sokuhyo

Trademark Appeal Case

「INSTANT」の品質表示性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第9510号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、平成6年1月7日に登録出願され、指定商品については、平成8年6月14日付けの手続補正書により、第9類「理化学機械器具、測定機械器具、配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、眼鏡、加工ガラス、(建築用のものを除く。)、救命用具、電気通信機械器具、レコード、メトロノーム、電子応用機械器具及びその部品、オゾン発生器、電解槽、ロケット、遊園地用機械器具、電気アイロン、電気式ヘアカーラー、電気式ワックス磨き機、電気掃除機、電気ブザー、乗物の故障の警告用の三角標識、発光式又は機械式の道路標識、鉄道用信号機、火災報知機、盗難警報器、事故防護用手袋、消化器、消化栓、消火ホース用ノズル、消防艇、消防車、自動車用シガーライター、保安用ヘルメット、防火被服、防じんマスク、防毒マスク、溶接マスク、磁心、抵抗線、電極、映写フィルム、スライドフィルム、スライドフィルム用マウント、録画済みビデオディスク及びビデオテープ、ガソリンステーション用装置、自動販売機、駐車場用硬貨作動式ゲート、金銭登録機、硬貨の計数用又は選別用の機械、作業記録機、写真複写機、手動計算機、製図用又は図案用の機械器具、タイムスタンプ、タイムレコーダー、電気計算機、パンチカードシステム機械、票数計算機、ビリングマシン、郵便切手のはり付けチェック装置、計算尺、ウエイトベルト、ウエットスーツ、浮き袋、エアタンク、水泳用浮き板、レギュレーター、潜水用機械器具、アーク溶接機、金属溶断機、電気溶接装置、犬笛、家庭用テレビゲームおもちゃ、検卵器、電動式扉自動開閉装置、動力付床洗浄機、乗物運転技能訓練用シミュレーター、運動技能訓練用シミュレーター」に補正したものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、即席、簡単の意を観念させる『INSTANT』『インスタント』の文字を書してなるから、これをその指定商品に使用するときは、該商品の取扱いが簡単であることを認識させる商品の品質表示にすぎないものと認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」として、その出願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

請求人は、「INSTANT」「インスタント」の語が「即座の、即刻の、簡単な」の意味を有し、「インスタント食品」「インスタントカメラ」の如く使用され、現在では日常語化されているとしても、この意味合いでは抽象的概念であって、手続補正書により「写真機械器具、映画機械器具、光学機械器具」を削除した補正後の指定商品との関係においては、いかなる商品を指称しているのか皆目不明というべきであるから、商品の品質を直接的に表示しているものとは認められず、また、商品の品質表示として普通に使用されている事実もない。したがって、本願商標は商品の品質表示とはいえない旨主張する。

4 当審の判断

本願商標は、別紙に表示したとおり、「INSTANT」の欧文字と「インスタント」の片仮名文字を2段に書してなるところ、「INSTANT」は、「即時の、即刻の」の意味で親しまれている平易な英語であり、また、その表音である「インスタント」の語は、「即座・即席にできるさま、時間をとらずに簡単にできるようす」の意味を表した外来語として一般に親しまれ、例えば、「インスタント食品(インスタントコーヒー、インスタントラーメン、インスタントカレー)、インスタントカメラ、インスタントハウス、」等の如く、日常的に使用されているものである。

また、本願の補正後の指定商品中「映像周波機械器具」との関係においては、例えば、テレビ番組毎に決められたコードナンバーを入力するだけで簡単に番組録画ができるシステムを「インスタント録画システム」(1996年5月13日 日経産業新聞6頁)、録画の再生速度が自由に変えられるものを「インスタント・リプレー」(1994年6月23日 東京読売新聞夕刊7頁)と称している事実が認められる。

その他、短時間で硬化する接着剤を「インスタント接着剤」(1994年3月14日発行 日刊工業新聞19頁)、練り混ぜ不要のモルタルを「インスタント・モルタル」(1990年5月25日 日刊工業新聞21頁)と称している事実が認められる。これらの事実から、「インスタント」の語が、「取り扱いが簡単であること」或いは「即効性があること」等を表すものとして、食品、カメラに限らず、その他種々の商品にも広く使用されているものということができる。

以上の実情を勘案すると、「INSTANT」及び「インスタント」の語が、補正後の指定商品中「映像周波機械器具」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「この商品は取り扱いが簡単である」ことの意味合いを理解するに止まり、自他商品を識別すべき標識とは認識しないというべきである。

そして、指定商品中、前記の商品以外の商品については、商品の品質を表示するものとして普通に使用されている事実がない事を考慮したとしても、前記の実情から判断すると、これを該指定商品に使用する場合も、容易に前記の意味合いを理解するものというのが相当である。

そうとすると、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、単に商品の品質を表示した文字と理解されるにすぎず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。