結論テキスト
その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。
審判費用は、その2分の1を請求人の負担とし、2分の1を被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35270(T2001−35270/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4447056号商標(以下「本件商標」という。)は、「SPIRITS」の欧文字を標準文字をもって書してなり、平成11年8月19日登録出願され、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーンョン用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、同13年1月19日に設定登録されたものである。
請求人が、本件商標の無効の理由に引用する登録第2610944号商標(以下「引用商標」という。)は、「SPIRIT」の欧文字を書してなり、昭和62年1月29日登録出願され、第11類「電気機械器具,電気材料」を指定商品として、平成5年12月24日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第8号証を提出した。
(1)請求の利益について
請求人は、証拠(甲第2号証)の存在から明らかなように、本件商標出願日前の商標登録出願に係る請求人の登録商標と類似する商標であって、該先願登録商標の指定商品と抵触するにもかかわらず登録されたものであり、かつ、請求人は商品「携帯用シェーバー」(甲第3号証)に使用しているものであるから、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるので、本件審判請求をするについて利害関係を有する。
(2)無効理由について
(イ)本件商標は、請求人の所有する引用商標と類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(ロ)本件商標と引用商標との類否
本件商標は、「SPIRITS」の欧文字を書してなるものであるから、これより「スピリッツ」の称呼及び「精神」、「元気」等の観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、「SPIRIT」の欧文字を書しなるものであるから、「スピリット」の称呼及び「精神」、「元気」等の観念を生ずるものである。
(a)称呼について
本件商標より生ずる「スピリッツ」の称呼と引用商標より生ずる称呼を比較するに、両者は共に同数の音からなり、そのうち、称呼における識別上もっとも重要な要素を占める語頭音の「ス」のみならず、これに続く「ピリッ」の各音を共通にし、その差異は語尾音における「ツ」と「ト」の音の差にすぎず、その異なる「ツ」の音は、舌端を上前歯のもとに密着して破裂摩擦させて発する音であるのに対して、「ト」の音も舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させて発する音であって、いずれも50音図中同行に属する近似した音といえるものであり、しかも、これら差異音は、語尾にあって比較的弱く発音されるものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは聴感互いに近似し、彼此聞き誤るおそれがあるものというべきである。
この主張を立証するために、甲第4号証ないし同第10号証の審決例を示すものである。
(b)観念について
両者は、「魂、霊魂、精神」等の意味合いを有する英語及び外来語として知られ、観念においても類似するものである。
(c)外観について
本件商標の構成文字「SPIRITS」と引用商標の構成文字「SPIRIT」とは、ローマ文字の「S」「P」「I」「R」「I」「T」の6文字を共通にし、末尾において「S」の有無の差異を有するにすぎず、互いに見誤るおそれがある。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において類似し、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるから、類似の商標というべきである。
(d)指定商品について
引用商標の指定商品「電気機械器具、電気材料」と本件商標に係る指定商品中の「配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、電気アイロン、電気式ヘアカラー、電気ブザー、磁心、抵抗線、電極」とは類似の商品である。
(e)引用商標の使用の事実について
携帯用シェーバーに「SPIRIT」の商標を使用しているものである(甲第3号証)。
(f)以上のとおり、本件商標と引用商標とは類似する商標であり、その指定商品も類似するものである。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規程によりその登録を無効とすべきである。
被請求人は、何等答弁していない。
本件商標と引用商標とが類似するか否かについて検討するに、本件商標及び引用商標は、前記のとおりであるから、その構成文字に相応して本件商標より「スピリッツ」の称呼が生じ、引用商標より「スピリット」の称呼を生じるものである。
そこで、「スピリッツ」と「スピリット」の両称呼を対比するに、両称呼は促音を含めて共に4音の構成音数であり、そして語頭音から第3音までを共通にし、しかも、いずれも「リ」の音に促音の「ッ」を伴うものである。これに対し、両称呼の差異部分は、「ツ」と「ト」の部分であるが、これらは「t」音で始まり、「ツ」と「ト」の音は、いずれも同行に属し、帯有する母音「ウ」と「オ」も近似母音の音であって、しかも末尾に位置するものである。
そうすると、両称呼は、構成音数を同一とし、称呼において重要な要素である語頭部を共通にし、差異部分も上記程度の小さいものでその印象は薄く、商標全体に与える影響は小さく、両称呼は、全体として語調、語感が相紛らわしく、聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。
また、本件商標及び引用商標は、その構成文字の差異が、比較的に印象が薄い最後尾における「S」の有無にすぎなく、他の6文字を共通にするから、外観上、見誤るおそれなしとしない。
さらに、本件商標と引用商標とは、共に「霊魂、精神」の意味を有する英語として親しまれているものである。
してみれば、本件商標は、引用商標とは外観、称呼及び観念のいずれの点においても総合勘案すると、相紛れ得る類似の商標とみるのが相当であり、かつ、本件商標に係る指定商品中の「配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、電気アイロン、電気式ヘアカラー、電気ブザー、磁心、抵抗線、電極」は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものを含むものである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、電気アイロン、電気式ヘアカラー、電気ブザー、磁心、抵抗線、電極」については商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号により、その無効とすべきものである。
しかしながら、その指定商品中「配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、電気アイロン、電気式ヘアカラー、電気ブザー、磁心、抵抗線、電極」以外の指定商品については、引用商標に係る商品と同一又は類似する関係にある商品とは認められないから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではなく、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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