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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第6436号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「バイオン」の片仮名文字と「BION」の欧文字を二段に書してなり、第3類「化粧品」を指定商品として、平成8年4月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用登録商標

原査定が、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、引用する登録第2683506号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、昭和59年10月23日登録出願、第4類「化粧品、香料類」を指定商品として、平成6年7月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討する。

(1)称呼について

本願商標は、「バイオン」の片仮名文字と「BION」の欧文字を書してなるから、その構成文字に相応して「バイオン」の称呼をも生ずるものである。(本願商標から「バイオン」の称呼が生ずることは、請求人自身も認めている事実である。)

他方、引用商標は別掲に示すとおり、「ビオン」の片仮名文字を上段に大きく表し、下段に「BION」の欧文字を上段の「ビオン」の文字に比べて小さく表してなるものであるところ、一般に簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、商標における、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほどにまで不可分的に結合していない限り、常に必ずその構成部分全体の名称によって称呼、観念されるというわけではなく、しばしばその一部だけによって簡略に称呼、観念され、その結果、一個の商標から二個以上の称呼、観念が生ずることがあるのは、経験則の教えるところでもある。

しかして、引用商標は、別掲に示すとおり、上段の「ビオン」の片仮名文字と下段の「BION」の欧文字とは長さも不揃いであり、両文字は大きさも異なることから、上段の「ビオン」の片仮名文字が下段の「BION」欧文字の読み方を限定的に特定したものと解することはできないものとみるのが相当である。

そうとすれば、引用商標は、「ビオン」の文字のみを捉えて取引に当たる場合があるほか、「BION」の文字部分のみを捉え、これをもって取引に当たる場合も少なくないものというべきである。

そして、引用商標中の「BION」の文字に接した取引者、需要者は、わが国で最も親しまれている英語読みで発音することが多いものと考えられ、その時には該文字に相応して、「バイオン」の称呼をも自然に生ずるものといわなければならない。

したがって、本願及び引用の両商標は「バイオン」の称呼を共通にするものである。

(2)外観について

本願商標は、「バイオン」の片仮名文字と「BION」の欧文字を二段に併記したものよりなるところ、片仮名文字の部分は「BION」の欧文字部分のみからでも生ずる称呼をそのまま片仮名で記しただけのものであり、振り仮名表記程度の付記的なものとして看取されなくもなく、その場合欧文字部分「BION」が本願商標の主要部とみられて取引に資されるものであり、また、引用商標は、その構成中「BION」の文字部分を以て取引にあたる場合があることは上記(1)で述べたとおりであるから、取引者、需要者が両商標について時と処を異にして接する場合には、両商標は商標の要部と認められる「BION」文字を共通にする点で外観上近似した印象、連想等を生じさせるおそれがあることも否定できない。

(3)観念について

観念については、本願商標及び引用商標から特定の観念を認識することはないものとみるのが相当である。

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、観念の類否については、比較すべくもないが、「バイオン」の称呼を共通にし、外観上の近似性も否定し難いものであって全体として互いに紛れやすい類似する商標であるといわざるを得ない。

そして、両商標の指定商品は、前記したとおり、同一又は類似するものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき理由がない。

よって、結論のとおり審決する。

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