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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第9530号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙(1)に示すとおり、「LION MOLSYSTEM」の欧文字及び「ライオンモルシステム」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料、金属製建造物組立セット」を指定商品として、平成6年5月23日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定が本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第2071916号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙(2)に示すとおり、「ライオンボード」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和58年2月25日登録出願、第7類(平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令別表所定の「商品の区分」)「板状の金属製、リノリューム製、プラスチックス製、アスファルト製、ゴム製、石こう製及び石灰製建築または構築専用材料」を指定商品として同63年8月29日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、平成10年9月1日に存続期間の更新登録がされているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、その構成別紙(1)に示すとおりのものであるところ、下段に書された「ライオンモルシステム」の片仮名文字部分は上段に書された「LION MOLSYSTEM」の欧文字部分の読みを振り仮名風に併記したものと容易に認識し得るものである。

しかして、本願商標を構成する前半の「LION」の文字部分は、猛獣の一である「ライオン」を意味する平易な英語といえるのに対し、同後半の「MOLSYSTEM」の文字部分は、直ちに特定の意味合いを感得せしめない一種の造語といえるものであるから、本願商標は、全体として特定の意味合いを表現し得る熟語的文字とはいい難く、むしろ、これら両語の結合よりなるものと容易に看取されるといえるものである。

そして、前記各文字(語)は僅かに間隔を空けて表されていて、視覚上、分離して看取し得るばかりでなく、これより全体として生ずる「ライオンモルシステム」の称呼もやゝ冗長に亘るといえるものである。

かかる場合、取引の簡易・迅速を旨とする取引場裏においては、屡々、馴染み易く親しみ易い部分を適宜抽出し、他の部分を省略して簡便に取引に資する場合が決して少なくないといえるから、本願商標に接する取引者、需要者はその冒頭部にあって、世上一般に親しまれている「LION」又は「ライオン」の文字部分に着目し、該文字(語)部分をもって取引指標とする場合も少なからずあるというのが取引の経験則に照らし相当である。

請求人(出願人)は、請求理由において、本願商標は全体として常に一体不可分のものとして把握すべきである旨述べているが、商標自体の構成とそのほか本願の指定商品の取引分野における需要者の一般的な注意力等取引の実情も併せ考慮するに、前記認定判断を相当とするものであり、かつ、本願商標が常に一体のものとして把握されるというべき格別の事情はなく、また、その証左も見出せないから、請求人の主張は採用の限りでない。

してみれば、本願商標からは、全体として「ライオンモルシステム」の称呼を生ずるほか、「LION」又は「ライオン」の文字部分に相応して、単に、「ライオン」(「LION」)の称呼、観念も生ずるものといわなければならない。

(2)他方、引用商標は、その構成別紙(2)に示すとおり、「ライオンボード」の文字よりなるところ、構成中の「ボード」の文字部分は、板状(board)の建築又は構築材料、すなわち、その指定商品の品質を端的に表示したものと容易に看取されるものといえるから、該構成にあって、商品の出所の識別標識として機能する部分は、前半の「ライオン」の文字部分にあり、したがって、引用商標は、全体として「ライオンボード」の称呼を生ずるほか、「ライオン」の文字部分に相応して、単に、「ライオン」(「LION」)の称呼、観念も生ずるものといわなければならない。

(3)してみれば、本願商標と引用商標とは、外観の差異を考慮するとしてもなお、「ライオン」(「LION」)の称呼及び観念を共通にする点において紛らわしく、その出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものと認められる。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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