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Trademark Appeal Case

著名商標と非類似商品

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年異議第90108号
審判種別異議
結論other

結論テキスト

登録第4057005号商標の登録を取消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4057005号商標(以下、「本件商標」という。)は、「HENNESY」の欧文字と「ヘネシー」の片仮名文字とを二段に左横書きしてなり、平成8年2月8日に登録出願され、商品の区分第8類「手動工具(「すみつぼ類・皮砥・鋼砥・砥石」を除く。),手動利器(「刀剣」を除く。)」を指定商品として、平成9年9月12日に設定の登録がなされたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の著名な略称を含む商標であるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。

また、商標「HENNESSY」は、申立人の業務に係る商品「コニャック(ブランデー)」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第15号に該当する。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「HENNESY」の欧文字及び「ヘネシー」の片仮名文字を2段に左横書きしてなるものである。

よって判断するに、申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人(ソシエテ ジャ ヘネシー エ コンパニー)は、1765年に設立された「コニャック(ブランデー)」の製造、販売に係るフランス法人であって、世界における「コニャック(ブランデー)」のシェアーの1/4を占めているといわれ、申立人の製造、販売に係る商品「コニャック(ブランデー)」には「HENNESSY」の商標が永年使用された結果、その商標は、申立人の製造、販売に係る商品「コニャック(ブランデー)」の商標として、その取引者・需要者間に広く知られているものであることが認められる。

日本において、これらの商品は明治4年に販売が開始され、本件商標の登録出願時にはその商品に使用されている「HENNESSY」及び「ヘネシー」の商標は、申立人の業務に係る商品「コニャック(ブランデー)」を表示する商標として、その取引者・需要者の間に広く知られるに至ったと認められるものである。

しかして、本件商標は、「HENNESY」と「ヘネシー」との文字からなるところ、その構成中の欧文字が申立人の使用に係る商標「HENNESSY」と比較すると「S」の文字が一文字少ないだけの構成よりなるものであって、その構成文字からも「ヘネシー」の称呼を生じるものであるから、これに接する取引者・需要者は、容易に申立人を想起するといえるものである。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合、申立人の業務に係る商品または申立人と何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

ところで、商標権者は、意見書において、本件商標の指定商品は、「手動工具,手動利器」といったいわゆる刃物類であり、商品流通の秩序を考慮すると、係る商品は生産者・販売店などの取引系統を酒類のそれとは著しく異にするものであるから、他の商品とは異なった取引形態をなすため、申立人が「コニャック(ブランデー)」において使用する商標「Hennessy」の著名性が、これらの商品にまで及ぶものではない旨述べているが、企業における多角経営の進展や経営規模の拡大の傾向が著しい昨今の産業界の実情を勘案すれば、前記のとおり商標「Hennessy」が商品「コニャック(ブランデー)」の商標として広く知られていることから、商標「Hennessy」に酷似する本件商標をその指定商品について使用するときは、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとみるのが相当であって、商標権者の意見は、採用することができない。

以上によれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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