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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第16130号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、商標の構成を後掲に示すとおり、幾何図形とその中に籠字風に大きく描いた「R」の左右に「PERFO」「MANCE」の各欧文字、及びこれらの下段に「PLUS ONE」の欧文字を配したものとし、指定商品を第12類「自動車並びにその部品及び附属品」として、平成10年4月15日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第1860919号商標は、商標の構成を「プラスワン」の片仮名文字とこれの下段に小さく書した「ゴムチエン」の片仮名文字とし、指定商品を第12類「自動車用のゴム製のタイヤチエーン」として、昭和56年8月6日に登録出願、同61年5月30日に設定登録され、該登録に係る権利は、平成8年11月28日に存続期間更新登録がされているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、その構成後掲したとおり、逆三角形と二辺から左右対称に引き出された各3線とにより描出された幾何的図形と、その内にアウトライン風に大きく描いた「R」の左右に「PERFO」「MANCE」の各欧文字、及びこれらの下段に「PLUS ONE」の欧文字とを組み合わせてなるものであるところ、その構成中の欧文字と図形とは、視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、意味上においてこれらを常に一体のものとして把握しなければならないような格別の事情は存しないから、両構成部分はそれぞれが独立して商品の出所を識別する標識として機能し得るものというべきである。

また、かかる場合、本願商標に接する取引者、需要者は、より親しみ易く馴染み易い部分と認められる「PLUS ONE」の欧文字部分に着目し、該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが取引の経験則上相当である。

したがって、本願商標は、「PLUS ONE」の欧文字に相応して、単に「プラスワン」の称呼も生ずるものといわなければならない。

(2)これに対し、引用商標は、その構成前記したとおり、「プラスワン」と「ゴムチエン」の文字とによりなるものであり、両文字は上下二段の構成とし、その構成各文字は大きさを異にする態様であって、さらに、下段に小さく書された「ゴムチエン」の文字は、引用商標の指定商品との関係からして、これを端的に表示したものとみるのが自然である。

してみると、引用商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、「ゴムチエン」の文字部分は、その商品自体を表示し、あるいは、その品質表示と容易に理解し、上段の顕著に書された「プラスワン」の文字部分をもって商品の出所を示す識別標識と捉え、これより生ずる「プラスワン」の称呼をもって取引に資するというのが商取引の実際に照らして相当である。

したがって、引用商標は、「プラスワン」の文字に相応して、「プラスワン」の称呼を生ずるものといわなければならない。

(3)そうとすれば、本願商標と引用商標とは「プラスワン」の称呼を同じくする点で互いに相紛らわしく、このほか外観・観念を考慮するとしても、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある、類似の商標といわなければならない。

そして、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似する商品である。

(4)なお、請求人は、「PLUS」「ONE」の文字部分について、「図形と一体的に」配置され、かつ、これら文字間には逆三角形の下部が介在する結果、「両者は空間的に分離された態様で」配置されているものであって、「PLUS ONE」として結合されて称呼されるような外観構成態様でない。また、仮に、本願商標から「プラスワン」なる称呼が生ずるとしても、それ自体では自他商品識別力を有しない旨述べている。

しかしながら、該「PLUS ONE」の文字部分は、図形部分と独立して商品の出所を識別する標識として機能し得るものであること前記認定のとおりであって、両文字間に逆三角形の下部が介在するが如きに書されてなるとはいえ、該文字部分は、同じ書体、同じ大きさで、横一連に纏まりよく表されており、これより生ずる「プラスワン」の称呼も一連に平滑、流暢に称呼し得るものであって、かかる構成において該図形下部の介在のみをもって「プラスワン」の称呼が生じないということはできない。

また、請求人提出に係るインターネットホームページから収集した「プラスワン用法例集」(甲第1号証)をみるに、これらからは「プラスワン」の文字の使用は認められるものの、その文字自体のみの使用例はなく他の文字と組み合わせになるものであり、その多くは固有のホームページ名ないしは任意の団体名、及び商品名の一部としての使用にかかるものであって、請求人の述べるところの商品やサービスの品質等を表し使用される語であることをこれら証拠により立証し得るものといえないばかりでなく、加えて、他の商品区分における既登録例(甲第2号証及び甲第3号証)をもってして、本願商標及び引用商標の各構成中の「PLUS ONE」又は「プラスワン」の文字それ自体が自他商品識別力を有しないものとし、これより生ずる「プラスワン」の称呼をもって商取引に資されないとみるのは困難である。

(5)してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、この理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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