Trademark Appeal Case
品質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16554号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「FULL SWEET SPOT CONSTRUCTION」の欧文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第28類「運動用具」を指定商品として平成10年3月26日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由
本願商標は、「(ゴルフ、テニスなどで)打球面の中心点を十分に打てる構造」の意味合いを想起させる「FULL SWEET SPOT CONSTRUCTION」の文字を普通に書してなるものであるから、これを本願指定商品中、そのような機能、構造をもった商品(例えば、ゴルフクラブ、ゴルフボール、テニスラケット、テニスボールなど)に使用するときは、単に商品の品質について表示するに過ぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、「FULL SWEET SPOT CONSTRUCTION」の欧文字よりなるところ、構成各文字(語)は、それぞれ「FULL」(いっぱいの、最大限の)、「SWEET」(甘い)、「SPOT」(点)及び「CONSTRUCTION」(建設、構造)の意味合いで一般に知られた平易な英語と認められるものである。
そして、中間にある「SWEET SPOT」の文字は、「ゴルフのクラブやテニスのラケットなどの、球を打つのに最良の点。最適打球点。」の意味合いを有する英語であって、その表音を表した外来語「スイートスポット」は、本願指定商品中の「ゴルフクラブ、テニスラケット」等の分野の取引事情をみると、例えば、それら運動用具の製品パンフレット、カタログ類において、「スイートスポットを従来より拡げたものが開発され」、「ヘッドの大型化に合わせてスイートスポットも拡大させている」、「幅広いスイートスポットで的確にボールを捉え」のように、前記意味合いを表す語として取引上普通に用いられているのが実情である。また、「CONSTRUCTION」の語も、前記商品との関係においては、容易に「構造」の意味合い又はその品質特性を表示するものとして認識し、理解し得るものである。
してみれば、本願商標をその指定商品中のゴルフクラブやテニスラケット等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「全面又は最大限のスイートスポットを有する構造のもの(商品)」、すなわち、商品の品質、構造又は機能を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。
また、そうとすれば、これを前記構造、品質を有しない商品に使用した場合には、その商品の品質について誤認を生ずるおそれが少なからずあるというべきである。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことができない。
請求人は、「SWEET SPOT」は限られた面積を指し、「FULL(いっぱいの)」との間に意味上のギャップがある点に自他商品の識別性があるとし、先登録例を引用して本願商標の登録性を主張するが、本願商標については取引の実情に照らし前記判断を相当とするものであり、該登録例は、商標の構成その他の点において、本願商標とはその事案を異にし、これを本件における識別性の有無の判断の基準とするのは必ずしも適切でないから、それら主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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