Trademark Appeal Case
「INTEL」商標の類否と商品役務の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90152(T2001−90152/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4436770号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成11年11月22日に登録出願、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第9類「コンピュータ用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスクその他のコンピュータ用周辺機器,その他の電子応用機械器具及びその部品」、第42類「電子計算機端末を用いて電話回線等を介して行う電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、同12年12月1日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、昭和46年1月6日に登録出願、「INTEL」の欧文字を横書きしてなり、第11類「電子応用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同54年2月27日に設定登録され、現に有効に存続している登録第1373591号商標、同じく、昭和51年3月22日に登録出願、「INTEL」の欧文字を横書きしてなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同55年4月30日に設定登録され、現に有効に存続している登録第1415771号商標、同じく、昭和63年8月19日に登録出願、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第11類「電子応用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年8月30日に設定登録され、現に有効に存続している登録第2332545号商標、同じく、平成11年1月7日に登録出願、「INTEL」の欧文字を横書きしてなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,録音済みの磁気カード・磁気シート・磁気テープ・光ディスク・光磁気ディスク,録音済みのコンパクトディスク,その他のレコード,メトロノーム,コンピュータ用の対話式映像ゲームその他のゲームのプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・CD−ROM・光磁気ディスク,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,業務用テレビゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・CD−ROM・光磁気ディスク,業務用テレビゲーム機,その他の遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,ウエイトベルト,ウェットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームのプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・CD−ROM・光磁気ディスク,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、平成11年1月7日に登録出願されている平成11年商標登録願第880号に係る商標、同じく、昭和51年3月22日に登録出願、「インテル」の片仮名文字を横書きしてなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同55年4月30日に設定登録され、現に有効に存続している登録第1415772号商標及び平成4年9月29日に登録出願、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成及び保守,オンライン又はオフラインによる情報処理,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同8年4月30日に設定登録されている登録第3143210号商標(以下、これらを合せて「引用商標」という。)と類似するものであり、かつ、両者の指定商品及び指定役務は同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標はこれを常に一体不可分のものとして把握すべき理由がないから、他の文字と異なる書体で表示された英文字「i」を中心として前半部分「Intell」と後半部分「store」とに分断されるものであり、かつ、「Intell」は、世界的に著名な商標「INTEL」と外観上極めて紛らわしいのみならず、引用商標と同一の称呼「インテル」を生ずる。
そして、本件商標に係る指定商品及び指定役務は、引用商標「INTEL」が著名性を獲得している商品と同一もしくは類似の商品又はこれらと極めて関連性の深い商品・役務である。
よって、本件商標がその指定商品及び指定役務に使用されたときには、 申立人若しくは申立人と関係のある者の業務に係る商品及び役務と誤認され出所混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)本件商標は、申立人の名称「Intel Corporation」の著名な略称「INTEL」及びこれに照応する称呼「インテル」を含むものであり、かつ、その他人の承諾を得ていないものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(4)本件商標は、申立人の所有に係る世界的に著名な商標「INTEL」の自他商品識別機能・出所表示機能を希釈化し、その顧客吸引力に便乗し、これらを毀損するものであって、申立人に精神的及び経済的な損害を与えるものであるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
さらに、本件商標は不正の目的で使用されるものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
3.当審の判断
(1)本件商標は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなるところ、中央に位置する「i」の文字部分はやや図案化されてなるとはいえ、文字態様においてさほど特異といえるものでなく、一連の構成の中において「i」の文字を表したものとして、理解されるとみるのが相当である。
そして、本件商標を構成する「Intellistore」の文字は、特定の読みをもって親しまれた外国語を表したものとは認められないが、全体としてまとまりよく構成されており、その構成文字中の「Intelli」の文字部分は、「Intelli」の文字が共通し、我が国においても「知力、聡明」の意味を有する英語として親しまれている「Intelligence」の文字の前半の綴りと同じくするから、本件商標は、全体として「インテリストア」と称呼されるとみるのが最も自然であり、これに接する取引者、需要者は、「インテリストア」の一連の称呼をもって商品及び役務の取引に当たるものといわなければならない。
しかして、申立人は「後半部の『istore』の文字は、『インターネット上の仮想店舗』といった特定の意味合いを生じさせる旨主張しているが、『istore』の文字がそのような意味合いをもって普通に使用されている事実は見出し得ないから、この点に関する申立人の主張は、採用することができない。
そうとすれば、本件商標は、特定の観念を生じ得ない一連の造語として認識されるとみるのが相当であり、これよりは「インテリストア」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
してみれば、本件商標中の「Intell」の文字部分より「インテル」の称呼をも生ずるとし、その上で本件商標と引用商標とが類似するという申立人の主張は、採用することができず、ほかに、両商標が称呼において類似するとみるべき理由は見当たらない。
次に、本件商標と引用商標とは、外観上明らかに相違するものであり、また、観念上よりみるに、両商標は、特定の観念の生じ得ない造語よりなるものと認められるから、比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるといわざるを得ない。
なお、引用商標中の平成11年商標登録願第880号に係る商標は、本件商標の設定登録時である平成12年12月1日には、未だ設定登録されていなかったものであるから、商標法第4条第1項第11号を主張する際の引用商標とは成り得ないものである。
(2)引用商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして取引者、需要者の間において広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標と引用商標とは、前記したとおり、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、その商品及び役務が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、その出所について混同を生ずるおそれのないものといわなければならない。
(3)本件商標は、「Intellistore」の文字を一連に表してなるというべきものであるから、「INTEL」が申立人「Intel Corporation」の著名な略称であるとしても、そのことから直ちに「INTEL」と紛らわしい文字を含む商標と認めることはできず、本件商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標ということもできない。
(3)本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、これをその指定商品及び指定役務について使用することが社会公共の利益、一般道徳観念に反するということができないものであり、また、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものと認めることも困難といわざるを得ない。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号,同第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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