Trademark Appeal Case
仮名商標の称呼・外観の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90813(T2001−90813/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4494866号商標(以下「本件商標」という。)は、「アルプレップ」の文字を標準文字とし、平成12年7月7日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年7月27日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人の引用に係る、「アルブレック」の文字と「ALBREC」の文字とを二段に横書きしてなり、平成5年11月11日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年9月30日に設定登録された登録第3202452号商標(以下「引用商標1」という。)及び「アルプレブ」の文字を横書きしてなり、平成8年4月9日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年1月23日に設定登録された登録第4104873号商標(以下「引用商標2」という。)と、仮名文字の外観において類似する。また、引用商標1とは「アルプレップ」「アルブレック」の称呼において、引用商標2とは「アルプレップ」「アルプレブ」の称呼において類似する。そして、両者はその指定商品も同一又は類似のものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標の構成について
本件商標は、「アルプレップ」の文字、引用商標1は「アルブレック」と「ALBREC」の両文字、引用商標2は「アルプレブ」の文字により、それぞれ構成されてなるものである。
以下、本件商標と引用商標1及び引用商標2との類否について検討する。
(2)外観について
(ア)本件商標と引用商標1との対比
それぞれの構成よりすると、本件商標は片仮名文字のみよりなるのに対し、引用商標1は片仮名文字と欧文字とよりなり、両商標は構成文字に大きな差異を有するものである。そして、仮に、引用商標1が取引場裡において「アルブレック」の文字部分のみをもって取引に資される場合のあることを想定し、本件商標と引用商標1との片仮名文字部分の外観構成についてみるに、本件商標は、引用商標1と第3文字において「プ」と「ブ」の文字、及び語尾において「プ」と「ク」の文字の相違を有するものであって、5文字で構成されてなるうちの2文字が相違するものであるから、この程度の差異を有していれば、本件商標は、引用商標1と外観において見誤るおそれのない非類似の商標と認められる。
(イ)本件商標と引用商標2との対比
それぞれの構成よりすると、本件商標は、引用商標2と第4ないし第5文字において、「レッ」と「レ」の文字、及び語尾において「プ」と「ブ」の文字の相違を有するものであって、5文字で構成されているうちの2文字が相違するものであるから、この程度の差異を有していれば、本件商標は、引用商標2と外観において見誤るおそれのない非類似の商標と認められる。
(3)称呼について
(ア)本件商標と引用商標1との対比
それぞれの構成よりして、本件商標は「アルプレップ」の称呼、引用商標1は「アルブレック」の称呼をそれぞれ生ずるものである。これら両称呼を比較すると、第3音において「プ」と「ブ」の音、及び末尾音において「プ」と「ク」の音の相違を有するものであり、両称呼をそれぞれを一連に称呼した場合、前者は、第3音から末尾音までが軽く弾けるような音として聴取されるのに対し、後者は、やや重厚で落ち着いた音として聴取されるといえるから、上記差異音が両称呼の全体の音調、音感に与える影響は決して少ないということはできず、両称呼は、彼此聞き誤るおそれはないものというべきである。したがって、本件商標は、引用商標1と称呼において類似する商標とは判断することができない。
(イ)本件商標と引用商標2との対比
上記のとおり、本件商標は、「アルプレップ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は、その構成よりして「アルプレブ」の称呼を生ずるものである。これら両称呼は、第4音の「レ」の音が促音を有するか否か、及び末尾音において「プ」と「ブ」の音の相違を有するものであり、一般に、促音は「語中にあって次の音節の初めの子音と同じ調音の構えで中止的破裂または摩擦をなし、1音節をなすもの。」(「広辞苑第5版」)であって、促音の有無が全体の音調に影響を与えることは明らかである。また、末尾音における「プ」と「ブ」の半濁音と濁音の相違は、半濁音が緊張感をもった音であるのに対し、濁音はやや緊張感の解けた音として聴取されることからすると、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、上記差異音が両称呼の全体の音調、音感に与える影響は決して少ないということはできないから、両称呼は、彼此聞き誤るおそれはないものというべきである。したがって、本件商標は、引用商標2と称呼において類似する商標とは判断することができない。
(4)観念について
それぞれの構成よりすると、本件商標、引用商標1及び引用商標2のいずれの商標も、特定の観念を生じない造語よりなるものと認められるから、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、観念において紛れるとする事由は存しない。
(5)結論
以上のとおり、本件商標は、その外観、称呼及び観念のいずれよりしても、引用各商標と紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、これを、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものということはできない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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