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Trademark Appeal Case

要部と付加語の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号判定2001−60054(T2001−60054/J6)
審判種別記載はありません。
結論other

結論テキスト

商品「雑誌」に使用する(イ)号標章は、登録第1565617号商標の商標権の効力の範囲に属しない。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1565617号商標(以下「本件商標」という。)は、「オール発明」の文字を書してなり、昭和53年3月15日登録出願、第26類「雑誌、新聞」を指定商品として、同58年2月25日に設定登録され、平成5年6月29日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 イ号標章

被請求人が商品「雑誌」に使用するとして請求人が示すイ号標章は、「オール発明コンクール」の文字よりなるものである。

3 請求人の主張

請求人は、「商品『雑誌』に使用するイ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属する」との判定を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第6号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)判定請求の必要性

請求人は、本件請求にかかわる本件商標の商標権者であるが、請求人の登録商標の指定商品を侵害したとして、甲第2号証の商品を商標法違反として、東京地検に刑事告訴を受理されたのが、平成11年4月8日、東地特捜第278号、処分通知書、平成13年3月5日、事件番号、平成13年検第5041号、処分通知の理由に基づいて、民事訴訟に備えるものである。

(2)イ号標章の説明

イ号標章「オール発明コンクール」が表示された出版物(甲第3号証の1)を書店で販売し、「オール発明コンクール」の募集を行い、応募して来た読者、発明家、企業等にイ号標章「オール発明コンクール」が付した商品を販売した。(甲第2号証)

また、イ号標章「オール発明コンクール」が表示された宣伝チラシ(甲第4号証)を発明家、企業等に配布し、動員された人員にイ号標章「オール発明コンクール」が付した商品を販売した。これは年に一回、定期的に行われていたもので、毎年、上期に募集し、下期に販売していたものである。

甲第5号証の写真は、平成10年11月29日(日)午前11時30分〜午後7時、東京都新宿区西新宿1−9−1、安田生命ホールに於いて、「オール発明コンクール」の開催中に展示販売された「雑誌」(甲第2号証)である。しかし、開催中以外の発明家、企業等に販売している事も想定できる。

イ号標章「オール発明コンクール」は、「発明コンクール」に応募して来た中から入選された発明を文字と図面で掲載した雑誌で、その「発明コンクール」の作品の掲載誌名をイ号標章「オール発明コンクール」として、販売している事が認められる。

本件商標は、請求人が永年、発明を図面と文字等で掲載した雑誌を定期的に発行しているものであり(甲第1号証の1ないし2)、読者、発明家、企業等に書店で販売してきたものである。本件商標「オール発明」の宣伝により、応募して来た発明家、企業等の中からグランプリに入選された発明を本件商標「オール発明」に掲載し、企業への売り込み、スポンサー探し、事業化に力を入れてきたものであり、イ号標章「オール発明コンクール」は、この概念に含まれる。

発明のコンクールを開催するのにイ号標章「オール発明コンクール」の使用で、動員する為の出版物を発行し、これを書店等で販売し、動員した人員にイ号標章を付した商品を販売する為に出版物の販売形態(流通経路)が同一で、しかも、掲載内容と業務内容の形態が類似である、これらの影響により需要者の間に広く認識されるに至ったものである。

(3)イ号標章が商標権の効力の範囲に属するとの説明

本件商標は「オール発明」の文字よりなり、これにより「オールハツメイ」の称呼及び「全ての発明」の観念を生ずるものである。

他方、イ号標章は「オール発明コンクール」の文字より「オールハツメイコンクール」の称呼、「全ての発明コンクール」の観念を生ずるものである。両標章は、「オールハツメイ」の称呼「全ての発明」の観念を共通にする類似の標章である。

従って、本件商標とイ号標章とは、文字が一部、相違するとしても「オールハツメイ」の称呼「全ての発明」の観念を共通にし、業務内容がほぼ同様であり、しかも、毎年定期的に発行されていたものであるから発明家、企業、一般消費者等に混同生じさせているので、類似の標章である。

(4)結び

イ号標章は、本件商標、本件商標の商標権の指定商品に共通する点が、極めて類似するので請求の趣旨のとおり判定を求める。

4 当審の判断

本件商標及びイ号標章は前記のとおりの構成よりなるところ、請求人がイ号標章「オール発明コンクール」が用いられている出版物であると主張する甲第3号証の1(請求人は、甲第3号証の1と述べているが、該号証の提出はなく、甲第3号証の誤記と思われる。)は、書籍「トクする発明・アイデアのはなし−特許恋愛論−」、「はじめて学ぶ知的所有権」及び「アイデアを買う2000社」であって、イ号標章は、その本文中に、発明コンクールの大会名として記述されているにすぎず、この事実をもって、商品「雑誌」の標章としての使用とみることはできない。

つぎに、甲第2号証に用いられている「オール発明コンクール」の表示をみるに、該冊子は、発明事業化協会主催による発明コンクールにおける発表作品を収めたものであること、そして、該発明コンクールは、「オール発明コンクール」と称されて開催されていることが認められる。

そうとすれば、甲第2号証は、前記コンクール決勝大会における発表作品を掲載したものであり、「オール発明コンクール」の文字に接する取引者、需要者は、これよりは大会名として認識し、該コンクールの内容を表したものと理解し、商品「雑誌」についての識別標識としての機能を有するものとは認識しないとみるのが相当である。

してみれば、被請求人が使用するイ号標章は、商品の内容である大会名を普通に用いられる方法で表示したものといえるから、商標法第26条第1項第2号に該当するものといわなければならない。

したがって、本件商標の商標権の効力は、イ号標章には及ばないといわざるをえない。

よって、結論のとおり判定する。

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