感覚を取り入れた各種商品について、その商品特性、機能性又は軽快感等を訴えるための用語として、広く一般に親しまれ馴染まれている語であることは、すでに顕著な事実と認められる。

そうすると、(イ)号標章にあって、下段の「SPORT」の文字部分は、それ自体では自他商品の識別力を有しないか若しくは極めてその機能の弱い部分といわざるを得ないから、これをその使用に係る商品「靴下、タオル、毛布」について使用した場合、取引者・需要者は前記事情よりして、上段の「POLO」の文字部分を自他商品の識別標識と捉え、該文字に相応して生ずる「ポロ」の称呼をもって簡便に取引に当たる場合も決して少なくないといわなければならない。

したがって、(イ)号標章からは、単に「ポロ」の称呼も生ずるものといわなければならない。

一方、本件商標は、その構成前記のとおり「POLO」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して「ポロ」の称呼を生ずるものである。

してみれば、(イ)号標章は、本件商標と「ポロ」の称呼を共通にする点で紛らわしく、また、このほか、外観・観念の点も併せ考慮するに、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。そして、(イ)号標章に係る商品「靴下、タオル、毛布」は、その用途、販売場所又は取引・流通系統よりして、いずれも本件商標の指定商品中に包摂されるものと認められる。

以上によれば、(イ)号標章は、本件商標と商標において類似し、その使用商品においても本件商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、結局、(イ)号標章は、本件商標に係る商標権の効力の範囲に属するものとすべきである。

よって、結論のとおり判定する。

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