結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2000−4598(T2000−4598/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「妙興寺そば」の文字を横書きしてなり、第42類「そば料理又はうどん料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として平成11年10月26日に登録出願されたものである。
原査定は「本願商標は、その構成中に『愛知県一宮市大和町妙興寺1−2438』所在の『宗教法人妙興寺』の著名な略称と同一の『妙興寺』の文字を含むものであって、かつ、これを商標登録出願することに関し、その者の承諾を得ているものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。
商標法第4条第1項第8号は「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)」とするものであって、同法条の趣旨は人格権保護にあると解される。また、著名な略称の場合も氏名等と同様に特定人の同一性を認識させる機能を有することから、他人の氏名・名称等と共にその保護対象とすべきであり、また、著名の程度の判断については、商品又は役務との関係、すなわち、当該商品又は役務の分野における需要者の注意力その他取引の実情を考慮する必要があると解するのが相当である。
本願商標は「妙興寺そば」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「妙興寺」に相応する寺は「愛知県一宮市大和町妙興寺1−2438」所在の「宗教法人妙興寺」、「千葉県千葉市若葉区野呂町738」所在の「宗教法人妙興寺」ほか7寺あり、全国各地に存在することが認められる(NTT職業別電話帳「タウンページ」より)。そうとすると、該文字が原査定の説示の如く直ちに特定の寺の呼称又はその略称の如く認識されるとみるのは困難であって、又、その証拠も見出せない。そして、請求人主張の全趣旨によれば、請求人は昭和2年より半世紀以上に亘り、請求人の提供するそば料理の代表的メニューとして、すなわち、「わん盛りそばに白ひげ大根、いり胡麻、焼きのりを添え、味噌味のつゆで食べるそば」を称して『妙興寺そば』と名付け永々と使用してきたものであって、その結果、当該商標は請求人の提供に係る役務を表示するものとして需要者に相当程度認識されるに至った商標と判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、他人の名称の著名な略称を含むものということはできないから、これを理由に本願商標を商標法第4条第1項第8号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、その理由をもって拒絶すべきものとすることはできない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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