Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−8678(T2000−8678/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、長方形輪郭内に「ユニバーサルデザインのプロデューサー」の文字を横書きしてなり、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具」を指定商品として、平成11年2月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、『本願商標は、「ユニバーサルデザインの企画・立案に関するサービスの提供」であることを認識させるにとどまる「ユニバーサルデザインのプロデューサー」の文字よりなるものであるから、これを本願指定商品に使用したとしても需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。』旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、その構成前記したとおり、ありふれた輪郭内に「ユニバーサルデザイン」の文字と「プロデューサー」の文字とを格助詞である「の」を介して一連に「ユニバーサルデザインのプロデューサー」と表したものと容易に理解させるものである。そして、その構成中前半部の「ユニバーサルデザイン」の文字は、例えば、現代用語の基礎知識2001によれば、「最近よく使われるようになった言葉で、大旨『すべての人のためのデザイン』を意味し、高齢者や身体障害者だけでなく、一般の人にも使いやすい形の製品。すなわちバリヤフリーをさらに発展させたコンセプトによるものとして、誰もが共有できるものを目指している。旨の解説がされている。また、構成中後半部の「プロデューサー」の文字は「生産者、産出する(作り出す)もの」等の意味を有するものとして、世人一般に馴染まれた語である。
してみれば、本願商標からは「全ての人のためのデザインを創作する人(会社)」程度の意味合いをもって、理解、認識させるものというのが相当である。
(2)ところで、インターネット上で「ユニバーサルデザイン」について検索すると各種商品情報等を紹介するサイトにおいて、例えば、
(ア)天野明:2000年第6回リフォーム&リニューアル展実行委員長、ユニバーサルデザインをプロデュース,熊本県ユニバーサルデザイン庁内講演会:講演1『ユニバーサル・デザイン・ソリューション』(http://www.amanoakira.com/profile.html)
(イ) <講師:中川 聰氏> 環境・福祉・ユニバーサルデザイン関連活動・...スウェディッシュ・バリアフリー展「ハーツトゥハンズ」プロデュース(1997年)・JDCAデザイン・フォーラム ダイアン・ピルグリム女史講演会プロデュース(1998年)・第6回国際湖沼会議プロデューサー(1996年、茨城県)・国際環境会議プロデューサー(1995年),講演2『まちづくりにおけるユニバーサルデザインの潮流』<講師:梶本久夫氏>自己紹介(1)季刊ユニバーサルデザイン編集・発行人として(2)施設・都市環境プロデューサーとして...,(http://ud-kumamoto.rkk.ne.jp/htm/news/kennai/udshiryou/tyonai.html)
(ウ)◆テーマ:ユニバーサルデザインって何?陶器・漆器(漆塗りのもの)・風呂敷・お箸・お盆...。プロデューサーの井上さんによりますと、そういった日本の伝統芸の中に、『ユニバーサルデザイン』的な考え方が息づいているんだそうです。(http://www.1350.ne.jp/radi-kin/fu-n/011109.htm)の紹介情報があり、そのほか株式会社ジーサーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、朝日新聞1998年10月19日付大阪朝刊19頁の第1家庭欄に「毎日新聞手すりに夢を 大阪・ATCエイジレスセンターで展示会【大阪】:お年寄りのいる家庭で、住宅を改造する場合、...素材は、木製、金属製、樹脂製とさまざま...これまでのバリアフリー(障害を取り除く)という限定された考えから、さらにユニバーサルデザイン(だれもが使える一般的なもの)に、と意識を変えていく必要がある」等の新聞記事情報がされているところであって、これら、インターネット上の紹介情報や新聞記事において「ユニバーサルデザイン」「プロデューサー」ないし「プロデュース」の語が、かかる意味合いをもって使用されている事実が認められる。
(3)そうとすると、本願商標を該デザインと密接な関係にあるといえる本願の指定商品に使用する場合、これに接する取引者等をして、「高齢者用・障害者用に限定されることなく、誰もが共用できる使いやすさを前提としたユニバーサルデザインのプロデューサー」によりデザインされた商品であること、すなわち、自己の製造、販売に係る商品の購買意欲を高めるための広告・宣伝文句の如きものとして、理解、把握させるにすぎないものといわなければならない。してみれば、本願商標は、自他商品の識別標識として認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標であるといわざるを得ないから、商標法第3条第1項第6号に該当するものとして、これを登録することが出来ない。
よって、結論のとおり、審決する。
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