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Trademark Appeal Case

E-TICKETの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第12609号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「E−TICKET」の文字を横書きしてなり、第39類「航空機による輸送,貨物の梱包,貨物の輸送の媒介,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理、媒介又は取次ぎ,搭乗券、乗車券又は乗船券の座席の予約又は提供」を指定商品として、平成8年3月8日に登録出願されたものである。

2 当審の拒絶理由

当審において、新たに拒絶理由通知書をもって、請求人(出願人)に対して、期間を指定して意見を述べる機会を与えて示した本願商標の拒絶理由は、要旨次のとおりである。

「本願商標を構成する『E−TICKET』について、その指定役務との関係で、インターネットにより情報を公開しているサイトをみると、次のことが紹介されている。

(1)日本航空が開設しているホームページ(http://www.jal.co.jp/inter/service/e_ticket.html)中『e−チケットサービス』の題のもと『eチケットサービスとは、従来は航空券に記載されていたご出発日、便名等の情報を、JALのコンピューターに電子的に記録することにより、空港のチェックインカウンターで航空券を提示せずに直接搭乗券を受け取ることのできるサービスです。お客様は航空券購入のために事前に発券カウンターに行く必要がなく、航空券の紛失や盗難の心配もありません。また、変更についても、電話一本で行うことができる(※)、簡単、 便利で安心なサービスです。』と紹介されている。

(2)ノースウェスト航空が開設しているホームページ(http://www.nwa.co.jp/services/electrav/)中『E−TICKET』の題のもと『日本発においても、航空券を持たずに海外旅行ができるようになりました。従来の航空券の内容は、すべてノースウエスト航空のコンピューターに保管され、 発券カウンターなどに足を運ぶ必要がなくなり、 また、旅行の際に有価証券である航空券を持ち運ぶ必要がないため、盗難・紛失の恐れもなくなります。』紹介されている。

(3)ブリティッシュ・エアウェイズが開設しているホームページ(http://www.british-airways.co.jp/flights/e-ticket.html)中『−チケットとは』題のもと『−チケットは、従来の航空券に記載されている内容を、紙の代わりにブリティッシュ・エアウェイズのシステム内に記録させる、エレクトロニック・チケット(電子航空券)という新しいタイプの航空券です。Itinerary&Receipt(旅程表・領収書)のみを発行しますので、航空券の受け取りのためにセールスショップにお越しいただく必要はなく、また紛失する心配もありません。さらに、予約変更にともなう航空券の書き換えや再発行などもお電話一本ででき非常に便利です。ぜひこの画期的なe-チケットをご利用ください。』紹介されている。

(4)ASCII24(http://www.ascii24.com/24/news/serv/article/1999/08/18/603946-000.html)で『IATAと米IBM、航空業界向けのe-ticketシステムを共同開発』の見出しで「1999年8月18日IATA(国際航空運送協会)と米IBM社は11日(現地時間)、世界各国の航空会社を連結する“e-ticketシステム”を共同開発すると発表した。e-ticketシステムは、航空券をペーパーレス化し、搭乗カウンターで本人の確認を取るだけで、飛行機に乗ることができるというもの。利用者にとっては、予約の変更が容易になるほか、チケットを紛失する心配から開放されるというメリットがある。航空会社も、発券に要するコストを大幅に削減できるのが特徴。また、各航空会社はそれぞれ簡単なインターフェースを開発するだけで、このシステムを利用したe-チケットの作成、保管、発行が可能になる。このシステムは米系を中心に大手航空会社で既に導入されているが、今回の共同開発により、IATA会員航空会社266社がこのシステムに参加できることになる。』記事が紹介されている。

(5)エアライン・航空券フォーラムFAIRLINE(http://www.nifty.ne.jp/forum/fairline/index.htm)で公開している航空券関連用語解説集中に『E-Ticket』に関し『チケットレスシステムでの航空券のこと』をいうと解説されている。

以上の事実からすると、航空輸送業界において『eチケット』『E−チケット』『E−ICKET』等の一連の表示は、『航空機による乗客の輸送に際して発行していた航空券(紙)に関する手続を、搭乗客に関する情報を電子データとして一元管理することによって、顧客の手続の煩雑さを解消するためのシステム』を表すために広く使用されていることを認めることができる。そうとすれば、『E−TICKET』の文字のみを横書きしてなる本願商標を、その指定役務中『航空機による輸送,搭乗券・乗車券又は乗船券の座席の予約又は提供』に使用した場合、これに接する需要者は、搭乗のための手続が電子管理されて簡易な手続で利用が可能な航空機による輸送であるという、役務の提供の方法、質を表示したものとして理解、認識させるにとどまる商標と認められ、結局、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、旧来のチケット(紙)による手続を必要とする輸送等について使用をするときには、役務の提供のための手続方法、質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」

3 当審の判断

本願商標は、これをその指定役務中「航空機による輸送,搭乗券・乗車券又は乗船券の座席の予約又は提供」に使用した場合、これに接する需要者は、搭乗のための手続が電子管理されて簡易な手続で利用が可能な航空機による輸送であるという、役務の提供の質を表示したものとして理解、認識させるにとどまり、それをもって役務の出所の識別標識とは認識し得ないものであって、旧来のチケット(紙)による手続を必要とする上記役務について使用をするときには、役務の質の誤認を生じさせるおそれがある旨示した先の拒絶理由は妥当なものと認められる。

そして、先の拒絶の理由に対して、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人(出願人)からは何らの意見、応答もない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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