sokuhyo

Trademark Appeal Case

部品の指定商品該当性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2001−30323(T2001−30323/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第0825052号商標の指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第825052号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和42年3月30日に登録出願、「J.D.K.」の文字を書してなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具」を指定商品として、同44年7月10日に設定登録、現に有効に存続しているものである。

2.請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べている。

(1)本件商標は、その指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから取り消されるべきものである。

(2)被請求人は、本件商標を使用している製品は、魚群探知機の部品であるDC(直流)モータである、と主張する。しかし、同モータは、被請求人の主張によると、漁船が使用する魚群探知機のソナーを昇降させるための駆動用モータとして使用されるものであるという。そうであるとすると、当該モータは魚群探知機やソナーの部品ではなく、単にこれらを駆動するモータにすぎないといわなければならない。したがって、商品区分は、旧第11類電気機械器具の中の「回転電気機械」に分類されるべきものである。本件で、審判請求人が対象としたのは「電気通信機械器具および電子応用機械器具」であるから、電気機械器具に属する直流モータに使用したのでは、指定した商品に本件商標を使用したと言うことはできない。

(3)本審判請求は、平成13年4月18日に予告登録がなされている。したがって、被請求人は、平成10年4月19日から平成13年4月18日までの間に本件商標を取消に係る商品に使用した事実を証明しない限り、本件商標は、その指定の商品につき取消をまぬがれないものである。被請求人が、提出した甲第1号証ないし同第4号証は、いずれも日付が記載された書面であるが、前記の3年の期間以外の日付のものである。また、甲第5号証は、日付がない単なるラベルである。

(4)上述のとおり、被請求人は、過去3年間に本件商標を使用した事実を全く証明していない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、」との審決を求め、その理由を要旨以下のように答弁し、証拠方法として証拠第1号証ないし同第11号証を提出した。

(1)本件商標を使用している弊社製品のひとつに、DC(直流)モータがある。該DCモータは、漁船が使用する魚群探知機のソナーを昇降させたりするための駆動用モータとして使用されており、過去3年間に前記魚群探知機を製造する会社宛に販売・出荷されて、魚群探知機の部品として使用された実績がある(添付書類の証拠第1号証、証拠第2号証、証拠第3号証参照)。

魚群探知機の指定商品は、「電子応用機械器具」である超音波応用探知機であり、魚群探知機の部品として使用された弊社製のDCモータは「電子応用機械器具の部品」である。

なお、証拠資料として、本件弊社製DCモータ〔弊社製造番号16312〕の写真を撮影して証拠資料とする予定であったが、本件弊社製DCモータは発注を受けた段階で製造する生産方式を現在とっており、在庫のない時期であったため、撮影ができなかった。このため、設計図面の写し(証拠第4号証)とステッカーラベル(証拠第5号証)を証拠資料として添付する。

(2)使用した事実について、予告登録日から過去3年間の証拠資料(注文書、売上伝票兼納品書の写し)を提出する。(証拠第6号証ないし証拠第11号証)

4 当審の判断

(1)被請求人は、本件商標の使用に係る商品として、「DC(直流)モータ」を挙げ、その上で、これが魚群探知機のソナーを昇降させたりするための駆動用モータとして使用されていると主張する。これに対し、請求人は該モータは魚群探知機のソナーの部品ではなく、単にこれらを駆動するモータにすぎず、電気機械器具中の回転電気機械に属するものであり、電子応用機械器具に属するものではないと主張するので、この点につき判断する。

(2)被請求人提出の証拠各号証によれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に、使用に係る商品「DCモータ」に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していることは認められる。

しかしながら、使用しているとする商品「DCモータ」は、電子応用機械器具の範疇に属する魚群探知機のソナーの部品と認めることはできない。

証拠第4号証の設計図から、これがモータの設計図であることは認められるが、該モータが魚群探知機のソナーの専用部品であることは、提出に係る証拠各号証からは窺うことができない。被請求人は、魚群探知機を製造する会社に販売し、魚群探知機の部品として使用された実績があると述べているが、これらの事実からDCモータが直ちに魚群探知機のソナーの専用部品であるいうことはできない。

(3)ところで、特許庁編「商品区分解説」(昭和55年4月7日改訂版 社団法人発明協会発行47頁)によれば、商品区分第11類の「電気機械器具」は、「電気の作用がその機械器具の機能にとって本質的な役割を果たしているものが、この概念に含まれる。したがって、電気の作用が単に補助的な役割をなすにすぎないものは除かれる。」と解されるところ、モータ(電動機)は、電気の作用がその機械器具にとって本質的な役割を果たすものであるところからすると、電気機械器具中の回転電気機械の範疇に属する商品と認められる。

そして、本件商標に係る商品「モータ」は、被請求人の主張するように、魚群探知機のソナーの昇降用の駆動用モータとして使用されることはあるとしても、他に汎用して使用されるモータと判断するのが相当であり、魚群探知機のソナーの専用部品とは認めるに足りる証拠は見当たらないこと前記したとおりであるから、電子応用機械器具の範疇に属する部品、附属品ということができない。

(4)してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において請求に係る指定商品について使用していたものと認めることはできない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、請求に係る指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具」についてその登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。