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Trademark Appeal Case

称呼類似性と一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90687(T2001−90687/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4481977号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4481977号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年7月18日に登録出願、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年6月15日に設定の登録がされたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、下記に示す登録商標(以下、「引用A商標」という。)を引用し、本件商標は、引用A商標と類似するものであり、また、本件商標は申立人の商標として日本において需要者の間に広く知られている引用A商標に類似する部分を一部に有してなるから、商品の出所について需要者の間に混同を生ずるおそれがあり、さらに、本件商標は、別掲(2)及び(3)に示すとおりの構成よりなる商標(以下、それぞれ「引用B商標」、「引用C商標」という。)と類似し、不正の目的による出願であるとの疑義をぬぐい得ないものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるとしている。

〈引用A商標〉

引用登録第3220466号商標は、平成5年3月25日に登録出願、「DR.MARTENS」の文字を横書きしてなり、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年11月29日に設定の登録がされたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)に示すとおり、文字と図形とを組み合わせてなるところ、地球儀様の図形上部に手書き書体により表された「De Martin」又は「De Martini」と思しき欧文字部分は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずると認められる「ディマーチン」又は「ディマーチニ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、意味上において、殊更前半の「De」と後半の「Martin(i)」とに分離しなければならないような特段の理由はないから、両文字部分は常に全体として一体不可分の造語と認識し把握されるとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して「ディマーチン」又は「ディマーチニ」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。

他方、引用A商標は、前記のとおり「DR.MARTENS」の文字よりなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずると認められる「ドクターマーチン」又は「ドクターマルテンス」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、これを、例えば「DR.」と「MARTENS」とに分離しなければならないような特段の理由はないから、両文字部分は常に全体として一体不可分の造語と認識し把握されるとみるのが相当である。

そうとすれば、引用A商標は、その構成文字全体に相応して「ドクターマーチン」又は「ドクターマルテンス」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。

そこで、本件商標より生ずる「ディマーチン」又は「ディマーチニ」の称呼と引用A商標より生ずる「ドクターマーチン」又は「ドクターマルテンス」の称呼とを比較するに、両者は、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、それぞれは互いに聞き誤るおそれはなく、また、そのほか、外観又は観念において、本件商標と引用A商標とが紛れ得るとすべき理由は見出せない。

してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりしても引用A商標と紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る証拠(甲号証)を検討するに、引用A商標が靴類に使用されていることは一定程度認められるとしても、提出証拠は雑誌「COOL TRANS」、「Boon」等に掲載されている広告記事又はインターネット上に公開するウェブページ情報等であって、それらによっては引用A商標に係る商品が具体的にどの時期に、どの程度、製造・販売され、どの地域において流通したものか、或いはその広告活動の全容はどのようなものであったのか等の状況が明らかでないから、引用A商標が本件商標の登録出願時において申立人の業務に係る靴類の商標として需要者の間に広く認識されていたとする点を認めるに十分なものとはいい難い。

また、前記のとおり、本件商標は、引用A商標とは非類似のものであって、ほかに両者間に混同を生ずるとすべき特段の事情はなく、両者は互いに別異のものというべきであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が直ちに引用A商標を想起し、該商品が申立人または申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。

(3)商標法第4条第1項第19号について

引用B商標及び引用C商標についても前記(2)と同様に、申立人の提出に係る証拠をもってしては、それらが本件商標の登録出願時において著名な商標であったとする点を認めるに十分なものとはいい難く、また、不正の意図を窺わせるような状況もなく、その証拠も見出せないから、本件商標について、不正の目的をもって使用をするものということはできない。

(4)結語

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号のいずれの法条の規定にも違反して登録されたものとはいえないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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