結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35219(T2001−35219/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4439912号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおり、「SuperLED」の文字(標準文字)を書してなり、平成11年10月20日登録出願、第9類「電気通信機械器具の部品及び附属品」を指定商品として同12年12月15日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
(1)本件商標の構成中「Super」の文字は、「超、上」等の意味を表す英語の接頭語として広く一般に知られているものであって、「supercomputer」、「supersystem」、「superset」、「superchip」等(甲第2号証)のように技術用語を構成するほか、商品等との関係においては「高級な」の意味合いで他の語や商標等とともに使用されることは周知の事実である。
また、「LED」の文字は、電子技術に係る分野においては、「発光ダイオード(light−emitting diode)」のことを表す用語であり(甲第2号証及び甲第3号証)、「LED」は、「赤色の単色表示から、赤、緑、燈の三色表示へ、そして今ではフルカラー」へと発展し、「機能の進歩とともにその用途はさらに拡がり」、「LED表示システムは、現在の情報伝達メディアとして欠かすことのできない」ものとなっている。
そして、その用途に応じて発色、輝度、発光角度等が要求されるところ、例えば、輝度については「高輝度」、「超高輝度」、「極超高輝度」のものが、また「発光角度」については「超広角」のものが存在する(甲第4号証及び甲第5号証)。
ところで、発光ダイオード(LED)を利用した機器には、大型のディスプレー装置のみならず、本件指定商品と関連するものとして、例えば、プリンタについて「LEDプリンタ」、バーコードリーダーについて「LEDアレー」、プロッタについて「LED方式」、オーディオ機器の表示部品及びビデオ映像表示装置について「LEDディスプレー」、携帯電話機について「LEDバックライト」等のようなものが認められる(甲第5号証ないし同第9号証)。
このことからすれば、「LED」は、本件指定商品の分野においても表示部品等として不可欠なものといえる。
そうすると、「LED」の文字は、発光ダイオードを表す普通名称(略称)であるばかりでなく、これを利用した商品について品質等を表すものとして、普通に使用されている一般的な用語ということができる。
しかるところ、本件商標は、これら二語よりなるものであるから、前記事実関係からすれば、これに接する取引者・需要者は、「超発光ダイオード」の意味合いを容易に看取し、当該商品が発光ダイオードを応用したものであること、すなわち商品の品質を表したものと理解するに止まるものというべきである。また、本件商標を指定商品中の「発光ダイオードを応用した商品」以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
(2)以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当し、同法第46条第1項の規定により、その登録は無効とされるべきである。
被請求人は、本件審判請求に対して何ら答弁するところがない。
本件商標は、「SuperLED」の文字よりなり、第9類「電気通信機械器具の部品及び附属品」を指定商品とすること前記のとおりである。
請求人は本件商標の商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号該当を主張し、証拠(甲第1号証ないし甲第9号証)を提出しているので、以下、検討する。
(1)「Super」の語について
「Super」(スーパー)の語は、「超、上、一流」の意味合いで理解される平易な英語と認められるところ、甲第2号証(株式会社日刊工業新聞社発行「マグローヒル科学技術用語大辞典」第3版の906頁及び907頁)には、「Super」の語が、例えば、「スーパーコンピューターsupercomputer」、「スーパーシステムsupersystem」、「スーパーセットsuperset」、「super-large−scale integrated circuit,SLSI circuit,superchip」、「スーパーターンスタイルアンテナsuperturnstile antenna」、「スーパーチップsuperchip」、「スーパーヘットsuperhet」、「スーパーヘテロダイン受信機superheterodyne receiver,superhet」、「スーパーマイクロsupermicro」、「スーパーミニsupermini」、「スーパーラインsuperline」のように用いられていることよりして、電子機器、通信機器その他の機器類について、その機能、容量、出力等が大きく優れたものを表示するためのものとして普通に使用されているところと認められる。
(2)「LED」の語について
前出甲第2号証の1418頁、そして、甲第3号証(株式会社岩波書店発行「広辞苑」第5版)の2156頁には、「LED」の語が「発光ダイオード(light−emitting diode,LED,solid−state−lamp)」の意を表す略語として用いられていることよりして、電子機器、通信機器類の分野において、その意味合いをもって容易に理解され、かつ、普通一般に通用し得るものと認められる。
(3)「電気通信機械器具の部品及び附属品」関連商品と「LED」との関係について
甲第4号証ないし甲第9号証(インターネットのホームページ等に掲載の各種機器メーカーのカタログ・パンフレット類及び電子通信関連の書籍)によれば、「LED」(発光ダイオード)は、電子機器類はもとより、各種電光表示機器、映像表示システム機器等の通信機器及びその部品等に幅広く用いられており、この点で「LED」(発光ダイオード)と本件指定商品とは密接に関連していることが認められる。
以上のとおり、本件商標の構成中、前半の「Super」の文字が「スーパー,超〇〇」等の意を表す語として、また、後半の「LED」の文字が「発光ダイオード」を意味する略語として本件商標の指定商品のみならず関連商品の分野において普通に用いられており、また、本件商標の指定商品である「電気通信機械器具の部品及び附属品」の分野においては、「LED(発光ダイオード)」が、その構成部品等として用いられ、あるいは、商品化(例えば、携帯電話機の表示部等)されている状況にあることは、これを認めるに充分である。
そうとすれば、本件商標をその指定商品中の「LED(発光ダイオード)を用いた電気通信機械器具の部品及び附属品」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記事情よりして、「超LED(発光ダイオード)を用いたもの(商品)」といった意味合い、すなわち、当該商品の構造、品質又はそれらを誇称的に表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないというのが相当である。
また、前記のとおり、本件商標が特定の商品の品質特性を表示するものとすれば、これを「LED(発光ダイオード)を用いた電気通信機械器具の部品及び附属品」以外の「電気通信機械器具の部品及び附属品」に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
(4)結語
以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第46条第1項の規定により、その登録は無効とすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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