Trademark Appeal Case
複合商標の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第90540号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4077630号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成6年7月11日に登録出願され、別紙に示すとおり「Princesse」の文字を筆記体にて表し、その下部に「TAM」と「TAM」の文字を中黒「・」を介して「TAM・TAM」と表してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成9年10月31日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(a)登録異議申立人(アキレス株式会社)の申立理由
本件商標は、平成2年3月30日に登録出願され、「TAM TAM」の文字と「タムタム」の文字とを二段に併記してなり、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ,つえ,これらの部品及び附属品」を指定商品として、平成5年5月31日に設定登録された登録第2535466号、昭和59年11月20日に登録出願され、「多夢多夢」の文字と「タムタム」の文字とを二段に併記してなり、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ,つえ,これ等の部品及び附属品」を指定商品として、昭和62年6月16日に設定登録された登録第1963153号商標(以下、これらを「引用A商標」という。)と類似する商 標であって、これら商標に係る指定商品と同一若しくは類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(b)登録異議申立人(為谷秀明)の申立理由
本件商標は、昭和38年9月12日に登録出願され、「PRINCESS」の文字を横書きしてなり、第17類「靴下、婦人下着」を指定商品として、昭和40年6月10日に設定登録された登録第677933号商標(指定商品中「婦人下着」については、平成6年6月20日に取消の審決が確定している。)、昭和39年3月27日に登録出願され、「PRINCESS」の文字を書してなり第21類「装身具、ボタン類、宝玉およびその模造品、但し、頭飾品を除く」を指定商品として、昭和40年5月20日に設定登録された登録第676133号商標、昭和40年3月4日に登録出願され、「プリンセス」の文字を横書きしてなり、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これ等の部品および附属品」を指定商品として、昭和58年5月26日に設定登録された登録第1588673号商標、平成1年10月14日に登録出願され、「Princess」の文字と「プリンセス」の文字とを二段に併記してなり、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録された登録第2390358号商標、昭和58年3月31日に登録出願され、「プリンセス」の文字と「princess」の文字とを二段に併記してなり、第24類「運動具(乗馬用具および乗馬ぐつを除く)」を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録された登録第2588855号商標、平成1年6月13日に登録出願され、「PRINCESS」の文字と「プリンセス」の文字とを二段に併記してなり、第17類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、下着、ねまき類」を指定商品として、平成8年6月28日に設定登録された登録第2714841号商標(以下、これらを「引用B商標」という。)と類似する商標であって、これら商標に係る指定商品と同一若しくは類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 取り消しの理由
当審において、登録異議申立の理由に基づき、平成10年6月24日付及び同11年5月25日付の取消理由通知において、上記2に表示の8件の引用A及びB商標を引用し、取消理由を商標権者に提示した。
4 商標権者の意見
本件商標が引用A及びB商標と指定商品が抵触することは認めるが、商標の構成については、両者は、全く誤認混同の余地なく非類似の商標である。
本件商標と引用A及びB商標は、前記のとおりの構成よりなり「TAM TAM」の有無又は「Princesse」の有無について、相違が認められるから、両商標が外観上類似しないこと明らかである。
次に、観念についてみるに、本件商標からは、「Princesse Dyana」が「ダイアナ王妃」と観念されるように「タムタム王妃」なる観念が生ずること明らかであり、引用A及びB商標は、「王妃」又は「タムタム」の観念が生じ両商標は観念上十分区別可能である。
さらに、称呼についてみると、本件商標からは「プリンセスタムタム」の称呼が生ずるのに対して、引用A及びB商標からは、「プリンセス」又は「タムタム」の称呼が生ずること明らかである。本件商標から「プリンセス」又は「タムタム」単独の称呼が生ずることは考えられない。蓋し、「Princesse」の語は、「DR.」、「MR.」、「MS.」のように人の名前等と結合する敬称としての性質を有し、本件商標からは、「タムタム王妃」の一連の観念が生ずるからである。
そこで、「プリンセスタムタム」と「プリンセス」又は「タムタム」の称呼を比較すると4音以上の相違が認められるから、両商標は称呼上十分聴別できるものと言える。
また、上述した外観、観念の相違との関係からも、両商標は、称呼上十分区別可能といえる。
したがって、本件商標は、引用商標と外観、観念及び称呼のいずれについても相紛れることのない非類似の商標であり、商標法第4条第1項第11号に該当しないことは明らかと思料される。
5 当審の判断
本件商標は、別紙に示すとおりの構成よりなるものであり、その構成は「Princesse」の文字を大きく筆記体にて表し、その下部に「TAM」と「TAM」の文字を中黒「・」を介して「TAM・TAM」と表してなるものであり、上段に表された「Princesse」の文字部分と下段に表された「TAM・TAM」の部分は、その字体の表し方において相違するものであるとしても、「Princesse」の語は、「王妃」の意味において知られた仏語であり、該語に続く語と一体となって理解されるものとみるのが相当であって、該仏語は、英語表記における「Princess」と同一観念を有する語であることから、本件商標からは、「プランセスタムタム」又は「プリンセスタムタム」の称呼、「タムタム王妃」の観念が生ずるものと認められる。
そうとすれば、単に「タムタム」の称呼が生ずる引用A商標、「プリンセス」の称呼が生ずる引用B商標とは、称呼、観念において非類似のものであり、また、外観においても明らかに相違するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
その他、本件商標の登録を取り消すべき理由及び証拠は、発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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