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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第90699号
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4233632号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4233632号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年12月3日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年1月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、公正な競業秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものであり、商標制度の趣旨に即しないものであるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。

また、本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の名称の著名な略称である「ESPRIT」を含む商標であるから、同法第4条第1項第8号に該当する。

さらに、昭和30年2月5日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和30年11月30日に設定登録されている登録第473625号商標(以下「引用A商標」という。)及び平成5年6月30日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録されている登録第3298421号商標(以下「引用B商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「カジュアルウエア、バッグ」等を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるところ、本件商標は、その外観、称呼及び観念において類似する商標であり、本件商標の指定商品は引用A商標及び引用B商標に係る指定商品と同一又は類似する商品であるから、同法第4条第1項第10号及び同第11号に該当する。

さらにまた、上記引用A商標及び引用B商標、昭和38年3月27日に登録出願され、「エスプリ」の文字を左横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和39年9月21日に設定登録されている登録第653754号商標(以下「引用C商標」という。)、昭和53年12月11日に登録出願され、「ESPRIT]の文字を左横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年12月24日に設定登録されている登録第1558196号商標(以下「引用D商標」という。)及び昭和61年8月8日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和63年11月30日に設定登録された登録第2097119号商標(以下「引用E商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「カジュアルウエア、バッグ」等を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるので、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第15号に該当する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別紙に示すとおりの構成よりなるところ、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、また、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものでなく、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。

また、本件商標は、その構成中の文字部分は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、観念上も全体として「美の精神」の如き一つの意味合いを把握することのできるものである。また、これより生ずると認められる「エスプリドボーテ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであることより、その構成文字中の「ESPRIT」の文字部分のみが独立した標識部分として認識され得ないというべきであるから、本件商標は、その構成中の文字部分をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成中の文字部分に相応して「エスプリドボーテ」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ないから、引用A商標及び引用B商標より「エスプリ」の称呼が生ずるとしても、本件商標より生ずる上記称呼とは互いに区別し得るものである。

そして、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と他に類似するところがない。

してみれば、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とは類似しないものであって、引用C商標ないし引用E商標についても同様に判断し得るものであり、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないから、引用A商標ないし引用E商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「カジュアルウェア、パッグ」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。

さらに、本件商標は、上記認定のとおり、その構成中の文字部分をもって一体不可分のものと認められるから、その構成文字中の「ESPRIT」の文字部分を申立人の名称の著名な略称を表示したものと認識し把握されることはないものといわざるを得ず、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標とはいえない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。

その他、本件商標の登録を取り消すべき理由及び証拠は、発見しない。

よって、結論のとおり決定する。

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