結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31197号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2154217号商標(以下「本件商標」という。)は、「DEVICE」の欧文字及び「ディバイス」の片仮名文字を上下2段に書してなり、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコード、これらの部品および附属品」を指定商品として、昭和61年7月24日に登録出願、平成1年7月31日に設定登録され、その後、平成11年5月6日に存続期間の更新登録がされているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求める、審判費用は被請求人の負担とする。と申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)請求人の調査では、被請求人は、取消を求めた商品については、過去3年以上にわたって、我が国において、使用していないことが判明した。
よって、商標法第50条第の規定により取り消されるべきである。
(2)被請求人が使用証拠を提出していないことより、本件商標が審判請求前3年以内に使用されていないことは明らかである。
なお、新商標法の下では、不使用取消審判を請求するにあたって、訴えの利益が不要となった。その理由は、本件被請求人のような無用な議論を繰り返すことにより審判の審理を遅延させるものが存在したためである。請求人は、本件商標を引用されており、訴えの利益があることは明らかである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
(1)請求人は、乙第1号証に示すように商願平9−172679号の商標登録出願を行っており、本審判請求はこの登録を図るためと推認される。しかしながら、本件商標にはこれと類似する登録第2180437号商標がある。このため仮に請求人による審判請求が認容されたとしても、この登録商標が存在することにより請求人の商標登録出願は登録され得ない。
このように本件商標を取り消しても、請求人に何らの利益ももたらさない本件審判請求はその正当性に欠ける。
(2)本審判請求は、先の審判請求(平成7年審判第23999号)の請求人と名義が異なるとはいえ、互いに密接に関連しあった者が行う、数次にわたる必然性をそなえていない請求であり、このような行為は権利の濫用にあたる。
(1)先ず、本件審判請求の利害関係、権利の濫用の有無について検討する。
商標制度は、商標に化体された商標権者の業務上の信用を保護することを目的とするところ、この信用は、商標の使用をする者により商品や役務に一定の商標が継続的に使用されることにより形成されるものである。しかし、不使用商標は、このような業務上の信用が形成されていないから、本来商標制度をもって保護するに値しないものである。
商標法第50条による商標登録の取消の審判は、このような観点に沿って設けられているものであり、一定期間登録商標の使用をしない場合には保護すべき信用が発生しないか、あるいは発生した信用も消滅してその保護の対象がなくなると考え、他方、そのような不使用の登録商標に対して排他独占的な権利を与えておくのは国民一般の利益を不当に侵害し、かつ、その登録商標の存在により権利者以外の商標使用希望者の商標の選択の余地を狭めることとなるから、請求をまってこのような商標登録を取り消そうとするものである。
ところで、被請求人は、本件審判請求について請求人には法律上の利益がない、さらには権利の濫用である旨主張しているが、平成8年6月12日法律第68号をもって、同9年4月1日(本件審判請求は、平成11年8月27日)から施行された商標法第50条第1項の規定によれば、同審判は「何人も請求することができる。」ものであり、被請求人の主張内容、証拠等をみても、本件審判が被請求人を害する目的で請求されたとか、請求人による権利の濫用があったとする事実は認められない。却って請求人の本件審判請求は、同人がした商標登録出願に対して、本件商標が引用されて拒絶理由が通知されていることからも、商標制度の目的に沿った正当な権利の行使ということができるのであって、被請求人の前記主張は採用できない。
(2)次に、本案について検討する。
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。ところが、本件審判の請求に対し被請求人は、前記被請求人の主張のとおり述べるのみで、本件商標の使用について証明しておらず、また、使用をしていないことについての正当な理由についても明らかにしていない。
そして、本件商標については、請求人と被請求人の間で、その譲渡について交渉が持たれた経緯があるが、商標登録原簿によっても、その上申書の提出から1年以上経過する現在に至るも権利が移転されたとの確認ができないものであるから、前記のとおり判断した。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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