Trademark Appeal Case
著名地名の識別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−6483(T2000−6483/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第21類「食器類(貴金属製のものを除く。),ガラス基礎製品(建築用のものを除く。),なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,アイスペール,泡立て器,魚ぐし,携帯用アイスボックス,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),米びつ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,食品保存用ガラス瓶,水筒,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,魔法瓶,めん棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,家事用手袋,化粧用具,デンタルフロス,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,ブラシ用豚毛,洋服ブラシ,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,かいばおけ,家禽用リング,アイロン台,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,家庭用燃え殻ふるい,紙タオル取り出し用金属製箱,霧吹き,靴脱ぎ器,こて台,小鳥かご,小鳥用水盤,じょうろ,寝室用簡易便器,石炭入れ,せっけん用ディスペンサー,貯金箱(金属製のものを除く。),トイレットペーパーホルダー,ねずみ取り器,はえたたき,へら台,湯かき棒,浴室用腰掛,浴室用手おけ,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),花瓶(貴金属製のものを除く。),ガラス製又は磁器製の立て看板,香炉,コッフェル,水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴」を指定商品として、平成10年12月14日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、フランス国の首都である『Paris』の英文字を、普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の産地・販売地を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」との理由をもって、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
(1)本願商標は、別掲に示したとおり、「Paris」の文字よりなるものであるところ、当該文字が、フランスの政治・金融・商工業・文化・観光の中心地であり、特に世界のファッション・芸術の中心地として知られるフランスの首都名「パリ」を表す語であって、我が国においても広く知られて親しまれたものである。(1990年6月30日株式会社三省堂発行「コンサイス外国地名辞典」)
そして、本願商標を構成する文字が、「全体に丸みをもたせると共に、『a』と『r』の文字を下部にて結合させた特徴ある書体で欧文字『Paris』を表してなる」としても、近時、商品の広告、宣伝等において、レタリング文字の使用形態の多様化が進展している実情、また、フランスの首都名を欧文字で表記する場合、第1文字目を大文字、第2文字以下を小文字で表すことは通常行われていることを考慮すれば、本願商標は、普通に用いられる方法の範疇で表示されたものといわざるを得ない。
しかして、「Paris」(パリ)は、フランスの首都名として知られているばかりでなく、本願の指定商品の化粧用具等のいわゆるファッション関連分野においては、翌年のファッション傾向を決定するといわれる世界的なオートクチュール(高級注文服)、プレタポルテ(高級既製服)の新作デザイン発表会であるパリコレクション(Paris Collection)が、毎年2回(春夏もの、秋冬もの)、フランスのパリで開催されていること、被服、カバン、化粧品等をはじめとするフランス高級ブランド品の情報発信地としてのパリが世界的に知られていることが認められる。(1992年4月10日株式会社小学館発行「例文で読むカタカナ語の辞典」)
そして、「Paris」は、その指定商品との関係においては、一般に商品の産地、販売地(取引地)等を表すためのものとして、商品の下げ札等にブランドと共に付され、取引上普通に採択・使用されているのが実情である。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、単に、指定商品の産地、販売地(取引地)を認識させるに止まるものであるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を有しないものといわざるを得ない。
(2)請求人(出願人)は、本願商標は、使用された結果、需要者の間で広く認識され、自他商品識別力を有するに至っているから、登録されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし同第49号証(枝番号を含む。)を提出している。
しかしながら、本願商標が、商品「ベルト、眼鏡、カフスセット及びタオル」等の商品に使用されていることは認め得るが、商品の販売数量、売上高、広告宣伝の回数等の書証は何ら提出されていないものである。
また、本願商標が需要者や取引者の間で周知、著名となっていることを立証するものとして提出した「証明書」(甲第45号証ないし同第49号証(枝番号を含む。))は、記載内容の一部(1.私は、・・・年・・・月頃より上記勤務先にて広告(営業)に関する勤務を担当しております。)について証明者による違いはあるとしても、他の文言はいずれも同一の文言からなり、請求人の依頼事項について「下記のとおりであることを証明いたします。」という型式のものであって、いかなる資料に基づいて証明したか明らかでなく、証明者が客観的に記載し証明したものと直ちに認めることはできないものである。
そうとすれば、本願商標は、使用により自他商品の識別力を存するに至ったものということはできない。
(3)したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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