Trademark Appeal Case
結合商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成6年審判第18477号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙に示すとおり「スーパー」、「インジェクション」、「クリーナー」の各片仮名文字を三段に併記してなり、第1類「化学品」を指定商品として、平成4年10月7日に登録出願されたものである。
そして、指定商品については、当審において「自動車エンジン用清浄剤」と減縮補正されている。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、商品の品位・品質を誇称するものとして極めて一搬的な英語“super”、『燃料・空気等の噴射』の意を有する英語“injection”及び『清浄剤』の意を有する英語“cleaner”のそれぞれの字音を三段に普通に用いられる方法で書してなるところ、全体で燃料噴射装置用洗浄剤を容易に想起させるものであるから、これを本願指定商品中上記商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するに過ぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成前記のとおり「スーパー」、「インジェクション」、「クリーナー」の各片仮名文字を三段に併記してなるものである。
そこで各々の構成文字をみるに、上段に書してなる「スーパー」の文字は、一般に「極度の、超、上の」等の意味を表す接頭語として理解される平易な外来語であって、各種商品に関し、その品質の優秀さ、性能の卓越さを表示するために普通に使用されている語と認められる。
中段に書してなる「インジェクション」の文字は、一般に「注入、注射」の意味合いで理解される平易な外来語と認められるところ、「自動車用語中辞典」(平成9年5月25日株式会社山海堂 発行)「インジェクション(injection)」によれば「燃料の噴射;注入.(例)▲1▼ディーゼル・エンジンの燃焼室への燃料噴射.▲2▼キャブレタにある加速ポンプによる燃料の噴射補給・・・」との記載が認められ、また、「新自動車用語中辞典」(1977.6.25株式会社精文館書店 発行)によれば、同様に「噴射,注射。(例)○ガソリン・エンジンにおける燃料噴射。○ディーゼル・エンジンにおける燃料噴射。○加速ポンプにおける燃料噴射」との記載が認められる。そして、該文字(語)は、「燃料噴射口」の意の「インジェクション・ノズル(injection nozzle)」、「燃料噴射器」の意の「インジェクション・バルブ(injection valve)」及び「燃料噴射ポンプ」の意の「インジェクション・ポンプ(injection pump)」等の各用語について、その噴射機構(又は機能)の意味合いで用いられていることが認められる。
下段に書してなる「クリーナー」の文字は、一般に「電気掃除機、各種の汚れ落とし用洗剤」の意味合いで理解される平易な外来語であって、薬品類、器具類について「よごれをおとすこと、又はそのもの」を表示する語として取引上、普通に用いられるものと認められる。
してみると、上記の各文字(語)からなる本願商標からは、「高品質の燃料噴射器の清浄を目的とした洗浄剤」の意味合いを容易に認識し理解するとみるのが相当である。
ところで、関連各メーカー等がそれぞれに自己の製品を紹介するインターネットのホームページの情報を検索するに、
例えば、株式会社富士キメラ総研に係るホームページ(http://www.fuji−keizai.co.jp/a9710/page331.html)に、「1998年版自動車用品マーケッティング便覧」の紹介記事において、その便覧の目次には「H.ケミカル用品 58.キャブ/インジェクションクリーナー」旨の情報が掲載されており、或いは、「アリーナ紹介」(http://www.sun−net.ne.jp/ad/rs−arena/shop.html)とするラジアルショップの紹介記事に「[スペシャルコース]¥12.000(税別)基本コース+インジェクションクリーナー(オイル、エレメントは別途となります。)」旨の車整備の価格情報が掲載されており、又は、「丸紅ブランド」(http://www.marinet.or.jp/com/m_energy/3page.html)とする製品情報として、「NEW BIO TOP/インジェクションクリーナー(ガソリン・軽油添加剤)アッシュレスタイプの清浄分散剤を主成分としており、インジェクションノズルに付着するカーボンやワニスを取り除く。・・・」旨の情報が掲載されていることが各々認められる。
以上によれば、自動車エンジン又はエンジンクリーナーを取り扱う取引者、需要者においては、「インジェクションクリーナー」の文字(語)は、拍動車エンジン(燃料噴射器)用洗浄剤」を表示するものとして容易に理解されるものであり、かつ、取引上普通に使用されているものと認められる。
そうすると、「スーパー」、「インジェクション」、「クリーナー」の各片仮名文字を三段に併記してなる本願商標をその指定商品に使用しても、「自動車エンジン(燃料噴射器)用洗浄剤」の品質を誇称し、又はその効能、効果を表示したものと理解されるに止まり、これをもって、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないものといわなければならない。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものというべきであるから、これと同趣旨をもって本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消す理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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