Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90778(T2001−90778/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4490638号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおり、「ペプティオ」の片仮名文字と「PEPTIO」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成12年8月1日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成13年7月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(2)に示すとおり、「PEPSICO」の欧文字を書してなり、平成6年7月19日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成9年4月25日に設定登録された登録第3290574号商標(以下「引用A商標」という。)を引用し、本件商標は引用A商標と類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当し、また、本件商標は、別掲(3)に示すとおりの構成よりなる申立人の著名商標(以下「引用B商標」という。)と、その特徴的な語頭の三文字「PEP」を共通にし、引用B商標を容易に想起させるので、本件商標をその指定商品に使用するときには、需要者をして、恰も申立人の商品であるかの如く、その出所について混同を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第15号に該当するので、その登録を取り消すべきである旨主張している。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、「ペプティオ」の片仮名文字及び「PEPTIO」の欧文字を二段に横書きした構成よりなるものである。
そして、当該構成文字の全体は、外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずる「ペプティオ」の称呼も格別冗長でなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
しかも、「ペプティオ」の片仮名文字は「PEPTIO」の欧文字の読みを特定したものとみるのが自然である。
してみると、かかる構成よりなる本件商標「ペプティオ」及び「PEPTIO」は、各構成文字の全体をもって一連一体不可分のものとして認識し把握されるというのが相当である。
したがって、本件商標からは、その構成文字に相応して、「ペプティオ」の称呼のみを生ずるとみるのが自然である。
他方、引用A商標は、別掲(2)に示すとおり、「PEPSICO」の欧文字を書してなるが、前記と同様の理由から、その構成文字に相応して、「ペプシコ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ペプティオ」の称呼と引用A商標より生ずる「ペプシコ」の称呼を比較するに、両者は前半の「ペプ」の音を同じくするものの、後半の「ティオ」と「シコ」の音において音質、音調上明確な差異を有するから、称呼上聞き誤るおそれはない。
また、両者は、外観において明確に区別し得るものであり、さらに、いずれも特定の語義を有しない造語というべきであるから、観念においても互いに相紛れるおそれはない。
他に、本件商標と引用A商標とが類似するものと解すべき特段の理由も見出せない。
以上の点よりすれば、本件商標と引用A商標の双方から、「ペプ」又は「PEP」の文字部分のみを分離抽出し、それをもって、両商標が類似するとしなければならない理由は見出せないものといわなければならない。
さらに、申立人の提出に係る全証拠を徴するも、本件商標の登録出願時において、当該「ペプ」又は「PEP」の文字が申立人の取扱いに係る商品を表示する標章として我が国において広く認識されていたとする点を認めるに足る証左は何ら見出せない。
してみれば、本件商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。
次に、引用B商標は、別掲(3)に示すとおり、その構成中に「PEPSI」の文字を含む構成よりなるものであるところ、たとえ、引用B商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「清涼飲料」の商標として取引者・需要者の間において広く認識されていたとしても、そのことをもって、本件商標と引用B商標の双方から「ペプ」又は「PEP」の文字部分のみを分離抽出し、両商標を類似するものと解さなければならない合理的理由は見出せず、他に、本件商標と引用B商標とが相紛れ類似するとすべき特段の理由も見出せない。
それゆえ、本件商標より生ずる「ペプティオ」の称呼と引用B商標より生ずる「ペプシ」の称呼とを比較するに、前記と同様に両者は外観、称呼及び観念のいずれにおいても判然と区別される別異の商標と認められる。
そうとすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が直ちに引用B商標を想起し、かつ、申立人又はそれと組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものともいえない。
したがって、本件商標は、前記法条のいずれにも該当しないので、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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