sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼類似と著名商標

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90414(T2001−90414/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4456827号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4456827号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年3月3日登録出願され、「Happy CAMU CAMU」の欧文字と「ハッピー カム カム」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第32類「清涼飲料、果実飲料」を指定商品として、平成13年3月2日に設定登録されたものである。

2 引用各商標

異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録第676478号(以下、「引用商標1」という。)は、「CAMUS」の欧文字を横書してなり、昭和39年2月5日に登録出願され、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として昭和40年5月22日に設定登録されたものであり、同じく登1379063録第号(以下、「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和47年3月8日に登録出願され、第28類「コニャック、ブランデー」を指定商品として昭和54年5月31日に設定登録されたものであり、同じく登録第2008960号(以下、「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和58年9月21日に登録出願され、第28類「コニャック産のブランデー」を指定商品として昭和62年12月18日に設定登録されたものであり、同じく登録第2105523号(以下、「引用商標4」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和59年12月6日に登録出願され、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として平成1年1月23日に設定登録されたものであり、同じく登録第2163741号(以下、「引用商標5」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和62年3月3日に登録出願され、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として平成1年8月31日に設定登録されたものであり、同じく登録第2196892号(以下、「引用商標6」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和62年4月27日に登録出願され、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として平成1年12月25日に設定登録されたものであり、同じく登録第4392650号(以下、「引用商標7」という。)は、「CAMUS SELECT」の欧文字を横書してなり、平成11年7月22日に登録出願され、第33類「洋酒,日本酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として平成12年6月16日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立の理由

(1)「CAMUS」の著名性について

申立人である「CAMUS LA GRANDE MARQUE」(カミュ・ラ・グランド・マルク)は1863年にジャン・パティスト・カミュによりコニャックメーカーとして設立され、該名称中「CAMUS」(カミュ)は創業者ジャン・パティスト・カミュを初めとする代々にわたる当主(マスターブレンダーを兼ねる)の姓「CAMUS」に由来する。そのため申立人は「CAMUS」(カミュ)と称され、世界有数のコニャックブランデーメーカーとして、我が国においてもその名は極めて著名である。

カミュ社は現在、コニャックメーカーとしての売り上げ規模は第5位であり、その製品の85%を輸出している。特に世界各地での免税売店での売れ行きが顕著で、高価な旅行土産として知られている。日本へも海外旅行者が多数持ち帰り、日本国内で売られている本数を合算すると、コニャックの中ではトップクラスの人気であるといえ、現在では正統派コニャックを代表するメーカーとなっている。そして引用商標「CAMUS」を付したコニャックは我が国において、本件商標の出願日以前から、日本全国の有名百貨店、酒販店及び空港免税店などで幅広く販売されきた。

さらに、申立人によって為された引用各商標の使用されている商品「V・S・0・P」の広告宣伝費用は1986年だけで約2億9500万円にも達するものである。引用各商標については本件商標の出願日以前より申立人により「CAMUS」の広告・宣伝に、時間的・金銭的にも多大なる努力が費やされ、また、現在もなお継続してそのイメージとしての価値を高める努力が費やされている。また、申立人による製品であるコニャックは国際ワイン・スピリット品評会で3度のエントリーに対して3つのゴールドメダルを獲得しており、世界的な品評会においても、申立人の商品の高品質・信用は認められているものである。

以上のような事実にもとづいて判断すると、本件商標の出願日以前から引用各商標は申立人が商品コニャックに使用する商標として著名となっているというべきである。

(2)出所混同について

まず本件商標の構成に関してであるが、本件商標中の「CAMU」という配列は非常に珍しいものであり、造語性の高いものということができ、また本件商標「Happy CAMU CAMU」自体も我が国において一般的な外国語では当てはまる語句はなく、出願人による造語であるというべきである。一方、引用各商標の構成中「CAMUS」の部分も申立人の創始者及びそこから脈々と受け継がれてきている代々の経営者の名前に由来するもので造語性の高いものであることから、引用各商標は申立人独自のハウスマークであり、特定の観念を生じない創造商標である。

そこで、一般的な取引者・需要者にとって、構成が語句の繰り返しよりなる商標においてはその繰り返されている語句を強く認識するものであり、本件においても本件商標は、引用各商標の要部である「CAMU」をその構成中に含むものであることから、一般的な取引者・需要者が本件商標の構成中繰り返されている「CAMU」の部分を認識した場合には、引用各商標「CAMUS」と相紛れるおそれがあるというべきである。

さらに、上述したように、引用各商標は本件商標の出願以前から、酒造業界を中心に著名なコニャックメーカー「CAMUS」社の商品を表わす商標として我が国及び全世界において広く著名となっていることから、このような引用各商標の商品「コニャック」における世界的著名性を考慮すると取引者・需要者が両商標を相紛れて認識するおそれは一層高まるものである。

また、本件商標と引用各商標の指定商品の関連性において、該商品の取引の実情を考えてみると、酒類と清涼飲料及び果実飲料が同一店舗あるいは店舗内の同じコーナーにおいて販売されていることが一般的であり、またその製造も同一のメーカーにおいて製造されていることが一般的である。また、両商標の指定商品の取引者・需要者の範囲も一致するものである。

以上の要素を総合的に勘案すると、引用各商標を直感的に想起させる本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務にかかる商品であるかのごとく誤認し、商品の出所について混同を生じるおそれがある。

(3)結び

以上のことから、本件商標は「他人の業務にかかる商品又は役務と混同を生じるおそれがある商標」にあたるものである。

従って、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

4 当審の判断

本件商標は、「Happy CAMU CAMU」「ハッピー カム カム」の文字を二段に書してなるところ、各構成文字はバランスよく表されており、これより生ずる「ハッピーカムカム」の称呼も冗長なものとはいえず、語呂良く一連に称呼し得るものである。

そうすると、本件商標は、一体不可分の造語「Happy CAMU CAMU」とその音を表す「ハッピー カム カム」の文字よりなるものと認識し把握されるとみるのが自然である。

そして、本件商標は、その構成中の「CAMU」「カム」の文字部分のみが独立して自他商品の識別機能を有する標識として認識され得ないというべきであるから、請求人が各引用商標を商品「コニャック」等に使用し、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の出願時に需要者間に広く知られていたとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人若しくは申立人と何らかの関係を有するものであるかの如く、需要者の間に商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。