Trademark Appeal Case
流派名称の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成7年審判第5116号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙に表示したとおり、「御室流」の文字を横書きしてなり、第16類「印刷物」を指定商品として平成5年1月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、華道の流派の一である『御室流』の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これを本願指定商品中、特定の著作物(これを題号とする特定の著作物)又は該文字に相当する内容の編集著作物(例えば当該流派の紹介・解説書)といった上記意味合いに照応する事項を内容とする商品(書籍等)に使用するときは、単にその商品の品質(内容)を表示するにすぎないものと認識されるにとどまり、自他商品の識別機能を果たしえないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「御室流」の文字を横書きしてなるものであり、「御室流」は、京都の旧御室御所仁和寺門跡に伝わる華道流派の名称であることが、請求人提出の甲第2号証によっても認められる。そして、華道や茶道には多くの流派があり、その流派の華道や茶道について紹介・解説した書籍が少なからず発行されているという顕著な事実からすると、「御室流」の文字は、その指定商品中の「書籍」について使用するときは、その書籍が御室流の華道について紹介・解説したものであることを表す文字として取引者・需要者に理解認識されるものと認めるのが相当である。
そうすると、本願商標は、その指定商品中の「書籍」について商品の品質(内容)を表示する標章というべきであって、自他商品の識別機能を有しない。
この点について、請求人は、「御室流」の商標は、仁和寺門跡に伝わる請求人に唯一帰属する華道流派の固有名称として理解されているから、その指定商品について自他商品の識別機能を有する旨主張している。しかし、そのように華道流派の固有名称として理解されているからこそ、「御室流」の文字は、書籍に使用するときは前記のように、御室流の華道について紹介・解説したものであることを表す書籍の品質(内容)表示として取引者・需要者に理解認識されるものであって、「御室流」の名称が請求人に唯一帰属すべき固有名称であることは、これが書籍の商標として自他商品の識別機能を有するとすべき根拠とはならないから、この点の主張は採用できない。
また、本件商標は、御室流の華道に関した内容以外の書籍に使用するときは、その品質(内容)の誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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