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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と「ウ」音

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第9351号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「萌毛」の漢字と「ほうもう」の平仮名文字とを上下二段に書してなり、第3類「頭髪用せっけん類,頭髪用化粧品」を指定商品として、平成10年1月9日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第3166392号商標(以下「引用商標」という。)は、平成5年8月19日登録出願、「保毛」の漢字と「ホモウ」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、平成8年6月28日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否

(ア)外観について

本願商標は、前記のとおり、「萌毛」の漢字と「ほうもう」の平仮名を上下二段に書してなるものである。

これに対し、引用商標は、前記のとおり、「保毛」の漢字と「ホモウ」の片仮名文字を上下二段に書してなるものである。

してみると、本願商標と引用商標とは、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。

(イ)称呼について

本願商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、これより「ホウモウ」の称呼を生ずるものである。

これに対し、引用商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、これより「ホモウ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標から生ずる「ホウモウ」の称呼と引用商標から生ずる「ホモウ」の称呼とを比較するに、両称呼は、「ホ」「モ」「ウ」の各音を同じくし、第2音における「ウ」の音の有無に差異を有するにすぎない。そして、「ウ」の音は、「ホ」の母音「O」に続けて発音されるため長母音化され、きわめて弱く響く音であり、中間に位置することと相俟って発音上明確に聴き取りがたいから、「ウ」の音の有無が全体としての称呼に及ぼす影響は少ないものというべきである。

したがって、両商標を一連に称呼するときは、その語調、語感が相紛らわしい商標といわなければならない。

(ウ)観念について

本願商標と引用商標は、成語として熟していない造語と認められるものではあるが、本願商標の「萌毛」についてみると、「めばえ、きざし」等をイメージさせる「萌」の文字と「生き物の表皮に生えるけ」を意味する「毛」の文字との組み合わせから、全体として「毛が生えてくる」ことのイメージないし連想が生じるものと認められる。

また、引用商標についてみると、「たすけ守る、たもつ、大切に持ち続ける」等をイメージさせる「保」の文字と「生き物の表皮に生えるけ」を意味する「毛」の文字との組み合わせから、全体として「毛を保つ、毛を大切に持ち続ける」ことのイメージないし連想が生じるものと認められる。

したがって、両商標から生じる観念を比較すると、両商標は観念において、相違するものというべきである。

(2)出所の誤認混同について

本件商標と引用商標とを外観、称呼、観念から考察すると、上記(1)において認定したとおり、引用商標の称呼「ホモウ」は、本願商標の称呼「ホウモウ」とやや近似した称呼であるといえるが、一方、両商標は外観において明らかに異なっており、観念においても、それぞれ取引者、需要者に与えるイメージないし連想は相違しているものであり、全体的にみると、称呼においてやや近似することがあることのみをもって、直ちに両商標が類似するものと断定することはできないものというべきである。

また、取引の具体的状況に基づいて、判断するに、両商標の指定商品「せっけん類,化粧品」中「頭髪用せっけん,頭髪用化粧品」については、頭髪の状況によって、表皮等に活力を与え、毛を生えさせる効力のあるものや毛に潤いを与えて抜け毛を押さえる効力のあるもの等が販売され、取引者、需要者はその使用目的に応じて当該商品を購入することはある程度知られたことであるから、両商標の間には、商品の出所についての一般的な混同が生ずる可能性もまた、少ないものというべきである。

(3)結論

以上のとおりであるから、前記(1)(2)において、認定、判断した点を総合勘案すると、本願商標と引用商標とは、実際の取引において互いに相紛れて商品の出所について誤認混同を生じさせることのない非類似の商標と認めるのが相当であり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、原査定は取消を免れない。

その他、本願について拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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