Trademark Appeal Case
被服ポケット図形の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90789(T2001−90789/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4492569号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年6月23日に登録出願、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,ワイシャツ類」を指定商品として、同13年7月19日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成4年5月27日に登録出願、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第25類「ジーンズ製の被服」を指定商品として、同7年8月31日に設定登録された登録第3070070号商標(以下「引用A商標」という。)、同じく、昭和55年9月30日に登録出願、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録された登録第2205094号商標(以下「引用B商標」という。)、及び平成10年6月2日に登録出願、別掲(4)に示すとおりの構成よりなり、第25類「被服」を指定商品として、同11年12月3日に設定登録された登録第4339987号商標(以下「引用C商標」という。)と類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示したとおり、上辺をほぼ水平とする五角形輪郭の内側に、該五角形とほぼ並行するように五角形輪郭を描き、その内側五角形輪郭の左右の各辺と上部の辺とは上部において交差し、それぞれの辺を形成する線がそのまま伸びて外側五角形輪郭の上辺と左右辺に接するように引かれているものである。そして、外側五角形輪郭の左右の各辺の上から約3分の1の点から発したそれぞれ2本の曲線は、いずれも外側五角形輪郭のほぼ中央部に向うに従い、ほぼ平行となり、外側五角形輪郭の中心部に想定される縦軸について線対称をなすように中央部で結合され、結合部は左右から伸びた2つの曲線によって小さな円輪郭を形成しているものであり、構成全体をもって、被服のポケットの形状を表したと理解されるものである。
他方、引用A商標は、別掲(2)に示したとおり、2本の平行した破線を用いて左右が開口した扁平のV字状の図形を描いてなるものである。
引用B商標は、別掲(3)に示したとおり、2本の平行した破線を用いたアーチ2つを結合してなる図形であって、結合部は、2つのアーチによって縦長の菱形を形成し、該菱形の中央部には横線が引かれているものである。
引用C商標は、別掲(4)に示したとおり、上辺を水平とする五角形輪郭を実線と破線との2本線で描き、その内側に、さらに破線の五角形輪郭を描き、該内側の破線五角形輪郭の左右の各辺と上部の辺とは上部において交差し、それぞれの辺を形成する線がそのまま伸びて外側五角形輪郭の上辺と左右辺に接するように引かれているものである。そして、外側五角形輪郭の左右の各辺のほぼ中間点から2本の平行した破線を用いたアーチ2つが、外側五角形輪郭の中心部に想定される縦軸について線対称をなすように中央部で結合され、結合部は、2つのアーチによって縦長の菱形を形成し、該菱形の中央部には横線が引かれているものであり、構成全体をもって、被服のポケットの形状を表したと理解されるものである。
してみると、本件商標は、構成全体をもって1つの商標を表したものといえるから、引用A、B商標とは外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。
また、本件商標と引用C商標は、いずれも被服のポケットを表した理解されるものであるとしても、看者に強く印象づけられる構成中の、中央に描かれた図形は、前者が実線2本で描かれた2つの曲線が中央部で結合されることにより、V字の上部を大きく広げたような形状を形成しているのに対し、後者は破線2本で描かれた2つのアーチが中央部で結合されたものである。また、前者における2つの曲線を結合した部分と後者における2つのアーチを結合した部分においても、円輪郭と縦長菱形といった差異を有するものである。さらに、ポケットの外周部等においても、本件商標は実線で形成されているのに対し、引用C商標は外周部を除き、他の部分はすべて破線で形成されているものである。
してみれば、上記した本件商標と引用C商標との差異は、看者に与える印象において大きく異なり、したがって、両商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、互いに見誤られるおそれはないものである。
また、本件商標と引用各商標は、いずれも特定の称呼、観念は生じないものであるから、称呼及び観念においては比較することができない。
したがって、本件商標は、引用各商標とは、その外観、称呼、観念において非類似の商標といわなければならないから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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