結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2000−35433(T2000−35433/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4216896号商標(以下「本件商標」という。)は、「SOMETHING BY JOSE LEVY」の欧文字を横書きしてなり、平成9年8月6日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成10年12月4日に設定登録がされたものである。
請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2676927号商標(以下「引用A商標」という。)は、「SOMETHING」の欧文字を横書きしてなり、平成2年12月28日に登録出願、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)レコード、これらの部品及び附属品」を指定商品として、平成6年6月29日に設定登録されたものである。同じく、登録第2175291号商標(以下「引用B商標」という。)は、「SOMETHING」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年8月12日に登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、平成1年9月29日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。同じく、登録第2575763号商標(以下「引用C商標」という。)は、「SOMETHING」の欧文字を横書きしてなり、平成2年12月28日に登録出願、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成5年9月30日に設定登録されたものである。同じく、登録第2567597号商標(以下「引用D商標」という。)は、「SOMETHING」の欧文字を横書きしてなり、平成2年12月28日に登録出願、第22類「はき物(運動用特殊ぐつを除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第27号証(枝番を含む。)を提出している。
(1)本件商標の称呼及び観念
本件商標の「SOMETHING BY JOSE LEVY」は、英語で「或るもの」「何か」の意味がある「SOMETHING」と、「による」の意味の「BY」と、本件商標の商標権者の氏名である「JOSE LEVY」とを横一列に表示しているものである。
したがって、本件商標からは「ジョセレビによるSOMETHING(或るもの、何か)」、すなわち、ジョセレビという人によって製作されたか販売されたか、もしくはデザインされたという、そういった意味での「SOMETHING(或るもの、何か)」印ということを観念させるものであるから、「SOMETHING」の部分が要部となりこれから「サムシング」の称呼、「或るもの」「何か」の観念が生じるものである。
「BY JOSE LEVY」の部分は、製造元とか住所といった表示と同等のものに過ぎず、その意味での商品の出所(既述のようにそれが商品の製造元か、販売元かもしくはデザインをしたものを表すかいずれであっても)を表示するに過ぎないものであり、商標として機能をするのは「SOMETHING」である。
単に構成が一体的であることだけで「SOMETHING」と「BY JOSE LEVY」と一連一体のものとすることは商標の本質的な機能を考えれば許されるものではない。
取引の実際からみても、このような構成の商標が認められるとするならば、どのような商標にでも「BY ○○○(氏名)」を付ければ非類似商標となってしまうことになるのであるから、他人の商標で売れていそうな商標をみつけて、それに「BY ○○○(氏名)」「BY △△△(別の氏名)」を付け加えて、いくつもの商標が直ぐに乱立することが許されることになる。
こうなると同じ商標でも誰々のもの、これは誰々のものと複数の商標が重複することになってしまう。このようなことでは、商標登録制度の意義がなくなってしまうことは明らかである。
(2)引用A商標ないし引用D商標の称呼及び観念
これに対して、引用A商標ないし引用D商標からは、いずれも「サムシング」の称呼、「或るもの」「何か」の観念が生じるものである。
(3)本件商標と引用A商標ないし引用D商標との類似性
本件商標と引用A商標ないし引用D商標とは、「サムシング」の称呼及び観念を共通にする類似商標である。
(4)指定商品の共通
本件商標の指定商品と引用A商標ないし引用D商標の指定商品とは、同一もしくは類似する商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するにもかかわらず誤って登録がされたものであるから、商標法第46条第1項第1号に該当しその登録は無効にされるべきものである。
(5)販売実績と知名度等
請求人の株式会社エドウインは、ジーンズのトップメーカーとして広く知られているところである(甲第6号証ないし甲第27号証)。引用A商標ないし引用D商標の「SOMETHING」はこの「EDWIN」の「女性用のジーンズ(パンツ)」及び「ジーンズ製のジャケットその他の被服」の商標として昭和58年から20年以上にわたって使用をされているものであり、引用A商標ないし引用D商標は、商品「ジーンズ」の商標として需要者の間で広く認識されていることは明らかである。
以上の通りの販売および宣伝広告活動、さらにはライセンス事等の取引の現状をみれば、本件商標が当該指定商品のいずれに使用がされても、引用A商標ないし引用D商標の「SOMETHING」と相紛らわしく類似商標となることは明らかである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、被請求人の主張を整えるに今暫くの猶予を願いたい旨述べている。
本件商標は、上記に示すとおり「SOMETHING BY JOSE LEVY」の欧文字よりなるところ、構成中の「SOMETHING」の文字は「何か、ある物」等を、「BY」の文字は「によって」等を意味する英語としてよく知られているものであり、同じく、「JOSE LEVY」の文字部分は、商標権者の氏名を表したものと認められる。
そうとすれば、本件商標を構成する「SOMETHING BY JOSE LEVY」の文字よりは、「サムシングバイジョセレビィ」の称呼を生ずるとともに、「ジョセレビィ」という人物によって制作若しくは販売されたという意味合いでの「SOMETHING」印の商品といえるものである。
また、本件商標より生ずる「サムシングバイジョセレビィ」の称呼もこれを常に一連に称呼するにはやや冗長であることから、これに接する取引者、需要者は、その構成中前半部の「SOMETHING」の文字部分を捉え、これより生ずる「サムシング」の称呼、観念をもって取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標よりは構成文字全体に相応する「サムシングバイジョセレビィ」の一連の称呼の外に「サムシング」の称呼、観念をも生ずるものである。
他方、引用A商標ないし引用D商標は、その構成文字に相応しいずれも「サムシング」の称呼、観念を生ずるものと認められる。
してみれば、本件商標と引用A商標ないし引用D商標とは、「サムシング」の称呼、観念を同じくする類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすべきものである。
なお、被請求人は、答弁の猶予を申し出ているが、その後、相当の期間を経過したにもかかわらず、何等の手続きもないので、審理を進めた。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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